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蕎麦屋とラブホの意外な関係 ラブホを考えてみる

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江戸文化の「粋」の最果て蕎麦。

しかしですねえ、あれがなんで粋になったのか。

そこにはエロの世界があるんザンスねえ。

前回と、実に深いつながりがあるザンスよ。

 

chuff.hatenablog.com

 

本所深川とか、鬼平犯科帳でよく出てくるでしょ?

あれはなにを意味するのか、

まあ、話のネタにはなるかもですなあ。

 

 

そもそも、蕎麦を自慢するのは恥ずかしいことなんですな。

ワタイが子供の頃、こんな言葉がありました。

 

「蕎麦自慢の世間知らず」

 

なんともド直球な言葉ザンスねえ。

蕎麦というのは救荒植物

つまり、痩せた土地にも生えるわけですね。

貧乏人の食い物ってことです。

ですので、蕎麦というのは貧困の象徴でもあったわけで。

これはフランスの蕎麦のクレープガレットも同じですわ。

 

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さて、その蕎麦がなぜ「粋」に?

なんで「ラブホ」と繋がりが?

井上章一の名著を参考に話を進めます。

 

 

現在我々が知る「江戸時代」ってのは、誤解を生みますな。

あれ「徳川時代」にしたほうが良いと思うんですね。

だって、イメージするのは「江戸」と言う都市だけです。

他の街のその時代がどうだったか、イメージできません。

なのでここでは江戸シティと呼びます。

今の東京ですね。

 

江戸シティーは、いわばニュータウン

人工的に作られた街なわけです。

その結果、労働者の流入が多く男女比率は9対1。

 

男9対女1

 

まあ、ほとんどが男性ってことです。

いやあ、とんでもないですなあ。

人口は世界一位を誇る規模でしたのに、

女がいないわけです。

で、吉原とかができるわけです。

ここもイジると危ないこと書いちゃいそうなんで

一旦パスするとします。

 

 

時代は流れ、やがて江戸生まれの

江戸っ子なんかも増えてくるんですな。

ヤングも増えてくるわけですが、

それでも男女比では圧倒的に男性過多。

 

そうなると、もう劣情の塊ですわ。

その間にも地方からどんどん流入してくるのが

ほとんど男。

なので、かなり歪んだ世界になるんですな。

恋愛なんてのは、まさにそういうもの。

まずですね、男女で遊びに行くとこない。

それでも好いた惚れたはあるわけですな。

 

そうなると、思い立つのは一発やりたさ!

「想いを遂げる」ってのは、

ストレートに一発やることなわけです。

こういうの知ってると、

八百屋お七」とか二倍楽しいわけです。

 

坂本冬美も楽しめるわけですね!

 

www.youtube.com

 

しかし、多くはプライバシーなんぞありませんから

やる場所がない。

そこで、お寺や神社の境内とかで逢引なわけです。

 

あそこは、寺社奉行管轄ですんで

いろいろゆるいんですな。

江戸時代ってのは、実はアナーキー

無宗教時代なんで神社仏閣もカネないわけです。

 

江戸シティに関して言えば、

ほんと宗教に関心がないわけです。

お布施なんてカネがあったら、飲んじまうのが江戸っ子。

なので、青姦目的で来る若者にさえ寺社は寛容なわけです。

おみくじとか引いてくれれば、色即是空なわけです。

まあ、青空レンタルルームなわけです。

 

しかし、いろいろ規制はかかるもんです。

そこで深川とか不忍池とかに登場したのは

「茶屋」というラブホの原型。

 

「うちは、料理出してるだけですんや!部屋は自由に使ってや!」

 

まさにブルーオーシャン

これにみんなハマったわけです。

いわゆる料亭の始まりザンスね。

秘め事は、常に料理とともに。

言い訳はあるほうがよいわけです。

 

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で、それにも規制が入り始めるんですね。

きっかけはこのような事件。

まあ、他にもあったんでしょうけど

メジャーなのはこれ。

 

ja.wikipedia.org

 

まあ、なんとフリーダムな話でしょう!

まるで逆シンデレラと言うか、ロミオとジュリエットというか。

白雪姫と言うか、高貴な阿部定と言うか。。。

 

chuff.hatenablog.com

 

そこで茶屋は本格的に高級料理屋となってゆきます。

となると、庶民が行けないわけですね。

いつの時代も機を見るに敏な人はおります。

 

蕎麦作って個室で食ってもらったいいんじゃない?

 

そこで登場したのが「蕎麦屋」。

何しろ、原価が安い。

茶屋は設備投資が大変。

しかし蕎麦屋なら街中に出店できるわけです。

なんたって、ただのファーストフード屋ザンスからね。

ですので、スタートアップに資本が少なくて済むわけで。

 

もちろん門前が人気な場所です。

境内で盛り上がった二人が、蕎麦食うだけです。

湯島、神田、あのあたりですね!

 

火がついた二人が、

真っ昼間から蕎麦を

食べるわけです。

 

その時間、ご自由にと。

で、蕎麦屋は客を見てから麺を打ち始めるわけです。

あれなんでかと言うと、時間稼ぎなんですね。

決して味の話ではなかったわけですね!

個室でいろいろくつろぐ二人のための時間稼ぎ。

なんと慈悲の心。さすが門前!

 

わかってきました?

 

 

で、やがて時間が足りなくなってくるザンス。

恋する二人の時間は、矢よりも早いのです。

そこで、天ぷらをまず出して時間を稼いで

その後で、お蕎麦食べる様になるザンスね。

 

もちろん個室で!

 

これが大流行で、今の「天ざる」につながるわけです。

もちろん、客は蕎麦なんて食ってる暇ないわけです。

イチャつきにいってるわけザンスからね。

 

どうです?

蕎麦屋は「粋」の極にあるというのは、

このような背景も含めた話なわけですね。

 

よって、蕎麦はエロいわけです。

 

このように、日本の文化背景の中に

規制をすり抜ける形で生まれたらしい

一発やる空間。

しかし、そこに何らかの言い訳が含まれる空間。

それがラブホの初期から、セットだったんですねえ。

そして蕎麦は独自の進歩をしてゆくんザンスねえ。

これには、いろいろ事情が他にも絡むんザンスけど、

まあ簡単にまとめてみましたザンス。

 

江戸シティいうてもね、

安全な地域はあんまりないわけで。

安全な地域はひと目があるわけで、

イチャイチャしてるとダメなわけです。

しかも、なんせ刃物がいっぱいある時代ですしね。

河原には捨て子が山のようにいるわけです。

 

江戸の捨て子たち―その肖像 (歴史文化ライブラリー)

江戸の捨て子たち―その肖像 (歴史文化ライブラリー)

 

 

当然、治安なんてひどいもの。

それでも江戸シティは、全国レベルでは平和な方。

いやあ、なんとも修羅の時間に

ラブホは産声を上げたんでガンスなあ。。

chuff.hatenablog.com

(まだまだつづく、ラブホの世界。今一度考えよう!でクリック!)