長崎に男ありけり。
カメラを抱えた青と申す者なり。
どこにも行けない、行かない青さん。
カメラを持って、あれこれやっておられます。
今回、「構図」の入り口に立たれたようです。
構図ってね、まず意味が難しい。
アングルのこととか、いろいろ思っちゃう。
でもね、そこが入り口なのです。
ものそのもの。
アーネスト・サトウが教えてくれたことです。
ではさっそく!
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去年、初めてカメラを試しに来た浜辺です。
一週間ほど早いこともありヤマフジは今ひとつ。
撮ってみましたが、
去年のほうがいい出来です。
影になっているところ、
しかも高い場所だと狙いにくいですね。
技術も大事ですが、
花の場合はタイミングも重要だと思いました。
ヤマフジは微妙ですが、
もう少し低い場所を探すと可憐な白い花が。
さて、これが何という名前かは
わからないのですが、意欲をそそられる被写体です。
どう撮るのがいいのかな…
自分も動き、ズームを調整してしばし、、
こうかな?
まぁ、こんなもんです。試行錯誤ですな。
去年はここでの撮影後、
5月に岩屋山でヒメシャガを撮ったんでした。
今年行けばまた、
違ったふうに撮れるような気がしますがねぇ。。
徒歩圏ではあるし、
恐らく人はいませんからセーフ
だとは思うんですけどねぇ。
気が向いたら行きましょう。。
来た道をそのまま戻っても良かったのですが、
なんとなく目をやった路地が
なんかいい感じ。
ツツジのある景色なんですが、
構図のお勉強ができそうです。
花そのものではなく、
というアドバイスを頂いております。
という構図とは、
いったいどういうものだろうか。
ファインダーを覗きながら考えます。
私が今、この風景を
「なんかいいな」と思っているのはなぜなんだろうか。
ツツジの花「だけ」を
じっと見ているわけではないよなぁ。
ふむ、、こうしてみようか。
軽トラが走る路地の日常に、
季節を添えるような気持ちで撮ってみました。
ツツジだけをどーんと撮るよりも、
私が「いいな」と感じたものに
近いと思うんですけどねぇ。
他の方の作品を見る機会を増やさなきゃだな、
と思うこの頃です。
この後も歩きながら、
気になる場所を撮っていきます。
ちょうど八重桜が見頃を迎えており、
幾重にも重なった花びらが
重そうに風に揺れておりました。
寄り道をしながらの帰り道、
トンネルを抜けてもうすぐ我が家
という場所でふと、思い出しました。
そうだ、藤がきれいな場所があったな。。
再び寄り道をすることにして、
ぼちぼち歩いていきます。
風は爽やかに、日差しは強く。
本当にいい季節です。
ふらーっと虹の松原を走りたいもんですがねぇ。。
松の匂いがする風を思い出して
少しにやけていると、目的の場所です。
ああ、ちょっと遅かったかな…?
ここでも構図を考えながら
ファインダーを覗きます。
まず、藤そのものを撮ってみよう。
うん。普通。
よし。
まずは、見上げる構図を考えてみます。
えーっと、後ろに橋があるから、、
おお、いい感じ。
次は見下ろす構図。
川とのバランスはどんなもんだろうなぁ、、
私としては、
なかなかうまく撮れたと思います。
これは、ここを通るときに
「きれいだなぁ」と感じたものに近いですよ。
ただ、トリミングで調整していると、
もう少し藤を大きくしても良かったような。。
この辺は難しいですねぇ。
カメラを上手に扱えるように、
近所の撮影で腕を磨いていきます。
ツーリングを止しておりますから、
カメラに集中です。
まずは「印象的な風景」
を発見する訓練。
そして、構図を考える練習。
散歩とカメラ。
被写体と構図。
次回は山を歩きながら
撮ったものをご覧いただきましょう。
「人のいない場所でカメラ」はまだ続きます。
そんな、観光で訪れることがまず無い、
であろう長崎の春を撮りつつ過ごしている、
この頃の私でありました。了
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おお、頑張っておられますなあ。。
そう、そこからなんです!
で、構図ですけれども。。
物には意味があるのです。
嫌でもなんでも意味がついてきます。
例えば「橋」は、そこに川や谷があることを意味します。
構図は、そこから離れるんです。
線や点や影とだけ捉えるのですね。
最後の藤の写真は、それに成功しかけています。
この真中の手摺を、もう少し斜めにしたいところです。
もしくは、川を広げるか。。
その前のつつじの写真。
なるほど、軽トラの走る日常に咲く春。
いい着想だと思います。
ここで、構図を考えると、軽トラの意味から離れて
軽トラはどこにあるべきか?となるわけです。
この軽トラが、もう少し手前にあれば
青さんの作りたかった世界に近くなるはずです。
意味性を持ってしまうと、軽トラを入れることに夢中になります。
極端にいえば、軽トラがなくてもいいわけです。
その軽トラがあるような構図にしてしまえば。
例えば、このまま青さんが右に移動して
かすかに軽トラの後部が入るようにする。
すると、路地の印象が強くなって
見えない軽トラが暗示されます。
でも判断は一瞬。
ご理解いただけます?
それと、謎の花。
これ、白い木瓜の花と違いますかなあ。
棘があったなら、確定だと思います。
(構図は、アングルと同意ではないのです。意味から離れ意味に帰る。でクリック!)