小柄な女性ライダー向け改造。
カワサキプラザ神戸兵庫、
ジャーニー・モーターサイクル、
当ブログチャフの正式コラボシリーズ。
前回は、まさかのリヤサス底づき疑惑発覚。
このバイクね、決して軽くないんです。
でもノーマルサスペンションは妙に硬い。
そこでバネを緩めていたわけです。
これ、脚付きに自信のないオジサンとか
リヤサスが硬いから柔らかくしようとしたとか
けっこういらっしゃるんじゃないでしょうか?
しかし、それは間違いだと
ジャーニー・モーターサイクルの吉川さんが断言したのです。
世の中のZ900RS乗りたちよ!
逆張りもまたあり!
では、その深く地味な世界を探求していきましょう!
ワタイと一緒にジャーニーさんを訪れた
カワサキプラザ神戸兵庫のゼネラルマネージャー。
慎重150センチ体重45キロ。
松浦美香さん、あの清原明彦大明神の一人御娘様であらせられます。
くどいけど、ミスターカワサキはこんなお方。
今週のお題「大人になったなと感じるとき」
さて、大人として常識的なご挨拶のあと吉川氏は早速試乗。
帰ってくるなり、
「車体を調整してから、リヤサスを硬くしましょう!」
「可動域が狭すぎます。結果的にマシンが大きく感じられます。もっと軽く仕上げて小さなマシンにしてみます」
そんなことが本当に可能なんでしょうか。。
美香さんは、
「おまかせしますー!」
あ、明るい。。。
さすが、清原明彦大明神直系。。。
「めっちゃ楽しみー!」
8 「ということは、車高は結果的に上がりますね」
吉 「そうなりますね」
美 「そこは私が頑張るということでー!」
ほんま親子やなあ。。
なんてスムーズな打ち合わせ。。。
つまり、乗った感じの小ささにすべてを賭けると。
そうだな、方向性は正しい。
ただし、進路は風上であるな。
逆風に向かうことこそ、技術の世界!
ではジャーニー・モーターサイクルの吉川氏提供の
作業中のマニアックな世界をお見せしよう。
まず、リヤの硬さはノーマルでも同じこと。
サスに手を入れる前に、リヤホイールの修正から。
新車無転倒なので、バランスが狂ってるわけはないのであるが。。
吉 「規定トルクで、最適切なグリスを入れ、5gレベルでウェイトを調整します」
い、いきなりキテるなー!
そして氏の予測通り、リヤのバランスはずれていた!
工場出荷のスタンダードなのに!
これ、実はよくあることらしい。。
マジか!
吉 「まあ、リヤなんでフロントほど問題じゃないんですけど。でも高速域でのリヤサスペンションの動きには影響すると思います。特に公道では」
そこにシビれる憧れるー!
次に一旦組み直して、バイクのセンター軸を入念に調整。。
分かる人には分かる変態の世界。。
新車といえども、工場では許される「製造誤差」ってのがある。
この誤差を限りなく「0」に近づける作業。。
なめらかなバイクの動きはまずここからだ!
センターが出ていることを確認して、リヤ周りをばらしてゆく。
えっ?
そう、ここからまたバラすのであるよ!
このあたりで、既に吉川氏の世界が
「変態的」であることはご理解いただけるかと思う。
こういう世界の果てに、スピードの神様は微笑んでくれるのである。
ということでスイングアームをバラす。
この左側にある、銀色と黒の物体。
これがサスペンションリンクなのであるな。
これが製造工程で、目に見えぬレベルで歪んでいることがある。
特に黒いトラス状の物体は歪みやすい。
ソレを修正。
正直、意味わからんレベルである。
しかし、常に神は細部に宿るのである!
そして、最適なグリスをあちこちにに注入。
同時にスイングアームピポット周りにも手が入る。
そのグリスについて語りたいのであるが、
もう専門的すぎてワタイにもよくわからない。
リチウム系と非リチウム系とか。。
吉川氏いわく。
吉 「ここがミソです!」
8 「そ、そうなんですね!」
さあ、良い子のみんな!
ついてこられてるかな?
これはレーサー作ってんじゃなくて、
小柄女性ライダー向けの調整してんですよ。
いかに、以下記事がやっつけかご理解いただきたいものです。
ナップスの信頼度一気に落ちる記事ですなあ。
こういうことしちゃだめですよ。
はっきり言って死にますよ。
さて、我々は別の道をゆくわけです。
どの道かって?
もちろんこれ!
流石にくどいと思ったけれど。。
まあ、それはどうでもいいか。。。
そして仮組み。
そう、仮組みなのである。
Z900RSのこういう姿、なかなか見れないですよ。
リヤホイールを一旦組む(仮組みね)。
ついで、フロントもバラされる。
ちなみに、このあたりの作業は
ここジャーニー・モーターサイクルではルーチン作業なのである。
で、なんのためにやっておるかと言うとだが
フロントのアライメントを適正値に戻すためであるな。
ここでも強迫的に誤差を「0」に近づけるのをやる。
何度も言うが、これはチューニングではない。
小柄な女性が、ビッグバイクを乗りやすくするためにやっておるのだ。
こういうことの積み重ねが大事なのであるよ。
サスペンションいじるのは、実はまだまだ先。
神戸の下町の線路の高架下。
決して恵まれた環境でもないこの工場。
そこで地味な作業をする吉川氏のスタンス。
ワタイ静かに感動する。
究極を目指さない者には「どうでもいいこと」であろうよ。
しかし Z が Z であるためには、オーナーも Z であらねばならぬ!
もちろん、メカニックも Z であらねばならぬ!
そして、Z はオメガでもある。
断言しよう!
Z、それはアルファであり
同時にオメガなのである!
(意味わかります?)
しかし、これはまだ入り口でしかないのであるよ。
つづきます。。
(決して真似できない感覚の世界の技術。この地味な世界の向こうに神が住んでクリック!)