すべてのレースは終わりました。
獰猛な戦士たちが闘うコースのハイライト、
マウンテンコースを見に行く焚火の男。
なかなか味わい深いです。
ではさっそく。
==========
マウンテンコース。
気候変動の激しいマン島でも、
ひときわ天候の変わりやすい区間。
霧が発生しやすく、頻繁に通行止めになる。
他の区間とは異なり、
道の左右はそのほとんどが牧草地。
街中のコースとは異なり、
最もレースサーキットに近い環境である。
TTを走るライダーにとって、
ここは桶狭間。
勝負どころだ!
当然、クラッシュも多い。
勝負所ゆえ、当然なのだ。
なにも事故が多いのは、
レースに限らない。
レースのない日にも事故は頻発する。
観戦に来ている、一般ライダーの事故である。
レース期間中、ここは一方通行になっている。
しかも、制限速度は設定されていないのだ!
この島まで来ているライダーは、
当然血の気が多い。
みんな、飛ばしに飛ばす。
一線を越えてしまうライダーも多く、
事故は後を絶たない。
だが来て見てみるとさ、
こりゃ、飛ばすわ!
飛ばすためにあるロケーションだし、
一方通行で速度無制限。
遅い車なんて、さっさと抜いちゃえ!って感じだ。
こんな所を走って自制するはずもない。
そりゃ事故も多発しますよ。
死亡事故も多く、マン島ではレースのない日は
マッド・サンデーと呼ばれている。
オレ達は車なので、飛ばしたりはしない。
ゆっくり、まわりの景色を楽しみながら走っている。
コース全体を通して、
思っていた以上に勾配がキツイ。
コーナーはイメージよりも、
はるかにきつく回り込んでいる。
本当に日本の峠道みたいだ。
路面状態も他の区間同様、
あまりよろしくない。
駐車できるスペースがあったので、
車を停める。
その少し上に、ベンチがひとつあった。
==========
ああ、これは。。
私は自制できないほうですね。
マン島というところは、とてもヨーロッパな感じですね。
ヨーロピアンは、危険を好む傾向があります。
もっと言えば、危ないほど「カッコいい」と思う心性です。
ラグビーは防具がなく、アメリカに伝わって防具が付きました。
それがアメリカン・フットボールなわけです。
まあ、アメリカの場合は防具があるから、
もっと滅茶苦茶になる、とも言えますが。。
自転車競技もそうですね。
機能って側面もあるでしょうけど、
事故で流れる血に、とてもカッコよさを感じるそうです。
防具の論争は、毎年出ていますが、
毎回却下されているらしいです。
なんでしょうねえ。。
わかるような気もしますけれども。
危険を好む気風。
カッコいいです!
(戦いを好むということは、勝者への惜しみない賛辞でもあります。敬意でクリック!)