CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

目の前の命と死、いうなればボタンという花

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こちら、神戸のイノシシ様です。

お写真はこちらより拝借いたしました。

 

4travel.jp

夏のはじめに六甲山に車で上がると

かなり高確率で出会えます。

奴ら、人間が平気ですからね。

 

でもまあ、なんだかんだ言っても街のイノシシ。

すれております。

 

でね、長崎は一味違うわけです。

青さん、散歩中に遭遇ですわ。

ではさっそく!

 

 


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年が明けてから、運動不足の解消を目的に歩いています。

金をかけて運動をする、という目的で

通っていたジムは移転してヨガ教室になりました。

家賃が高そうな場所にありましたから、

色々仕切り直しをするのでしょう。

おそらく、流行病の煽りを受けたのでしょうな。

 

 


ヨガ教室に通うというのもなんですから、

コナミスポーツにでも移るか。。


他のジムなども候補として、

新しい所へ通うことも考えましたが場所が微妙に面倒です。

わざわざ通う場所には通わなくなる。

自分の性格的にこれが火を見るより明らかなので、

しばらくぶりに近所を歩き回るこの頃なのであります。


体が程よく疲れるというのも心地よいものですが、

続いている一番の理由は気分がいいことです。

 

冬から春へ移ろう道を歩いていると、

それだけでリフレッシュします。

自然の中を歩く。

すごく魅力的な響きですが、

今の時期だとなかなかにデンジャーです。

まず杉、そして檜。

それらがボワンボワン花粉を飛ばす時期であります。

私は花粉症に縁がない人生を歩んでおります。

聞くところによると、

花粉症はある日突然そうなってしまうものだそうです。


今は平気でも、こんな場所を歩く生活を続けていると

そのうち…恐ろしいことでありますね。

 

 


将来の不安はありますが、

花粉は最大の脅威ではありません。

田舎の危険ってのは、もう少し命がけです。

 

簡単端的明瞭に申しましょう。

 

イノシシと出会う可能性無限大!

 

国道から外れ、旧道に入るとすぐに見える痕跡。

イノシシがそこで活動しているという、

明らかな証拠がそこらじゅうで見ることができます。

これが本当に怖い。

野生なんてのは、一歩それるとどこにでもある。

ワイルドライフなお散歩なわけです。

 

究極のサバイバルテクニック

究極のサバイバルテクニック

 

 



歩いている人間とは出会いませんが、

車や郵便バイクは時々通過していきます。

だから、イノシシと遭遇する確率は高くないと思います。

ヤブがガサガサいうときも、

それらはヒヨドリなどの鳥類の活動によるものです。

なれるまではビクビクしますが、流石にもう大丈夫です。

 

などと、まるで街の人のように田舎をなめておりました。


ある日のこと。

上り坂を黙々と歩き、背中に汗をじわりと感じる昼下がりでした。

風は少し冷たかったように思います。


いつもどおりの道を進んでいくと、

それまで聞いたことがない大きな音が聞こえました。


金網を力いっぱい叩いているような衝撃音です。

ビクっとなりましたが、すぐに落ち着きます。

何かしらの作業をしているのだろうと思ったんですね。


歩みを進めていくと、音の正体がわかりました。

 

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ちょっと遠くて申し訳ないのですが、
罠にイノシシがかかっておりました。
それが、私の接近を察知して、
罠から逃れようとぶつかっていた音だったようです。
 
近所散歩するだけでコレよ?

イノシシ専用の罠です。
そういうふうな設計です。
それにあまり大きな個体ではありません。
何度か、狩猟されたイノシシを見る機会がありました。
それらはもっと大きかったです。
 

それだけ条件が整っていて、
それをちゃんと理解したのに
私はこれ以上接近できませんでした。
 
おっかないんですよ!
ガシャンガシャンやっているイノシシが。
 

動物園の猛獣なら
もう少し近づいても怖さを感じないでしょう。
しかし、罠にかかったイノシシには近づけない。
不思議なものです。

近くで佇んでいるのも怖いので、
その場を歩き去りながら考えました。

 
この感じ方の差はなんなのだ?
 

猛獣の檻は、向こうは見えますが
意味合いとしては「壁」です。
壁というのは隔てるものです。
 
それに比べて、罠というのは
出入り口があるでしょう。
もちろん、そこが通れなくなるから罠なのでありますが、あるにはある。

壁は隔てるものですから、
実際がどうあれ、彼の牙や爪が自分に届くことはない。
だろう、というふうに思えるわけですね。

ところが、罠の箱の入り口は、
イノシシがかかるまでは開いていたわけです。
開くようにできている場所、つまり扉であり門です。
 

それが無意識に怖さを感じる原因になっているのではないか。
 

実際がどうあれ、という部分が重要ですよ。
イノシシ専用の罠は、イノシシが逃れられないように工夫をされた罠です。
まず壊れません。
ほぼ檻です。
 

しかし、怖く感じてしまうんですね。
出入り口が壊れてしまうのではないか、と。
 

金属製の罠とはいえ、
罠を壊して逃げおおせたイノシシもいるでしょう。
しかしその数は、
罠でとられたイノシシと比べて無視して構わない程度だと思うんですよ。
 

「怖がる必要はない」という合理的思考と、
感覚的な「怖い」というのは、
一人の人間の中に同時に存在するものです。

 

 

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

 

 

 


罠にかかったイノシシなら、
近づかなきゃいいだけの話です。
 
でも、いろんな場合がありますからね。

理性と感情が対立した時、
私はどう動くべきか。
難しい問題ですねぇ。

後日、同じ場所を歩くと
カラになった罠が仕掛けられておりました。
おそらく、どこかで食われたのであろう。
かのイノシシに思いを馳せ、少し腹が減る私でありました。了
 
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なぜか今回の青さんの記事を読んで、
「夜と霧」を思い出したのです。
理性と感情が対立した世界で、人が人であるためには。。
 
フランクルの一世一代の名作ですなあ。
若い頃に読みましたけれど、もう一度読んでもいいかもしれません。
今から考えると、これはフランクルの創作かもしれんなあとも思うのですが。
 
イノシシがおっかないのでありましょうか。
もちろんそれもある。
しかし、その「生きているイノシシ」の向こうに見える「死」。
そして、それを「ボタン」と呼ぶ我々。
 
命と死が交差するの刹那に咲く花。
人はそれを「ボタン肉」と呼ぶわけです。
その事自体への、隠された畏れ。
一方で腹が減るという人間の定め。
 
なにやら深い穴を覗き込んでいる気分になってきました。
 
ここで、ニーチェとか出すと、今や安っぽい話になる時代。
フランクル出すあたりが、なんというか渋いと思いつつ
晩飯でも食うか、と思う春の夕暮れ。
 
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