男、昼目から覚めたら、突然オートバイに乗りたくなった。
彼の名は「青陽舎」さん。
略して青さん。
卒検を受ける集団の中で、
彼が与えられた番号は「1」
つまり、彼からスタートなのです。
どうなるのでしょう。
いってみましょう。
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んー、これはひょっとすると、
いの一番の1なのかな?
頭のなかでアラートが鳴り響きます。
何かよくないことが起きそうです。
朝方まで降り続いていた雨が、
日の出辺りから少し落ち着いて、
路面状態は水が浮かないウェットです。
これは一番良い。
さほど滑らず、さりとて急制動の停止距離は延長されますからね、これは良い。
だが、順番がよくない。
たとえば私が試験をさせる側だとしたら、
検定の順番は受検番号にしたがうというのが一番わかり易い。
つまり、私から始まる、
ということでしょう。
ああ、これはいかん。
緊張をほぐす間もなく砕け散るパターンだ。
あまりの展開にちょっと遠い目をしておりますと
「二輪の検定は、大型から一台ずつ行います。大型検定の方はお二方ですね。その後、バイクを変えて、普通自動二輪の一番から順番に実施します」
うーん…?これなら妥協できる展開です。最悪は免れました。
日頃の行いが良いからですね。
大型は試験内容が異なり、
そもそも設定されたコースが違うので参考にはなりませんが、
さらっぴんのコースを走り初めするよりはマシです。
ナナハンのCBが検定コースを走っている様子を眺めつつ、
自分のコースを一心不乱に覚えておりました。
8の字からクランク、坂道発進で…
前日に覚えたはずなんですが、
記憶の引き出しが固くなっております。
操作がいまいちおぼつかない私が、
おぼつかない記憶でコースを走る。
想像しただけでおぞましい話ですが、
今から私が受ける卒業検定の全容を説明すると、
そうなるのが残念でなりません。
大型の検定がおわり、教官がナナハンを片付け、
スタート地点に置かれるいつもの見慣れたCB。
「1番の方、どうぞ~」
検定員さんが、監視塔からトラメガで呼んでいます。
深呼吸をしながらバイクへ歩きだす私。
一呼吸ごとに心が静まって、、
となるような、生半可な緊張ではなかったようでして、
いつの間にか深呼吸がため息に変わっていました。
あ、そうだ!
緊張のあまり奥の手を忘れておりました。
私の最終兵器。
今使わないでどうするよ!
困ったときの精神論です。
ええい、なるようになりやがれ!
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ルビコン川を渡る、シーザーのようですね。
なに?ご存じない?
ならばこちら。
投げられたのは、匙じゃないですよ、賽です。
サイコロのことですね。
お賽銭の賽ですね。
お賽銭ってのは、博打の寺銭のイメージなんですよ、実は。
だから、寺銭って書くでしょ?
なに?最近の子は寺銭もご存じない?
胴元の、手数料と言えば聞こえはいいでしょうかね。
もう、乗るか反るかしかないわけですね!
いいですね、このアドレナリンの出具合!
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