皆さん、いまコロナ気にされてます?
マナーだとか、予防だとか、そんなちゃちいことじゃなくてですね。
己の精神に対して、気にされておるかと問うておるのです。
長崎に住む青さんは、県境を超えないという自戒を課しておったのですな。
昨年の晩夏、やっとその縛りから逃げ出そうと決心されたわけです。
それが今回のツーリングのテーマ。
で、やっと今回超えたそうです。
前回はこちら。
いやあ、これはこれで大変だわ。。。
青さん、なかなか厄介な性分ですなあ。。。
もともとゆるゆるのワタシとはぜんぜん違いますねえ。。
さて、自ら課した緊縛を自ら破戒する男の物語。
ではさっそく!
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サンセットウェイは、北上と南下で味わいが違います。
どっちがいい、ということでもないのでが悩ましい。
わざわざ生月まで来たのだから、3往復ぐらいはしてください。
今回は時間がありませんので、贅沢にも片道一本です。
本当にもったいない。
サンセットウェイなんだから、夕方がベストタイミングなんだろうと思うんです。
でもね、生月で夕日を見るということは、帰路がほぼ全部夜に駆けることになります。
夜遊びは趣味じゃありませんのでねえ。。
その際は、この近くの叔母の家泊めていただこうかと思っております。
でも意外に神経質なのでねぇ、私。
枕変わるとねえ。。
やっぱり、日帰りツーリングが性に合っているのでありましょうね。
何度来ても、サンセットウェイを走っている私はちょっと笑っている。
この道の不思議な力が、私の顔の筋肉をゆるませるんでしょうなあ。
いいなぁ、生月…
石原橋展望台で一息。
先程までいた山頭草原を下から眺める格好になります。
ちょっと写真でも撮ってやろうとウロウロしてみます。
そうですねぇ。。
うむうむ。いいじゃないか。
このあと、「うっかり」と県境を超えねばなりません。
うっかりと、コロナに対する緊縛を解くのが目的のツーリングです。
それが旅の目的なので、いくら楽しくても長居は禁物です。
タイムスタンプを確認すると、ちょうど正午ごろ。
さて、と。
「あー、ちょっとお腹が空いてきたなぁ。そうだ、久しぶりにうどんでも食べようかなぁ。県外に行くわけには行かないので、長崎県内の三川内の牧のうどんに行くとするか」
こういうのは儀式なので、声に出さなければなりません。
我が国は言霊の国です。
声に出してこその祝詞であります。
誰もいないことを確認した上ですけどね。
楽しいサンセットウェイを南下。
生月大橋を渡って平戸にわたり、いつも通り平戸大橋から松浦へ。
今までだと、右折して佐々から佐世保というルートなのですが。
ほら。三川内の牧のうどんに行こうと思ったでしょう?
あそこは国道202号線沿いです。
だから、ここは左折して国道204号線を走っていきます。
二里大橋で202号線に合流する必要がありますからね。
私はそしらぬふりをして、204を走り、
松浦部分の西九州自動車道にのって疾走します。
さて。
ネタバラシをしましょう。
平戸がある北松浦半島は、佐賀が食い込んでいるんですね。
半島なんだから、県境も引きやすかろうに変な場所に県境があります。
だからしょうがない。
今でこそ佐賀は佐賀ですが、かつては肥前鍋島です。
九州の大藩であります。
秀吉の惣無事令が出るまで、必死に守った平戸松浦家と大村家の苦労が忍ばれる県境なのであります。
無料の自動車専用道路を走っていると、予定通り…
おっと失礼。
恐るべきことに、県境を知らせる緑色の看板が見えてきました。
「ああ!アレは県境を知らせる看板じゃないか!止まることも戻ることもできない自動車専用道路を走っているのに!」
佐賀県・Saga Pref.と書いてある看板の脇を、あっけなく通過。
ああ、うっかり県境を超えてしまったなぁ!
速度もそれなりの自動車専用道路の出来事です。
私を縛っていた越境禁止の鎖も勢いよく四分五裂。
見事に既成事実が出来上がりました。
もはや、私を縛る鎖はありません。
どんな形であれ、一歩を踏み出してしまえば二歩目は慣性のままにいけるものです。
これで、私は特に心理的抵抗もなくどこへでも行ける体になりました。
自由とは、かくも辛いイニシエーションを超えねばならぬのですなあ。
さぁ、これで秋にはどこまでも走れるぞ、と思ったことは覚えているんです。
それがねえ。。。
時間の都合がつかない暮らしになるなんて思ってませんからねぇ。。
結局、このタイミングで超えた佐賀。
これ以降今(2023年6月)に至るまで県境を超えられておらんのですなあ。
時間がないのが原因なので、今までとは事情が違います。
連休がないのでねぇ、、なかなか思うに任せません。。
なんとかしたい。
その後、予定通り牧のうどん三川内店で昼食。
「やわ・大・ごぼ天」という、修行に近い量のおうどんを美味しくいただきました。
無事目的完遂です。
こちら、参考になるサイト様です。
このツーレポが去年の話。
後輩くんの結婚披露宴に呼んでもらったので、大勢での飲食もなし崩し的に解禁。
よって、今年の私は何でもできる状態になっております。
そう言えば、披露宴の招待を受けて思ったことあるんです。
私にとってスーツというのは、やはりコスプレなんだなと。
その話もあるんですが、それはまた今度やりましょう。
なかなか遠くには行けない日々が続きますが、
それでもなんとか阿蘇ぐらいはこなしたいな、と。
去年の旅を思い返して、
ちょっと遥かなる旅の呼び声が聞こえる、
梅雨の晴れ間の私でありました。了
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我々が日々繋がれている鎖。
自由を皆が求めるわけでもない、鎖。
ときには鎖が心地よささえ持つ場合もあるわけです。
もう古典でありますが、「自由からの逃走」という名著があります。
人間が、いかに巧みに不自由になろうとしているかを冷徹に見つめた名著。
誰でも自由になる権利はあるが、そもそもそれを望んでいるかは別の話。
その苦悩を背負った人間という生き物をについて、思考を巡らせるツーレポでしたなあ。。
人間が自由になるトリガー。
それは「うっかり」ですわね。。
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