CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

ヤマハXT500に乗ってみた!

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ワタイの友人Oさんがレストアしましてん。

しかも自分で。

このタンク、ノーマルに見えまへんか?

これ、オリジナルデザインの手塗りですわ。

しかもヤフオクでボロを買ってですわ。。

 

みんさんご存知でっしゃろ?

ヤマハSRついに生産中止ですわね。

 

young-machine.com

 

よう続きましたなあ。。

これのエンジンの原型が、このXT500ですんや。

ワタイ、SRってあんまりええ印象なかったんですわ。

ヤマハがノリで作って、当たったって印象ですわ。

若い頃、試乗させてもらってがっかりしたんですわ。

それがね、今回ひっくり返りましたわ。

年をとったせいかもしれまへんけど、

ワタイが乗ったのは、整備されてなかったんちゃいますかなあ。

 

評価激変ですわ!

 

 

 

 

発売当初を知ってるワタイが、当時のSRの立ち位置を説明しましょう。

 

正直言って、あれはコスプレでしたな。

 

まさか43年も続くとは、ヤマハも思っていなかったはず。

当時、単気筒はシブいとされていたものの高価でした。

BSAとか、当時でも200万円くらいしてたんちゃいます?

 

その証拠に、エンスー界の伝説だったあのお人が。。

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まあ、小野かつじさんは自殺でしょうねえ。。

なくなる数ヶ月前、雑誌で

「私がSRを持っている理由は、国産でシングルエンジンはこれだけだからだ。基本的に認めていない。自分の妥協の産物の醜さは認めている」

 

と書いておりましたなあ。。

なんか行き詰っておられたのかもしれませんが。。

 

でね、SR。

これがね、小ヒットのはずだったのに。。

ソレが今やトラディッショナルですわ。

ハハ。

私から見れば、懐古主義の最たるもんというイメージでしたわ。

かといって、W3やTXの系統でもないわけで。

中途半端な、レトロコスプレでしたわ。

 

もちろん、当時コスプレって言葉はありません。

多分、「なんちゃって」と言ってたと思います。

イギリス車を買えないビンボー人か、意識高い系。

(意識高い系って言葉もなかったですけども。。。)

 

それがバブル時期のバイクブームでバク売れ。

アパレルとか、そっち系の人々が多かったんちゃいますかな。

もちろん、手入れなんかされてません。

いわゆる乗りっぱなしがほとんどでしたわ。

 

 

 

そんな中、友人が買いよったんですな。

確かディスクのキャストホイールだったんで前期型?

デコンプを残すものの、あえて使わないのがツウだとか。。

 

ウッさい事言うてましたわー!

 

うっせぇわ

うっせぇわ

  • 発売日: 2020/10/23
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

でもまあ、興味あるにはあるわけで。

「実は、本気で走ると峠で速いんだぜ」

「川沿いの国道で、結構振り切るぜ!」

とか言われたんですな。

 

で、半日乗ってみたんですな。

正直飽きましたわ。

友人もなんだかんだ言って、数ヶ月で手放したと思います。

 

とまあ、これが当時の標準的SRイメージやったんちゃいますかな。

 

ところが!

 

木村信也が好いとるらしい、と聞くと興味が出てくるこのミーハー!

木村信也ご存知?

こんな方ね。

 

chuff.hatenablog.com

 

奥様が、SRの原型XT500にお乗りらしい。

もしかしたら、XT500はすごいのか?

ちょっと乗ってみたい。。。

 

まあ、掌返しなんか当然のことと思っている初老ですからね。

 

とか思っておったら、友人が持ってることが判明!

マジで?

と思ったんですが、さらに

 

「知り合いが、カタナと交換してくれっていうんだけど、8さんどう思います?」

 

と言ってきたんですな。

しかも、けっこうなプレミアなカタナですわ。

ちなみに、ワタイの中でイメージ先行がっかりパターンの代表格。

それがカタナGSX1100S。

キリン、あんたどっかイカれてるぜ!

 

 そこでワタイはこう言ったんですな。

 

「もうね、我々は先が長くないのだから、ちょっと儲かるくらいで判断しちゃダメ。とりあえず俺に乗らせろ!そのXTを!話はそれからだ!」

 

まあ、ただ乗りたかっただけなんすけどね。

ちなみに彼Oさん。

彼もカタナを一度買って、がっかりして手放しております。

 

カタナじゃ、魂は震えねーんだよ!

 

すっごい大勢を敵に回しそうな気もしますが、

実際カタナて過大評価されてると思うわけで。

でも、価格は魅力的なのも認めるわけで。

 

www.bikebros.co.jp

 

確かに暴騰間違いない!

しかし、それでいいのであろうか!

散々、いい目もしてきた我々世代が

そんな目先の欲に負けていいのであろうか?

良いわけがない!

 

なぜかって?

俺がXTに乗れなくなるからだよ!
 

ということで、乗ってきたわけですな。

 

ドコドコドコとやってきたO氏。

ワタイの走りを知る彼は、タンデムを嫌がる。

しかし、まあ乗んなさい、と。

 

誰のバイクであるとか、そういう細かい事はいいじゃない?

で、500ccシングルのキックはあっさりできた。

 

あれ?

こんなもんだっけ?

 

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キャブに若干の不安定さは感じるものの

加速感は突き上げるようだ。

まさに飛ぶように走りとはこのことだな。

ブロックパターンのタイヤのグリップとあいまって

爆発ごとに、軽くリヤが流れるようなグリグリ感。

近くの岬での海岸コースを目指す。

O氏は早くも後悔し始め

 

「俺、ここで待ってるんで、8さん行ってきてください」

 

とか叫んでおったが無視。

乱暴にアクセルを開けると、前が浮く浮く!

ひゃっほー!

 

 

小さな漁村を超え、寂れた旅館街を越え

ヘアピンを過ぎると、かつてのホームコース!

グリップの悪いタイヤゆえ、バンクは浅い。

後ろでO氏が叫んでいるが無視。

 

なんだ、この楽しさは!

 

回転数は3千から4千。

高いギヤでも2千もあれば、一瞬遅れて急激なアクセルにもついてくる。

これが、ロングストロークの500の力か!

 

旧式ゆえに、美しいが操作性の悪いクラッチレバーは重い。

そう、この時代バイクは男のものだった。

重いクラッチを気にすることはなかったのだ。

これが、堀ひろ子の乗ったロードボンバーの原型か。。。

 

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彼女も自殺したんだったな。

いろいろあるさ。ねえ。。

 

などとしみじみする岬のワインディング。

 

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思うに、このロングホイールベース

こいつがいいい仕事しておる。

それとレイダウンされたリヤサス。

これが、想像以上にいい!

 

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運動エネルギーをショックユニットの熱交換ではなく

ストロークで吸収している感じが良い。

アクセルに機敏に反応しながら、不足分をフレームが補っている。

その結果、多少たわむのだが、それがしなりとなり柔らかい感触になる。

 

いい!

とてもいい!

 

ワタイが次に買うなら

多分上がりになるバイクはこれだ!と思っておるバイクがある。

それはカワサキTR250。

 

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あれに乗ったときと同じであるな。

TR250も早めに買っとかないと暴騰しそうだよな。

キャブのがいいんだよなあ。。

 

こいつも比較的ロングホイールベース

そしてロングストローク

フレーム剛性低さと引き換えに、軽いしなりを持っていた。

そのしなりが、実に気持ち良い。

 

XT500は、そこに500ccのパンチあるエンジン。

楽しくないわけがない!

 

O氏はヤフオクでこいつを手にれたという。

最初はロードタイヤがついていて、峠でとても早かったらしい。

ああ、そうだろうな。

これでグリップ良ければ、燃えるだろうな。。

 

でも、これが一番映えるのは、このタイヤだよな。

これでツーリングしたいなあ。

トップギヤに入れて、アクセルとクラッチだけで土手の上とか。。

 

なんとなく、長良川沿いを思い出す。

まだ中洲にあった、グライダーの飛行場はあるんだろうか。

あの道を通り、高山へ。

郡上八幡へ。

 

昔走ったアリゾナのフェニックス。

トラックに積んで、砂漠の中の砂丘へ。

デューンランで、汗を掻く。

刺すような紫外線が嬉しい。

そしてソルトレイクへ。

エル・ミラージへ!

 

いい!

とてもいい!

 

中年危機 (朝日文庫)

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家に戻り、ワタイはO氏にこんこんと言った。

 

「これ、売っちゃダメだろ!」

 

人には事情がある。

もちろんワタイにもある。

しかし、このマシンは手放しちゃだめだろ!

なぜかって?

 

俺が乗れなくなるじゃない?

 

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MON CARNET DE NOTES: MOTO XT500

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