吉野家での深夜の出来事。
グローバルとは、なにでありましょう?
一体何がおきるのでありましょう。
分かるような、分からないような。
世界がつながることで
きっといいこともあるんです。
いいこと以外も起こるんです。
そういうことを、日常で目にします。
今日の舞台は吉野家。
私が愛する牛丼屋でございます。
先週のことでありました。
深夜の事でありました。
そんな時間に吉野家で
晩飯を喰うということは、
各人それなりの理由があったのでしょう。
店内は静かでありました。
皆黙々と箸を進めておりました。
「◎△□√クァWセDRFTGYフジコ好?」
「対!我くぁwせdrftgyふじこ、不好!」
と、二人の中国人が
大声で話しながら入ってきました。
酒に酔っているのか、
もともとそういうのか、
兎に角大声です。
私、今でも多少は
北京語であれば解しますが、
すげえ訛っていて、
半分は聞き取れません。
どうやら店員に、
牛丼を持って帰りたいと
言っていますが通じません。
カウンターの中に入って
メニューを指差そうとして、
店員に止められております。
店員は下手な英語で
「Take this one ?」とか
訊いております。
さっき私が注文した時、
彼の発音がこの辺りとは
違うようだったので、
東北の人かなあと思っていたわけです。
英語と、訛のキツい中国普通語
(のような)異種格闘技は続き、
なんとか疎通はできたようです。
その時、私は店員の眼に、
蔑むような薄ら笑いを見たわけです。
「やれやれ、これだからこいつらは」的な。
まあ、よくある日本人的風景ですな。
しかし、神戸の吉野家は、
ほぼアジア外国人労働者で
成立していると言っても
過言ではありません。
「金」さんに「田中」さんが叱られている、
「陳」さんに接客指導されている「山田」さん、
なんてのは極普通の風景です。
分からなくはないけど、
まあそこまで露骨に
いやな顔しなくてもなあ、
と思いながら食事を終え、
支払いを済ませようとすると、
件の店員サンがやってきました。
ふと見えた彼の名前は「王」さん・・・。
しかも日本語とてもヘタ。
うーん、華僑じゃねえよなあ。
大陸VS台湾?
でも台湾の奴らは、
大抵普通語が話せるよなあ。
ってことは、香港系?
だとしたら英語話せても
不思議じゃねえな。
しかし、何故に彼は
「英語」を使ったのであろうか?
アメリカあたりに移民した
華僑の孫で、日本留学?
どう考えても無理がありますな。
外に出ると、奇麗な月が出ておりました。
私は嫌いじゃないですよ、
この雑多な感じ。
ただね、この国が
変わってゆくのは確実かもしれない、
と思いましたな。
だからと言って悲観もしませんな。
歴史とはそういうものかもしれません。
しかし、あの大声には、
軽い蔑視をしたこともまた
事実なのでありますよ。
北風が身にしみる
冬の夜のお話でありました。
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