トライアンフ知っとるザンスか?
イギリスが生んだ、名車中の名車。
有名なのは、60年代のモデルザンスね。
スティーブ・マックイーンの乗ったのとか。
でも今回のは、新生トライアンフの方。
ここらで少し話を脱線しておく。
21世紀からこっち、バイク雑誌のほとんどがつまらない。
アホなレベルにつまらない。
そがれる購買意欲、素人むき出しの記事。
その理由をまず述べておくぞ!
今回のトライアンフもそうなのだが、検索して出てくるのは駄文ばかりである!その大きな理由は、ライターの問題であろうなあ。語彙が少なく、表現に幅がないのであるな。つまり駄文だ。
ここにその典型的な文章を載せておくぞ!
批判的になるが、プロとしてやっとるわけだから、悔しかったら名文を書いてみればよいのだ。トラをカワサキに変えて、T100をW650に変えたら通用しそうな駄文だ。
専門家を名乗るバカ野郎は、少なくともバカではいけない。
バカのふりした、感性の塊でなけりゃいかんわけだ。
それをだな、陳腐とコピペでどうとでもなる文章で文字数埋めて、ヤマハらしいハンドリングだとか、カワサキの豪快さだとか、年がら年中使いまわしておるわけだ。
さらに言うなら、その駄文をカッコいいと思っている節さえある。
実に不健康なナルシズムであるな。
つまり、物書きが本を読んでいないのであるな。
しかも読んでいるとしても自己啓発、などなどだろう。読んだ気でおるのだ。同じような言葉の羅列からくる、バカを扇動する繰り返しで。そして勘違いしたアホが「俺はこれが好きなんだ」とかヌカスわけで。それの大元が、バイク雑誌のライターだ。売文業なのになのに、本当にバイク雑誌しか読んだことないんだろう。
こういうのはあれだ、吉野家で働いただけで、プロのコックとしてレストランを始めるくらいのアホだ。そんなアホが実際あるだろうか?おるのだなあ、それが。
おるんだな、バイクメディア界には。
そして時には重鎮でさえある。
その阿呆の代表例をあげておくと、小林ゆきであり、佐藤信哉であり、宮崎敬一郎であり、根本健であり、ありとあらゆるインプレライダーである。
RIDERS CLUB ライダースクラブ 2019年 5月号
- 作者: RIDERS CLUB編集部
- 出版社/メーカー: エイ出版社
- 発売日: 2019/03/27
- メディア: 雑誌
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速く走れるとか、ダラダラ提灯記事をかけるとか、だからどうした?
そんなものは読みたくないのだ。
文章を通して、そのオートバイが見せてくれる空気を感じたいのだ?
違うだろうか?違うなら、オメーも馬鹿だ!
これはトライアンフのせいではないのである。
私は常々思っておるのだが、バイク乗りは頭が悪い。
バイク雑誌記者はもっと頭が悪い。
だから、自分が馬鹿だと気付かない。
バイクのインプレ記事を読んでみよう。
もうほんとにイヤになる。
その理由は簡単だ。
文章が十代のガキが書いたレベルのものだからだ。
文章と言うのは残念ながら書き手の知性の結果だ。
他人に何十万何百万を払わせる力が、オメーらにあるのか?
そういう文章か?
それでも買う奴がいるのだから、バイク乗りは馬鹿なのだ。
その点私は気楽でいい。私の文章を読んでトラを買おうと思う人間はいないのだ。バカにされたり笑われるだけで済むのだ。なぜなら、私は好きで書いておるだけだからだ!
などとほざいているうちに、1000文字を使用しているのでそろそろ本題に入る。
ここで度々語られるカメラマンのNくん。
彼はトライアンフに乗っておるのだ。
一度軽く試乗したことがあるのだが、そのレスポンスに感動して
「このマシンはいいぞ!」
と叫んでしまった。
さて先日のこと。
外してあったバッテリーを接続し、さて走るかと思っていたとき彼がやってきた。
私の忘れ物を届けてくれたのだ。その時私は走る気マンマンですでにライダーとなっておったのだな。
空は高く、風冷たく、日差しの強い落桜の季節。
その中で、ライダーモードの私を見たNくん。
すぐに仕事をすることをあきらめた。
なぜなら、私に自分のトラを褒めてもらいたいからだ。
さらに言うと、その日の太陽が素晴らしかったからだ。
そうでなきゃいけない!
こういう日に仕事する奴は、もっと大馬鹿なのだ!
ということで、彼と私は新神戸トンネルを抜けた。
私のW650は、とても速い。
そういう風にしておるのだから、それもまた当然なのだが。
しかし、W650でフルスロットルをするライダーはあまりいない。
それはそういう全開ライダーが好むバイクではないからだ。それも十分わかる。しかしながら、これは回すエンジンなのだ。50馬力に満たないエンジンを、レッドゾーンで味わうバイクなのだ。
よって私はいつもそうしておるのだな。
誤解されておるのだが、シングルやツインは低速ドコドコとか言ってるのは、阿呆だ!
バ――――――――!
と振動がドコドコからほど遠いところに、うま味があるのだ。
いつからドコドコとか、チキン野郎の言い分がまかり通っておるのだろう。
アパレル関係がバイクに手を出してからのような気がする。
ハーレーだってそうだ。そもそもアメリカンはスピードを求めてたんじゃなかったろうか?とにかく負けたくなかったはずである。
つまり、あの今や時代遅れなVツインは、速さのために生まれてきたのだ!
これを見ればわかるだろう。
私は何を言っておるのだ!
この時点で2000文字だぞ!
復活のアップルは、私の手を動かすのだ!
知ってた?私のアップル壊れちゃったの。
また脱線してしまったではないか。
そういう高揚感と言うのは大事だな、うん。
で、何の話をしておったか。。。
そうそう、新神戸トンネルでエンジンをぶん回して走ったのだな。
Nくんは頑張ってついてきた。峠をいくつか超えたころに、私は彼に「バイク替えてみようよ」と提案したわけだ。彼はワタイのはじける650を、私はブリティッシュのツインを、相互に味わうことにしたわけだな。
またがると、そこですでにフレームの出来がいいのがわかる。
バランスが良いのだ、とても。これは面白いことなのだが、体格差や身長は関係ないのであるな。バランスの良いものは、誰が乗ってもバランスが良いのだ。そういう黄金比を出すのは、高度な数学と同時に、高度な感性が必要なのである。それをよく作ってある。これを設計した奴は、相当センスと頭が良いはずだ。
つまりニュートラルと言う意味をよく理解しておるのだな。
コーナーのベストギヤよりも、一つ上のギヤで回転を下げながら曲がってゆく。
ハンドルがわずかにイン側に入り込み、後ろ気味に座ることになるポジションは、軽くリーンさせてくれる。この軽さ。このフレームの確かさ。これはどこかで記憶にある。
と思う間に深くバンクしたトラは、早めにアクセルを開けるポイントを知らせてくれる。ギヤは一つ高いので、ゆっくりと開ける必要がある。軽いタイムラグのあと、プラグの燃焼が手に取るようにわかり、尻がシートに押し付けられる。トラは加速しながら旋回を続ける。
この記述が分からないアホは、バイクに乗らなくていい!
とろけるような甘美な世界がそこにある。
そう思っていたから、先代のトライアンフ社はつぶれたのだけれど。
次のコーナーには回転を上げて、ベストギヤで入る。
腰を後ろに引き、ハンドルから力を抜く。後輪のブレーキも軽くひきづったまま、フロントのブレーキを抜く。軽くバイクは倒れはじめ、耳元でバーチカルツインの音が大きくなる。
道沿いの新緑の反射する陽光が、膨らんだように見える。路面を確認してアクセルを開く。マシンは立ち上がろうとしてくるが、それを抑え込むとさらに増す旋回力と、遠心力からくるGがヘルメットを沈み込ませる。さらに意図的に顎を引く。
世界は今俺のものだ!
田植え前の田園の中を、幅の広い道がうねってゆく。その中に俺がいる。
高速道路の高架をくぐり、山の上の桜を視界にとらえて、視線は次のコーナーへ。
ハンドルから伝わるわずかな振動が、硬質なものになるように、さらにアクセルを開いてゆく。
「最高じゃねーか!」
「どうっすか、俺のトラ?」
「もうね、これどこもいじっちゃだめ。これが完成形だ!」
「なんて言うか、いいでしょう?」
「ああ、もう、とんでもなくいい!」
「8さんのW650と全然違いますねえ」
「うん、全く違う世界だね」
「どう違います?」
「Wは、やっぱ華奢なんだよ。それに、上で伸びるバイクだからね」
「トラは?」
「多分なんだけど、これを作った人は本当にオートバイが好きなんだと思う。街中とかじゃなくて、イギリスの湖水地方とか、あっちでテストしたんじゃないかな。信号なんてなくて、大きめのコーナーが連続している、そんな田舎道。そこでのトリップだと思う」
「へへへ、なんかうれしいですよね」
「これ、足回りとかいじった方がいい、とかバカは言うんだろうな」
「はい、言ってます」
「バイクの原型があるとかさ」
「言ってますねえ」
「なに言ってんだかねえ」
「これは計算されたフレームだよ。その上で、走るときにライダーの感性が広がるように残されているわけだ。こんな気持ちいいオートバイは、そうそうないぜ」
「完成されてます?」
「うん、さわるところはタイヤを好みで変えるくらいだよ」
「へへ」
「ところで、Nくん」
「はい?」
「オイルダダ漏れ」
ヘッドカバーのシールが痛んで、高圧で噴出したみたい。
もしくはオイルクーラー?
これぞ、イギリスの機械類!
なわけはなく、どうにかしろよ!ジョンブルたちよ!
ツーリングは中止して、バイク屋に行くことにしたわけだな。
私が運転して、油圧をかけないような走りをする。
結果的に上のギヤに低い回転でつないでいって、2500回転前後で走らせる。
つまりトロイライダーが街中を走っているように。
すると、トラのネガな部分が見えてきた。
回転を上げず、トルクに任せてコーナーに入ろうとすると、時々前輪が一瞬滑ろうとする。ライダーが修正できる部分だが、これを街中や高速コーナーで喰らったら、コケるかもしれない。それくらい唐突に出てくる。
軽く荒れている轍を踏んだ時かもしれないし、タイヤのせいかもしれない。
しかし、これを甘く見ていると、何でもないところであっという間にコケるだろう。
さらに街中を走っていて思ったのだが、このマシンはそういう場所向きじゃない。不快とまでは言わないが、フラストレーションが出てくる。
つまり、楽しくはない。少し、トラの特性が邪魔をするのだ。
こいつは、街中を走るようにできちゃいない。
だから、東京のショップなんかでいじるんだろう。
ごみごみした都会を、ひいこら言いながら走るなんて、実に無様だ。
オイル漏れは補償の対象らしく、その場で預けて帰ってきた。
トライアンフ空冷ボンネビルT100最終仕様車。
消えゆく空冷エンジンの、一つの完成形。
ただし、初心者お断りのオートバイでもあるな、これは。
ルックスがああなったのは、クラシックを意識したからじゃないな。あれは先端の考え方としか思えない。計算と感覚を見事に具現化したら、ああなったってだけだろうな。
女性や初心者に売れても理解されないだろうし、タイムを競うオートバイでもない。だから、このオートバイで走る道は案外限られてくると思う。そういう意味ではスパルタンだ。ここを理解しないと、トライアンフの実力は見えてこない。
長々と書いたけれど、最後に〆るとしたらこの言葉だ。
俺も欲しくなった!
などと言う、駄文であるなあと思いつつ。
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RIDERS CLUB Classic (ライダースクラブクラシック) Vol.3 (エイムック 3244)
- 作者: ライダースクラブ編集部
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