CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

ほんと、ナローだった時代に

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普段ラジオを聞かない。

AMラジオはパーソナリティーの下らない話と、

通販の宣伝が嫌いだ。

 

FMは妙に軽く前向きなDJの話し方が嫌いだ。

今日、歯医者でFMが流れていて、

久しぶりに聞いてみたが、やっぱりクソだ。

でも考えてみたら、昔から嫌いだったわけではないな。

 

 

エアチェック、って言葉を知ってるかい?

FMをカセットテープに録音するんだ。

結構やっていたね。

ロンドンやニューヨークの音楽を、

ラジオが届けてくれた時代があったんだよ。

 

チューナーの針を動かし、

遠くの街の、新しい音楽を聴いていた。

 

そんな時、DJは、曲の説明や、

ミュージシャンの逸話を淡々と話した。

よく覚えている話がある。

 

その男はロンドンのサビルロウでスーツをオーダーする。

ブラックスーツがお気に入りの彼は、ジャズのドラマーを夢みていた。

だから彼のドラムはいつだって正確だ。

男の名前はチャーリー・ワッツ

ローリング・ストーンズをスィングさせる彼は、

クラッシクなブリティッシュスーツを好む。

次の曲はPaint it black」

 

www.youtube.com

 

こういのもあった。

AMしかないカーラジオから、

深夜にビートルズがかかっていた。

ハードデイズナイトをたっぷり一枚分連続で放送した後、

女性の声でこう流れる。

 

「今夜は雨です。このアルバムは不思議と似合う気がします。ロンドンは雨の多い街だからでしょうか。でも、リバプールはどうなのでしょうか。港町だから、きっと雨は似合うでしょう」

 

ウルフマン・ジャックは、映画「アメリカン・グラフィティ」の中で、若者ののためにリクエストに応じる丘の上の海賊放送局のDJだ。

いつもアイスクリームを食べている。

主人公は、直接ラジオ局に行って、

通りすがりの美女へのメッセージを伝えようとする。

しかしがウルフマンは、自分はウルフマンじゃないと言い張る。

 

「ウルフマンは、世界中を飛び回っているんだ。神出鬼没さ。俺のようなしみったれた男のわけがない。君の伝言は彼に伝えよう」

 

世界は広く、人々は手の届かない世界の存在を知っていた。

いつだって、人間は無知で愚かだ。

しかし、ほんの少し前まで、

無知なことは恥だったな。

少なくとも恥ずかしいことだったな。

 

今や、誰もが自分は有能で、やることは正しく、

知らないことに対しては「意味がない」と吐き捨てるけどね。

 

薄氷のような自信を持ち、

知らない世界を、

手のひらにあるかのように語ったりね。

 

でもボクは、初めて女の子の家に電話した時の、

夕方の電話ボックスの空気が懐かしい。

 

聴きこんだレコードの溝に流れるノイズが恋しい。


イーグルスホテル・カリフォルニアが流れたた時、

客全員が耳をすました、古い喫茶店を愛おしく思う。

 

初めてギターでFを押さえられた時、

もっと世界は身近にあった。

 

それは、ちゃんと遠いってことを知っていたからだと思う。

 

南極や北極が寒いってことぐらいは知ってる。

言われなくてもね。

でも、そうかい?

本当に?

 

(知っているだけの事が、案外多いよね。そこで、クリックだ!)

 

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