CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

日本は後進国である。そろそろ覚悟しよう。

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ですよねえ。

いつの間にかと言うか。

 

これには異論もあるでしょう。

でも、後進国になった、と思っておいて

間違いないと思います。

もっと言えば、

実は「先進国になったこと」

ないんじゃないかとさえ、

私は思ってます。。

もちろん、私一人の意見ではありません。

 

データーに行く前に、

あの司馬遼太郎を世に出した、

半藤一利さんが、歴史的視点から、

2013年に言い切っているんですね。

それがこれです。

 

 

半藤一利の指摘

 この本では、戦争にどうしようもなく流れていく時局の、

マスコミの罪について書いていますが、

その中で面白いことを、保坂正康さんと語っておられます。

実は、世界恐慌の貧困からは、日本はいち早く脱していたんですよ。満州事変を起こしたからです。侵略の陰謀は褒められたことじゃない、大いに恥じるべきだけれど、事実は事実として言えば、これによって日本の貧困は一段落していたんですね。それにもかかわらず、日本人は貧困感を持ち続けた。俺たちは貧しい、苦しいと思い続けたんですよ。そこから、社会全体がおかしくなっていったんです。

 いまの日本にも同じようなことが起こっていますよ。現在の日本は決して貧しくないんです。ところが、国民全体の雰囲気は、貧困で締めつけられているという感じになってしまっている。この点では非常に昭和初期に似ている。国粋主義にまとまりやすい危ない空気に満ちているんです。

 

その内容はこうですね。

「ずっと思っていたほど、日本は一流じゃなかったと認めるべきで、どうやっても貧困感から逃れられなかった」ということです。

 

興味のある方、こちらのブログに詳しく書かれています。

もっと言えば、この貧困感と先進国感の同居が、

いろいろややこしいことを、引き起こしているともいえるでしょうね。

 

blogos.com

 

半藤さんと保坂さんは、

実は日本は豊かだったと言ってますけど、

それも実はかなり怪しい。

飢饉とは言えないまでも、

女性の身売りが普通にあったわけです。

それでも、他国に比べ、

それほど貧国が深刻化しなかったには

きちんと理由があります。

当時の日本は、まだ完全な資本主義国家に

なれていなかったからです。

逆にそれゆえ、大恐慌の影響が、

比較的少なく済んだ、と言えるのです。

これは、かなり情けないことです。

そして、実は最近も似たようなもんです。

 

2015年の国家ランキング

この表をご覧ください。

ご存知の方も多いと思うのですが。

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www.from-estonia-with-love.net

比較的有名な記事で、

あちこちシェアされているので、

ご覧になられた方も多いでしょう。

2015年のデータですが、

スペイン経済危機は2012年です。

しかし、日本はさらにそれの下。

 

イタリヤなんて、

表に出てこないお金のほうが多い国です。

そこといい勝負。

これは何を表しているのでしょうか。

 

ブラックマネー―「20兆円闇経済」が日本を蝕む (新潮文庫)

ブラックマネー―「20兆円闇経済」が日本を蝕む (新潮文庫)

 

 

為替でもそれは言えます。

日本経済力の正当な比率として、

今の日本円と対ユーロ、対ドルの価格を、

考えている人は、阿呆です。

本来の為替は、

ある程度の均衡を生み出しているはずです。

ある国が圧倒的に安いってのは、

その国の所得水準が低いってことです。

でも、為替上ではそうは見えないってのが、

キモですよねえ。

 

ニューヨークの家賃知ってます?

ワンルームで、マンハッタンで、30万はしますよ。

それを、ウェイターとかが払えるわけです。

普通の、ウェイトレスとかでもですよ。

下積みのダンサーとか。

何が違うんでしょう?

ちなみに、シンガポールの国民一人当たりの、

GDPは約5万ドル以上、日本は4万ドル以下。

ecodb.net

ニューヨークはもちろん、

シンガポールより、下ってこと、

実は多くの日本人は、

以下のイメージないんじゃないでしょうか。

 

遊びに行く立場ではなく、

遊びに来てもらう国に、

我が国はなっています。

理由は滞在費が安いからです。

インバウンドビジネス入門講座 第3版 訪日外国人観光攻略ガイド

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後進国とはなにか?

どうです?

ちょっと、日本が先進国と言うイメージが、

壊れてきましたか?

こうなると、先進国とはなにか?

後進国とは何か?とか、分かんなくなるでしょ。

 

これ、はっきり言えるんです。

 

労働をしない限り、生きていけないのは後進国です。

 

世界に誇る日本国憲法には「労働の義務」があります。

でも、世界的に見て、そんなこと書いてるのは、

実は日本くらいのものなんですよ!

 

基本的に、近代国家は、

「労働を排除する」方向に向かうわけです。

これが一般的なんです。

労働への価値がどうあれ、

好むと好まざるとにかかわらず、

労働を憎む姿勢が必要なわけです。つまり、

 

汗の尊さのみを貴ぶ精神は、

後進国のもの!

 

なわけです。

これは、勤勉さをほめたたえるのは、

「国家による搾取」でしかないという意味ですね。

搾取の代償として、それを尊ぶ道徳精神を与えたわけです。

怠けていい、という意味ではありません。

勤勉さというのは、精神的価値ではなく、

対価を払われるべき価値そのものなのです。

汗がその基準になるわけがありません。

理由は、誰でも流せるからです。

暑いだけでもね。

 

 

 

 

なんか、とても有名人になってしまった、

田端さんがこう言ってますねえ。

 

 

 

 私は、田端さんの意見は正しいように思います。

特にこの部分ですね。

 

『無能な人間にカネを払いたくない」と思っている、たとえ自分自身が無能な人間に含まれるとしてもね。』

 

ここ、日本の、

本当に核心をついているように思いますね。

 

 

30年前の中国大陸のムード

そもそも「労働」の意味から、

日本は勘違いしているのだと思うんです。

昔々、こうなる前の中国でのことですが、

陳さんという「労働者」の方がいました。

彼はかなり聡明で、

当時一生懸命日本語を勉強しておられました。

 

「でも、私はこれを生かせないでしょうね。私はしょせん労働者です」

 

彼は、かなり高度に日本語を話せました。

彼の家にあった辞書は、「広辞苑」でした。

日本人で、「英英辞典」を使うようなものです。

たとえばこんな。

CD-ROM付 オックスフォード ワードパワー英英辞典 第4版

CD-ROM付 オックスフォード ワードパワー英英辞典 第4版

 

 見たことない人の方が、多いんじゃないでしょうか。

これとか、有名です。

ロングマン現代英英辞典

ロングマン現代英英辞典

 

 日本での所有率は、5%あるかないかくらいでしょう。

陳さんは、日本語で、そのレベルにあったのです。

その彼が、「労働者」という言葉を、

かなり侮蔑的に使っていました。

 

それが約30年前の中国です。

今は、どうなっているか、

考えると怖いです。

 

休むことは、儲かっているから

フランスには、バカンス法というのがあり、

成立は、なんと1936年。

ナチが踏み込んでくるちょっと前です。

ベルリンオリンピックの頃に、

2週間休んで、心と体を休めよ、とやって、

それがどんどん伸びて、

今や一か月まるまるですわ。

 

その頃に日本がどうであったか、

写真がすべてを物語ってくれます。

1936年 日本 - Google 検索

 

ね、なんか、そもそも違うわけです。

日本は日本でいいとか思いますけど、

鎖国してるんだったら、まだしも。。

 

日本固有の「職人」問題

もう一つ、私の個人的な意見ですが、

「職人」の問題があると思います。

日本が近代化を進められたのは、

多分職人の能力に追うところが多いと思うんですが、

一方では職人の存在ゆえに、

戦争に負けた可能性があるんです。

日本軍の有名なエピソードとして、

銃の部品を仲間と共有交換できなかった、

というのがあります。

職人が、やすりで一つ一つ変形させて納品してたので、

壊れるとそれっきりなわけです。

「職人」と言うのは、

本来オーダーメイドに、完璧に応える職種です。

今でいうところの「ワンオフ」ものです。

ですので、大量生産に向くはずないんですよ。

でも実際はどうでしょう。

建築現場とか、自称「職人」だらけでしょ?

無理があるんですよ。そもそも。

それに、本来「職人」とは、

「靴職人の家の子供に靴なし」

と言われるくらい、

貧困の象徴でもあったのです。

そのスピリットがあるんですよ、まだ。

知性を尊ばない風潮、乱暴な口の利き方、

それで舐めらずに済む、

とか思っている横柄さとか、

 

もう、先進国なわけないじゃないですか。

こちら、エッフェル塔の建設現場。

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19世紀後半です。戦後にはこんな洒落乙に、すぐなるわけです。

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まあ、かっこいいですわ。

 

さて、東京タワーと比べてみましょう。

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よく、東京の土地の価格だけで、

世界中の土地を買えるとか、

ほざいてたもんです。

 

まとめ

だから、仮想通貨に投資しろとかって話ではありません。

私が思うに、日本は思ってるより遥かにイケてないってことを、

自覚するべきだと思うんです。

 

最近聞いたコカ・コーラ500cc値段は、

アメリカでは約500日本円。

ヨーロッパでは約450日本円。

驚くほど、日本は安いのです。

これは喜んでいいことではりません。

向こうじゃ、ガキが小遣いで飲んでんですよ、

これは、バブル期に東南アジアに日本人が行った時の、

感覚に近いでしょうね。

戦闘機F35が日本で生産されたら3分の1の値段だそうです。

なんでかって?

人件費ですよ。安い労働力ってことです。

日本はね。

 

私は今後の日本の労働環境については、

かなり悲観的なんです。

昔のように長時間労働で低コストの商品を、

バリバリ輸出に向けることは、

構造的に無理があるというよりは、

精神的に無理なわけです。

もう、あんな風に働くのは無理でしょう。

かといって、この人口を養ってゆく

「生業」があるかと言えば、

多分ないわけです。

そうなってゆくと、儲けている人に、

すごく儲けてもらって、

税金で回収して再分配するしかない、

と思うのですが、

これを日本は認めないと思うんです。

その理由は、

上の田端さんのツイッターがすべてだと思うんです。

 

そこから脱出するなら、

「資本家」になるか、

「真の職人」になって、高コストにできる、

しかないのかもしれません。

 

そういえば、先述の陳さんがこう言っていました。

 

「私の代わりはいくらでもいるので、それもつらいことです。便利ですけど」

 

心理的にはどうあれ、

社会的に経済的には、

まさにそうでしょうね。

 

(さあ、日本どうなる?帰国すると、確かに日本はダサイの分かるわ。さあ、クリックで!)

 

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