CHUFF!! チャフで行こうよ。

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CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

CB1100で芦有ドライブウェイ 究極のオートバイを目指す8

すべてが整えられたCB1100。

ジャーニーモータサイクルの吉川氏と私のプロジェクトも大詰め。

お題「わたしの宝物」

銭とロマンが満ちる街、芦屋。

更にその山手の豪邸街を抜けたところにある有料道路に、こいつを持ち込んだわけです。

 

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その名を芦有ドライブウェイ。

芦屋の中でも、ちょっと別格の街奥池の更に奥。

有馬温泉とつながる観光道路。

今は国道トンネルで別ルートがあるので、いつも空いている。

きちんと管理され、交通量も少ない。

コーナーは大きく、道幅も広い。

有料ゆえ、峠小僧もやって来ない。

ということは。。。

以下自粛で、ご想像に。

 

極一部のマニアにお送りする、ドリームプロジェクトのレポート。

不肖8マンが、結構本気で走り込んでみましたよ!

 

 

 

芦屋という街の香り。

もうね、うなる金の匂いですわ。

特に国道2号線から山に上がってゆくと、その香りがプンプン。

歩いているお子様も上品そうだし、そのそばに立っているお母様ももちろんそう。

股開いて旦那、もしくは旦那以外の誰かと、やることやってんだとは思えないマダムたち。

 

あー、なんだろうな毒づきたくなるこの感じ。

 

そんな街並みを抜けて標高を上げてゆくと、更に別世界。

この奥に、あのハイスピードコースがあるとは信じられん場所にそれはあるのです。

それがこちら。

 

ja.wikipedia.org

 

カワサキで芦屋を走るときは、妙に場違い感を感じるのです。

ところが、CB1100は馴染むのですなあ。

不思議。

 

さて、料金所手前から少しペースを上げます。

ここで、このマシンのライダーズシートの広さが生きてきます。

今のSSでもそうなのですが、座面結構大きいでしょ。

あれなんで大きいと思います?

答えは単純です。

ライダーが座る位置を積極的に変えられるようになんですね。

昨今フロントトラクションがどうのこうの言いますけどね、今一度GPレーサー見てみましょう。

 

 

彼らは重心を下げるために上半身は伏せてはいますけれど、注目はお尻の位置。

 

偉大なキング・ケニーが言うように

 

「オートバイはリヤタイヤで旋回するんだ」

 

は永遠の真実なのだと思います。



さて、CB1100。

シートの前に乗ると、バンクは軽いが旋回性は速度とともに落ちてゆきます。

そこで、シートの段差をお尻に感じるあたりで乗ってみます。

ハンドルを低くしたこともあり、上体を伏せてアクセルを開けます。

減速は常にリヤブレーキを一緒に。

ターンに入り、アクセルを開けるまではリヤブレーキは引きずります。

アクセルを開けると同時にシンクロしながらリヤを開放。

イメージはチェーンの上側に、常にテンションをかけている感じで。

すると、CBは水面の上のヨットのように抵抗を感じないまま旋回を始めます。

 

何度も言うけど、もう素人は突き放してゆくんで!

マニアだけ読んでくださいよ!

 

 

料金所を超えても安心してはいけません。

この奥には超高級住宅地があるんすね。

外界にアイス買いに行くだけで数百円払うお金持ちのエリア。

そこまではペースは落とさないといけません。

時々ネズミもあります。

 

さて、ここからが本番のコース。

途中にトイレのある休憩所があります。

ドラマの半沢直樹のロケ地で有名らしいのですが、私見てないのでわかりません。

 

 

ここの出入り口から、ポルシェやフェラーリが飛び出してくることもあるので注意です。

路面がよく、コーナーのRも大きいのでメインは3速です。

以前のCB1100は、3000〜4000回転あたりがいい感じでした。

でもね、組み直された足回りと、インジェクションの設定を変えた今は違います。

5000から上では、さすが1100cc。

獰猛なエンジンに生まれ変わっています。

高回転を楽しむために、一段低いギヤで引っ張ってみます。

例によって、私のライディングは減速以外はフロントは放置。

ハンドルが低くなったことによって、楽にハイスピードのポジションがとれます。

 

ちょっと変な表現ですが、リヤのタイヤがグリグリと路面に押し付けられています。

結果的に立ち上がりが今までと変わります。

コーナーリングスピードがどうのこうのではなくて、エネルギーの塊が右手に全てを委ねられている感じといえばいいでしょうか。

 

伝わります?

 

おいおい、オッサンののんびりツーリングマシンやなかったのかい?

この感じは、よく調整されたCB1100Rのようなチューンドに近い感じです。

完全にシンメトリーを取られたフロントフォーク。

一見チープにさえ見えるリヤサスペンション。

異様に重いリヤスイングアーム。

トルクの谷が消えたエンジン。

5000回転からの弾けるパワー。

 

これらの部分は、ジャーニーモーターサイクルの吉川さんの賜物である。

私はそれを乗り回し、すげえなあ。。。と言っているに過ぎない。

よく出来すぎている。

これはホンダを語るときに常に言われていることである。

私は木陰にマシンを停めて、しばらく考え込んだ。

 

 

ホンダの出来過ぎ感は、もしかしたらごく表層的なことなのかもしれない。

その上着を剥ぎ取る事ができる者にだけ見える世界があるような気がしてならない。

現に、今感じている出来過ぎているという感じは、身近に死を感じるスピードで発生しているのだ。

しかも、初期のインジェクションとはいえECUのマップは入っている。

そこに、隠れマップがあるような気がしてならない。

ある領域から稼働し始めるプログラムの可能性。

どうも、それの気配を感じる。

以前トライアンフのトライデントで感じたあれだ。

 

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トラコンが入ってないとはいえ、どうも電子的介入が燃料に関してありそうに感じる。

私は時々飲む、サザンカムフォートという酒を思い出した。

ジャニス・ジョプリンが愛した桃の酒。

 

 

私はこれを飲むと、自分でも驚くほどに酔うのだ。

故に危険な酒である。

 

しかし、私は一度飲みだしたら止めないタイプだ。

だから普段はほぼ飲まない。

しかしCB1100が危ないお酒であれば、私はそれを承知で飲み始めたのだ。

 

つまり、もっと飛ばしてみることにしたのだ。

 

オイルのフィラーキャップに着けた油温計は100度あたりを示している。

気温はまだ30度にはいかない。

しかも山の上なので実際には25度ほどだろう。

CB1100には、致命的な宿命がある。

このエンジンは、今後生産されることがないであろう空冷四気筒なのだ。

このエンジンは、日本の夏に対してどんな反応をするのだろうか。

ホンダのテクノロジーは、本当に1100ccを空気だけで冷やせるのか?

しかも、高回転を維持して理想燃焼をすればするほど高温になる。

ヒートバランスが崩れたら、理想燃焼ゆえにデトネーションがいずれ起きる。

デトネーションとは、エンジンの異常燃焼。

本来の点火時期より、熱により予定より早く爆発が始まること。

混合気が爆発するのに、ピストンは圧縮に動いているわけで。

当然のことながら、そのエネルギーは外部に向うわけ。

 

まあ、爆発ですね。

 

私は、エンジンブロックが木っ端微塵に吹っ飛んで、カットモデルのように外からピストンが見えたZ2を知っている。

そのマシンも直前まで絶好調だった。

ツーリングレベルで起きるなら、それは別の問題だと思うのだが。。

我々のCBは、とことんタフに試される予定であるのだ。。

 

結論から言うと、その日は何も起きなかった。

少なくとも私は峠道で高い速度と回転数でしばらく走ったのに破綻はなかった。

しかし、問題は山を降りてきてからだった。

 

国道に出る信号で止まっているとき、私はさっきまで気づかなかった振動を感じた。

ごく僅かな振動だが、このCB1100にはあってはならないタイプの振動だった。

街なかの狭い道での反響音の影響もあったかもしれないのだが、私の右手が僅かな振動をひらっていたのだ。

振動には種類があって、違和感のある振動と正常な振動が存在する。

エンジンはモーターではないゆえ、ガソリンが爆発しているのだから正常な振動はどのマシンでもある。

でも今回のは、なんとなく嫌な感じの振動である。

 

そのまま吉川さんの店に行き、チェックする。

事の次第を報告し、吉川さんの意見を求める。

 

「8さん、ガソリンどこで入れました?」

「??いつものGSですよ、あのXXXX」

「実は私、XXXXのガソリンを疑っているんです」

「ええ!今どき粗悪ガソリン?」

「匂いを嗅いでみましょう」

 

確かに、若干だが機械油のような匂いがする。

揮発性の高い、あの魅惑的なガソリンの匂いではない。

 

「ここまでマシンを突き詰めなければ、私も気づかなかったかもなんですが」

「よく考えれば、ガソリンも工場生産品ですものね」

「純正パーツにあれだけムラがあることを知ってしまった我々です」

「確かに」

 

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「しかもガソリンはある程度は他種類の混入が認められているんです」

「つまり、純度は店舗ごとに異なると?」

「本来は、配管の中の残留物とかいろいろでしょうが、利益を追求すると。。」

「そういえば、この前入れたのは連休前で、すごく混んでいました」

「今、マフラーの出口を触ったんですが、カーボンが結構ついています」

「不自然ですね、それは。さっきまで回しっぱなしだったのに」

「もしかして、われわれはガソリンを問うという所まで来たのかもしれません」

 

考えてみれば当然である。

ウクライナ戦争、円安。

数%の利益が出るなら、車に異常がないレベルで水増ししても不思議ではない。

しかもこれは合法なのだ。

更にバイオ燃料の添加が義務付けられ始めている。

 

もしかしたら。

 

緻密なホンダのエンジン。

徹底的に整備され調整されたCB。

 

我々の、信用できるガソリンはどこだ?の旅が始まったのです。

 

続きます。

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(この仮説は正しいのか?タンクのガソリンの匂い嗅いでみなよ、でクリック!)