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「人殺し」の心理学 この冷徹な事実を見よ

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もちろん映画の話ではないザンス。

もう、うんざんりなんですよ。

すぐに「狂気」とかのたまう方々にね。

 

そもそも、ワタイはジョーカーに思い入れはないし。

もっと言えば、ピエロやクラウンには

もののあわれを感じこそすれ、

他になにも思いつかないわけで。

 

で、今回はちょっと意外というか

真面目に「悪を作れるか?」について

考えてみようと思うザンスな。

 

扱う文献はこちら。

 

「人殺し」の心理学

「人殺し」の心理学

 

 

 なんとなく物騒でしょ?

では行ってみますか。

 

 

一時期話題になったので

知っておられる方も多いかもしれませんね。

この著者のグロスマンさんは、バリバリの軍人です。

教官もやっておられるようです。

その彼の有名な提唱理論は

 

「人間が人間を殺すには自然な抵抗感がある」

 

これですね。

ま当たり前のこと言ってるように思うでしょ?

しかし、グロスマンはここで終わらないんですね。

 

「じゃあ、どうやったら、その抵抗感を減らせられるか?」

 

そこの研究をなさっているようです。

まあ、軍人さんですからな。。

もちろん、街中での犯罪としての「殺人」と

軍事行動中の職務としての「人殺し」を

分けて論じているのですが。

その冷静なタッチに、実に驚かされるんですね。

 

一分間の実弾発射率とか、戦場における職務選択比率とか。

もうバリバリ統計をもとに、いかに米軍が躊躇なく撃てるように新兵をトレーニングしたかを、克明に記述してくれております。

 

訓練の的を「円形」から「人型」にするだけで

かなり撃てるようになるとか、具体的に数値を上げておりますな。

さすが、教官殿であられます。

 

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)

戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)

 

 

つまり、抵抗感をさげることが可能ということを

実に明快な論理で説明してくれておるんザンスな。

名著だと思うザンスけど、どうも「抵抗感」のほうに注目されがちザンス。

しかし、グロスマンの白眉は「それは操作できる」と述べておるところザンスな。

 

軍人としての立場と、一般人の立場と、

その両方にたってグロスマンは記述しておるんザンスね。

 

彼の結論としては

 

「映画やゲームでなれた人のほうが、それを容易にできるようになる」

 

というものザンスね。

 

映画はしょせん映画だとか、

ゲームはしょせんゲームだとか。

そういうことを言える人は、自我機能がしっかりしておるのでしょう。

それはそれで良いのですし、ワタイも規制はかけるべきじゃないとも思うザンス。

しかし、事実として米軍がその効果を利用して、新兵に「人殺し」をさせることが可能になっておる事実。

確率としての、職務遂行率が上がるという事実。

 

「それは戦争だから特別なんじゃない?」

 

とかお思いのあなた!

できれば本書を読んでいただきたいものです。

グロスマン自体は、軍事活動を是と非ともせず、

実に淡々と筆を進めておるのザンスな。

それも、戦争を特別視もしていないようザンスし。

 

ワタイの経験から見ても、暴力は伝染性があるザンス。

そのゼロポイントがフィクションであっても成立すると思うザンスね。

現実に暴力があるのだから、ゼロポイントは排除する必要はないと思うザンスな。

しかし、ゼロポイントは存在すると言う事実は、辛いながらも認めるべきザンスな。

 

我々の中に自然に抵抗感があるように、

自然に暴力もまた存在するものザンス。

無から有は作れず、存在を隠した有を目覚めさせる何かは

かなりのレベルで訓練可能という事実。

 

娯楽が大衆に向けられたものである以上、

いろんな奴がいるってことを忘れちゃいかんザンスよ。

実際、ジョーカーも客が入ってるそうですやんか。

アメリカじゃあ、軍や警察も動いたとか。

 

でもねえ、それもふくめてプロモーションじゃないザンスかねえ。

別に悪くはないザンスけど、なんか妙に引っかかるザンスよ。

 

みんなそんなに悪を見たいんザンスかね。

自分の手のひらをよく見てみるザンス。

みんなそんなに白い手してるザンスか?

 

(「白い手」でポリコレ言われたことあるんザンスけど、でクリック!)

 

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