映画「あなたへ」の聖地巡礼伊王島灯台後編
高倉健の聖地へと赴いた青さん。
時間は、まだ早朝と呼んでいい頃。
青さんは性格的にズルができないらしく、きっちり自粛してたわけです。
なので悶々としていたようなのですな。
そんな想いもこめてご近所ツーリングらしいのです。
しかし、旅とは日常から離れることです。
なにも最果てまで行く必要もないのです。
日々の中に何を見るのか、が旅でございますわね。
観光資源大国長崎の旅。
ではさっそく!
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ツツジは満開。
そこに、穏やかな日曜の朝日が燦々と降り注ぐ。
我が家から小一時間。
なのに、これほど強烈に旅心が湧くものかと驚きました。
徐々に勢いを増す陽光を受けて、輝いているようにみえる艶やかなツツジの咲く道。
その先に、白亜の灯台。
背景は海と空です。
あー…こいつはすごいや。
長崎市内観光のルートとしては、ちょっとむずかしい場所です。
大波止から船に乗って行くのなら、伊王島灯台より軍艦島という人のほうが多いでしょう。
軍艦島もいいんですよ。
私も一度上陸したことがありますが、たしかに胸に迫るものはある。
ただ、あそこはあまりに歩き回れる範囲が狭すぎるんです。
ストリートビューで島のあちこちを見ることができます。
あれほどの範囲とは言わないまでも、もう少しどうにかならないものでしょうかなあ。
巨大な廃墟ですから、落下物の事故はどうしてもあるでしょう。。
なので、やはり難しいのでしょうねぇ。
性格的にはツテやコネを使うのは好きではありません。
でもそれらをつかってでも、一番高い場所に鎮座していた「端島神社」にたどり着きたいとも思うのでありますが。。
歩き回れる軍艦島といえば池島です。
住民が今も住む炭鉱の島で、面白いものが見れるそうです。
そのうちお写真でもやっつけにいくのですが、いつになるでしょうか。
真夏のある日、ふらりと出かけつもりでいます。
自室の窓から見える外の風景。
夜の帳が下りて、海も空も境目がわからなくなるほどの暗がりの中。
ピカ、ピカと几帳面に存在を誇示するのが見えます。
海を隔てているとただの光ですが、立派な作りの灯台であります。
夜に来ると、なんかもうぐわっと脳内で色々出ちゃうんだろうなと思います。
伊王島は離島ですから、厄介なイノシシもいないだろうと思いますし。
しかし、イノシシって瀬戸内を泳いで渡る姿が撮影されています。
渡っているかもしれないなぁ。。
冷静に考えると、いい雰囲気の夜の灯台です。
場所は静かな離島の端です。
これだけ条件が揃うと、ケモノよりも人間のほうが脅威になりそうですね。
クワバラクワバラ。。
カメラをぶら下げて灯台に歩いていくと、カメラをぶら下げたご同輩が数人ウロウロ。
朝っぱらからこういう場所に来るのは、同類である確率が高いですな。
全員個別の中年というのがもう、実に居心地のいいことであります。
しかしカメラおじさん見物に来たわけではありません。
なにか良さそうなものを探して、私もウロウロすることにしましょう。
伊王島灯台は「日本灯台の父」ブラントンの設計によるものです。
灯台から少し降りたところに、灯台職員の宿舎だった建物があるようです。
そちらに歩きながらでる鼻歌は若山彰でした。
よほど気分が良かったのでしょうね。
階段を降りていくと見えてくる瓦屋根。
なんとも味わいのある色味です。
この建物もブラントンの設計だそうです。
グラバー邸みたいなものだと考えられなくもないですな。
長崎は観光資源の質も量もすごいんですが、活用がうまくない。
せめて広報に力を入れたらいいのに、と思います。
ランタンフェスティバルが博多どんたくぐらいの知名度になれば、もっと多くの観光客が訪れることでしょう。
観光立県を目指すなら、西の果ての不利を覆すぐらい頑張らないといけませんわね。
昭和48年に無人化したそうで、今では資料館のように使われているとのこと。
中を撮っていいのかわかりませんでしたので、外観だけをパチパチやっていました。
大変趣のある建物でありましたよ。
さて。
ツツジが満開でいいタイミングの訪問でした。
いよいよ本題。
聖地巡礼に参りたいと思います。
薄香での巡礼も「冨永寫眞館」を聖地としました。
それは「高倉健がいた風景」でなければいけません。
復習をきちんとしてくればよかったんですが、今回も記憶頼みです。
えーっと、、お。いいものがあります。
当時設置されたのであろう、撮影はここでしたよ看板がありました。
ということは、多分この辺ですから、、こう!
海の上を矢のように飛んでいく船は、五島に向かうジェットフォイル。
その船の場所に、高倉健の頭があるというのが映画のシーンのようです。
そうか、、これが健さんがが見た風景なのか…
例の、涙腺にこみ上げてくる衝動がせり上がってきます。
こんないい朝はなかなかありません。来てよかったなぁ。
まだ八時過ぎですが、充足感は十分に一日分です。
よし、帰ろう。
クリスチャンの島ですが、実は俊寛僧都の墓があったりもします。
諸説ある候補地の一つではありますが、青森県の新郷村が主張する「あの人の墓」に比べたら
説得力はあるんじゃないでしょうか。
だいたい、九州そのものがもともと僻地なわけです。
絶海の孤島じゃなくても流刑地たりうるのです。
太宰府が左遷先ですからね。
九州の扱いはそんなもんです。
そんな伊王島。
天然温泉つきのホテルはなかなか評判もいいので、機会があればぜひいちどお立ち寄りください。
次はどこに行きましょうかねぇ。
九州も梅雨入りしましたし、本格的な遠出は夏になってからかな。
それでも遠出じゃなければと、なんとか日曜日が晴れることを祈る私でありました。了
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なるほど。。。
この灯台は、夜には様々な使い方される可能性大ですなあ。。。
まあ、それもよきかな。
健さんは「自分には関係ないことですから」と言ってくれるでしょう。
不器用ですから、という一言で全てのことを一瞬で解決できる男。
うーむう。。
いい男ってのは、許されること多い男ってことですなあ。。
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