写真を芸術にした、とはどういうことか?
それを簡単に言えば、
彼が現れるまで、
写真は格下の消耗品でしかなかった、
ということです。
少なくとも、美術界においては、そうだったのです。
芸術というものは、その素晴らしさに価値があるような、
甘い世界ではありません。
画商が法外な値段をつけ、
美術館が、その値段を認め、
そして所蔵してくれることを言うのです。
それが、現実なわけです。
それを写真で、
世界で初めてなしとげたのが、彼と言う事ですね。
彼の作品を知らない人は、まずこちらから。
ちゃんとした、公式サイトです。
彼の人生の概略は、こちらで。
Wikiの記載が、これほど雑とは思いませんでした。。
ほぼ何も書かれていない。
今回このブログを書くにあたり、一番衝撃を受けましたね。
この扱われ方、そのものが、写真が未だ芸術としては、
日本で成立していないことの証左だとおもいます。
彼もそれまでの写真家と同様に、
画家を志していた青年でした。
アートを志す人間は、皆同じ。
本道は絵画、油絵だと分かっているのです。
そこへ入れなかった人間が、通常立体に向かうわけです。
ロダンも、絵でやっていけそうだったら、
彫刻をやってなかったと思いますよ。
彼の場合、立体がいい波として来てたんですね。
多くの事はそう言うものです。
いくら言い訳をしても、
それをその業界に詳しい人は必ず知っている。
そういうことがあります。
写真も同様です。
最初から写真を目指した写真家なんて、
まあ、ダメダメな人なんです。
その辺で、つまらない写真撮ってればいいんです。
構図や、様々な事を理解するのに、
絵画の技術を必要とします。
新技術はなんでもそうですが、王道を歩めなかった天才たちが、
サイドロードに流れてくる、黎明期が面白いわけです。
アニメなんかもそうじゃないですかね。
映像で食い詰めた人間が流れ込んでくる時期。
役者だけでは喰えないから、声優になった人が多い時期。
みんな、黄金期です。
最初からそこを狙う人が出てくると、
大体ダメな人が大量に入り込んできます。
写真も同じ事ですね。
そもそも、写真は、画家が絵を描くために、
風景を持ち帰るために生まれたようなものです。
所詮は、記録のものでしかありません。
多くの人にとっても、それは今も変わらないでしょうね。
おっと、ロバート・メイプルソープについて書いていたのを、
すっかり忘れていました。
うーむ。
またそのうちね。
(えっ、まさか?それで終わり?この巨匠をそんな扱いでいいの? そこでクリック!)

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