CHUFF!! チャフで行こうよ。

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映画ダ・ヴィンチは誰に微笑む、を観て俺にじゃないなとわかった話。

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映画「ダ・ヴィンチは誰に微笑む」。

この映画は面白くなかったのです。

いや、面白いんだけどなんか違う。

透けて見えてしまう何かがあるように感じたのですね。

そこを記事にしてみましょう。

 

特別お題「わたしの推し

山田五郎さんの影響で昨年11月の末、公開初日に観てきましたよ。

実にガラガラでしたけど、今はどうなんでしょう。

その時の映画館はこんな感じ。

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撮影後3人位は増えたでしょうか。。

ストーリーは、最後のダ・ヴィンチ作品ではないか?と言われる一枚の絵をめぐるドキュメントです。

ドキュメント映画そのものが、作品でありますね。

ということは、意図があるわけです。

そこには大人の事情が、激しく絡んでおるわけです。

 

では、アートというものの現状に迫ってみましょう。

 

 

私がこの映画を観るきっかけとなったのはこちらの動画。

 

www.youtube.com

 

この動画ね、実に面白いわけです。

私は山田五郎さんの昔からのファンですので、おーこりゃすげえんじゃない?

と思って、ワクワクしながら行ったわけですね。

 

ストーリーをかいつまんでおきましょうか。

もう面倒なんで引用でいきます。

 

レオナルド・ダ・ビンチの最後の傑作とされる絵画「サルバトール・ムンディ」が史上最高額の510億円で落札された2017年の出来事をもとに、アート界の闇を暴いたドキュメンタリー。ある美術商が名もなき競売会社のカタログから13万円で落札した1枚の絵。彼らはロンドンのナショナル・ギャラリーに接触し、その絵は専門家の鑑定を経てダ・ビンチの作品として展示される。お墨付きを得たこの絵に、投資目的の大財閥や手数料を騙し取ろうとする仲介人、大衆を利用して絵の価値を釣り上げるマーケティングマンと利用されるハリウッドスター、国際政治での暗躍が噂される某国の王子など、それぞれ思惑を抱えた人々が世界中から集まってくる。その一方で、「ダ・ビンチの弟子による作品だ」と断言する権威も出現。そしてついに510億円の出所が明かされるが、それはルーブル美術館を巻き込んだ新たな謎の始まりだった。今なお謎が深まるばかりのこの絵画にまつわる疑問をひも解いていくと共に、知られざるアート界のからくりや闇の金銭取引の実態を生々しく描き出す。

ダ・ヴィンチは誰に微笑む : 作品情報 - 映画.com

 

ね?興味惹かれません?

 

 

当初はワクワクしながら観ておったのですが、途中から疑問が生じます。

というのもね、この絵に関わる人々が顔晒して出てくるのですよ。

スーパーリッチなロシア人、そのロシア人を手玉に取ったブローカー。

謎の修復した職人、はてはアブダビルーブルの顧問やら王子やら。

しかも、動いたお金が桁違いなわけです。

人間の一人や二人殺されても違和感のない桁のお金なわけです。

彼らはなぜ素顔を公開しておるのでしょう。

そして、この監督に資金援助した人がおるはずなのですね。

 

さあ、ここから一気にきな臭くなりますよ!

 

もともと真贋のわからないこの絵は、13万円からスタートします。

いろいろあって、イギリスのダ・ヴィンチ展に出ることになり90億円でブローカーに。

ブローカーは、手数料とった上で50億円増しでロシア人に。

騙されたことに気づいたロシア人が「腹立つからもう売るわ!」で500億円に。

ちなみにこのロシア人、サッカーチームのASモナコのオーナーですな。

ですので、500億円いうても一般人の感覚的にはせいぜい500万円くらいの感じちゃいます?

50万円ってことは流石にないから、クラウン一台くらいの感じ?

 

で、500億円で買ったのは、どうもサウジらしいと。

あそこ文化による観光立国目指しとるようなんです。

ポストオイル時代に向けて、砂漠の中に美術館ボコボコらしいですよ。

 

この話で重要なのは、絵画サルバトール・ムンディはニューヨークの現代美術のオークションにかかったとこなんですね。

これに対して山田五郎さんは「ロンドンの古典絵画オークションでは目利きが多いから金にならない。だからあまり知識のない成金が金を出す現代美術のオークションに出したんだろうな」と言っております。上の動画の12分くらいのとこですね。

 

言ってることはわからんでもないんです。

 

映画をみたあとだと、そっかなあ?って。

 

 

五郎さんが本気でそう思っているのかどうかも怪しい。

美術手帖の橋爪勇介氏の同意しているのが、更に怪しい。

逆に怪しくなければ、ただのアホちゃうのか?ッて思います。

 

この絵画、これ実は「現代美術」として売買されてるんじゃないのか?っていう疑問がふつふつ湧いてくるんですな。

つまり、ダ・ヴィンチが描いたかどうかは問題やなくなってるんちゃうか?ってことです。

500億出す人も、それくらい分かとったんちゃうのか?

その人にはブレーンもおるやろうし、単純に信じたわけではないやろ。

ってことは、この絵画に500億以上の経済効果があると踏んだ人が買ったんちゃうのか?

 

ニューヨークのオークションの前に、広告代理店が盛り上げます。

絵を見て感動する人々の顔を撮って、それをつないでCMにしたりね。

その中に、ディカプリオも混じっとるのです。

1分あたりのところ。

 

www.youtube.com

 

でもね、ディカプリオのような人が黙ってるわけ無いと思うんですわ。

つまり、これ同意とってるわけだと思うんです。

他の客たちも、多分役者やないかと思うわけです。

 

これをヤラセというかどうか。

CMです!で通るやろうしね。

つまり、見た人が信じただけです!的なね。

 

ここでね、現代美術というか現代アートの何がそんなカネになるか説明しておきましょう。

まず作品にはコンセプトってのがあります。このあたりは理解しなくていいです。

値段がついていろいろ転々としますわな。そのたびに箔が付くわけです。

ドラマがついてくる。

でね、そのドラマってのが別のとこでカネを生むわけですわ。

もう安っぽくなったバンクシーなんかも、その典型ですね。

謎のアーティストなのに、ピンの展覧会やってるってそういうことですね。

わかってるんすよ、みんな。

でもお約束で、それを演じておるわけです。

正規ライセンスは誰とむすんだの?って話ですね。

そう考えると、壮大な芝居を観ているような気分になってきます。

しかも、桁違いのおカネが動く芝居ですけれど。

 

この映画をこのブログで話題にしてるってのも、この狂気じみているマネーゲームのおかげっちゃおかげですわ。

その理由によって、絵画の真贋ではなく、絵画は伝説になっていくわけですな。

その最末端が、今ここってことですわ。

 

サウジが500億出しても、もと取れたんちゃいますのかな。

ルーブルにけられたところで、今後も蹴られるかはわかりまへんで。

 

古典やなくて、現代アートやからね!

 

そう、サルバトール・ムンディがダヴィンチの最後の作かどうかは問題やないのです。

いや、問題っちゃ問題やけどね。

少なくとも、現代アートの中では、それは大した問題やないと思うんですな。

 

 

ほなここで、山田五郎ファンとしては疑問が生じるのです。

 

彼は本気で動画のように思っておるのか?

それとも、これも仕事としてノッているのか?

もしくは、そう言う芸風タレントなのか?

 

これも謎ですねえ。

最近山田五郎さんはこんなチャンネル始めておられます。

 

www.youtube.com

 

このチャンネル、実に面白い。

更に勉強にもなる。

しかし、彼にはシノギであります。

もっと言えばこれが彼のアート作品だと考えてみましょう。

 

なんとなく暗い気持ちになってきます。

 

 

先日、このチャンネルで中田敦彦とコラボしておりました。

意外なほどに面白い動画でした。

騙されたつもりで、中田敦彦の方にも飛んでみました。

そこで、話題の漫画「ブルーピリオド」に触れておったのですね。

 

www.youtube.com

 

あまりにウブい。

これわざとなんでしょうか。

美大入試の予備校の話に憤慨しておるところとか。

それとも、彼の育ちの良さからくる部分なんでしょうか。

 

私はこれに影響されて、ブルーピリオド全巻読んじゃったんだけどね。

これは推せます!

 

話が逸れたようで、実は逸れてはいませんよ。

この映画に関連する多くの人に、なんらかのおカネを生み出しておるわけです。

もう、バタフライ効果みたいな感じですね。

 

 

この絵画の売買によって損した人はどこにもいないのです。

とにかく額の大小あれど、みんなボロ儲けしたと。

 

そして多分なんだけど、この映画の資金はサウジやないかと思うんです。

っていうか、みんなグルちゃうのかな。

ロシア人もブローカーもサウジも。

ナショナル・ギャラリーもルーブルも。

もっと言えば、美術手帳も山田五郎も。

 

アートにはそんな力があるとも言えるでしょうな。

私、批判しているようですけど違いますよ。

それはそれでいいのです。

そう言う怪しげな世界こそ、アートの世界です。

 

でもなんかひっかかる。

広く浅く、大衆を信じ込ませて集金してる部分が見えてしまうわけです。

 

プロならちゃんと隠せよ!

 

映画を観終わったあと、私は不思議な感慨にふけっておったのです。

この映画を信じる人、信じない人、いずれにしても「観た」わけです。

私の場合も、映画代払って観ておるのです。

 

ダ・ヴィンチが誰に微笑むのかはわかりませんが、少なくとも私ではないわけですな。

小銭を巻き上げられた私がそこにいたわけです。

こうやって、吸われていくなあと思いながら奇妙に面白かったんですね。

表に出たら、すっかり寒くなった冬の夜でありましたな。

それだけは厳しいリアルでありました。

 

アートって、おっかないよね。

 

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