神戸市立王子動物園のパンダ。
名をタンタンという。
故郷に帰るらしい。
多分、もう新しいパンダが来ることもないだろう。
あのパンダは、俺にはとても大事な存在だった。
今日は、あのパンダの話をしよう。
パンダの目元に騙されてはいけない。
やはり彼らは獣なのだ。
目元はりりしく釣り上がり、
本気で取っ組み合いをしたら、多分負ける。
今から何年まえであろうかなあ、
私はよく王子動物園に通っていた。
タンタンとコウコウ、両方いたから
もう随分前の話であるなあ。。
でね、こいつら飼うのに年間何億かかるらしいじゃないの?
それを、無駄だとか、中国に儲けさせるのはおかしいとか
いろいろ言う人いるじゃない?
そこで俺は言いたいね。
君、スターの意味知ってるの?
パンダの専用檻?っていうかあれね。
半部の表で外に出て、裏からはガラス張り。
その日、パンダ様は裏に居られた。
丸太を組んだジャングルジムのようなところに寝そべり
ササを気だるそうに食べておった。
その姿を見て、私はエリザベス・テーラーを思い出していたのだな。
「美人はね、いつでも美人なの。だからあくびの写真撮られてもきっと美人よ」
それをパンダに感じたのであるな。
ササを食うだけで美しい。。
そして、パンダは少し動いた。
尻を少し外に出し、そのままもりもりウンチし始めた。
ササを食いながらであるよ。
ウンチまで緑色だ!
私以外の客たちは笑い転げ、
「パンダ、調子乗ってるなあ」
「お前には恥はないのかw」
「おお!いきなり?」
とか言っていたのだが、私は感動していたのであるな。
こんな姿が様になるとは、
これぞスターだ!
話は変わるが、私はギターウルフを大変好いておる。
皆さん、ご存知ザンスか?
ワタイが知ってからでも、もう20年以上。
全然上手くなっておらんのだけども、
世界中で伝説を作り続けておるのだ。
なんと、ギターのセイジはワタイより歳上なのだ!
そのセイジが、先日生配信をやっておったのだ。
ワタイは見ていて、ある場面で感動したのだ。
1時間あたりのところで、セイジはすごいことを言い始める。
「自分はギターは上手くない。ギターが上手いと思われたらそれは負け。その前に、何だスゲー!と思わせなきゃいけない、だから俺は一流じゃない、超一流。だって、カバーしたって誰もわからないんだもの。にてないからw!」
カッコいいー!
そしてつづいて、ファンからの質問
「最近の高校生はスマホばっかみていて、駄目ですよね?」
に対して、とんでもないことを言い始めた。
1時間3分30秒あたり。
「やっぱ、カッコつけなきゃいけない。いついかなるときでも!」
ウヒャヒャヒャヒャ!
カッコいいー!
で、それが日常に完璧に出ているのが
スターなわけであるな。
それがパンダ!
今の所、パンダに並びうるスターは
マイケル・ジャクソンを最後に途絶えてしまった。
惜しまれるぞ、マイケル!
パンダ外交だとか
維持費だとか
そういう奴は、全くもって理解しておらんのだ。
数億なんて、神戸市の不要な人件費を
十人程削れば実は出る額なのだ。
誰もを笑顔にできるスターって
プライスレスだろう?
後ろ姿だって、こんなのだぜ!
しかし、君も年をとった。
故郷にも帰りたいのかもしれない。
スターは故郷を夢見るのだろうか。
いや、そんなことはない。
スターはいつだって、宇宙の果を飛んでいる。
大地震のあと、神戸に舞い降りたスター。
7月頃までは会えるかもしれない。
動物園は6月から、入園制限はあるものの再開予定だ。
俺は最後に会いにったりしない。
制限付きなら、その分のチケットは子供にまわるべきだ。
なにより、スターはおれの心の中で光っているし。
ありがとうパンダ!
今は亡きコウコウ。
国に帰るタンタン!
俺の国が、君の国と
なんか派手に色々やらかしたとしても
君たちがスターだったことに変わりはないのだよ。
ありがとう!
(老兵は死なず、ただ立ち去るのみ!見たい人は急げ!でクリックスター!)