さあ「割り込み」をしてゆきますよ。
この問題を解決してゆきます。
順番待ってちゃ、ダメですよ!
と言っても、立場が弱い。。
なにせ、こいつらが相手なわけですからね。。
さて、どうなったのでしょう。
ここまでの「よいしょ」が功を奏し、
T師匠はご機嫌です。
顔色が変わらないので、表情は一見わからないんですが。。
「ジュリアは、アクセルのロッドの軸受けが摩耗するからね」
「あっ、そこは以前に直していただいております」
「だったっけ?じゃあ、キャブ側がアクセル側か、難しいねえ」
「あのう、工場って今大変ですよね」
「うん、年内は厳しいね」
やはり、今しかないようです!
車に乗り込み、エンジンをかける師匠。
「あれ、今ないよね?」
「微妙に戻り切らないんです」
「どれどれ」
「あー、これは!!」
写真を撮ってないんですが、
キャブレターという部分の、同調を取るネジを止める部分が、
ガタガタになっています。
もうね、壊れるとかじゃないの。
長い時間をかけて、すり減ってしまったの。
故障じゃないの。
「ここ直すのすごい大変よ」
「そこをなんとか、師匠の腕で!」
「仕方ねーなあ。でもどうやりゃいいんだ?」
「素人考えなんですが、こう縛ってしまえばどうでしょう?」
「しばれねえだろ、そこ。でもやってみるか。。」
でこうなったわけです。
「やりゃあ、できるもんだねえ、8マンさん!」
「おお、今のタイラップの扱い方は、さすがですねえ!」
「でへへ、そうでもないっすよう」
T師匠、時々子供みたいです。
「でも、ここが一番の問題でもねえよなあ」
「どこでしょうねえ」
「あっ、これは!!初めて見たな!!」
いやね、こんな歴戦の職人がこういうこと言うのって、
私にとっては死刑宣告じゃないですか!
どれどれ。
そこで私も、
「あっ、これは斬新というか、ええ?ですねえ」
それがこちら。
切断寸前じゃないですか。。
なんか、下の丸にいなきゃいけないのに、
上に穴掘ってはまってるわけです。
このワイヤーが、アクセルペダルに繋がっていて、
変な抵抗感とか出てたんでしょうねえ。
これはまずいんじゃないでしょうか。。
まあ、カッコいいですよね。
壊れるじゃなくて、「減る」ですからね。
その辺のポンコツとは次元が違います。
しかし、どうすればいいんでしょう?
雨に濡れた子犬のような目で、師匠を見つめました。
師匠は奥に入っていき、なにやら木っ端を持ってきました。
「うん、しばらくこれ刺しとこう!」
「おお、さすが。それって実は知られざる名テクニックなんですね!」
「いや、単なる思い付き!」
「・・・・」
ワハハハ、師匠ここでギャグ言ってんすか?
とは私は言いませんけどね。
「この隙間を何かで埋めてと考えると、なんかないですかね」
「あっ、これならいけるかも」
「それを待ってました!」
ただの電線の細いのを、師匠は持ってます。
もう、私、泣きそうなビーグル犬みたいになってます。
きっと、雨にも濡れていたでしょう。
かなしく尻尾を振っていたでしょう。
師匠はお構いなしに、作業に没頭です。
で、できた応急処置がこちら。
オウ、これならいけるかも!
さすがですね、師匠!
「まあ、これで問題ねえな。俺にかかればこんなもんよ!」
「こういうのは、やはり長年のノウハウなんですね!」
「いや、全くの思い付き!」
さすがですよね。
思い付きで直しちゃうんですからね。。
まあね、ここに出入りされる方々は、
うなるほど銭をお持ちなんでしょうね。
世界中から部品を届けさせるんでしょうよ。
悪うござんしたね!
などと、どす黒いことを思いながらも、
「じゃあ、私がテストケースですね!」
と笑顔で言ってっみたんですよ。
「だね!普通ならこんなことしてたら怒られるよね!」
ワハハハ、さすが師匠!
ご冗談がお上手で。。。
ハハハ。。。。
(生きるか死ぬかは、ごく僅かの差でしかない。生きること自体が刹那なのだ。だからクリック!)
帰り道、すごく調子いいんだから、やっぱすごいわ。
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