ヨコハマで、不思議な感慨にふけって焚火の男。
なんでも、沼津で女が待ってるそうで、
まあ、いいじゃないですか、それも。
ではさっそく。
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彼女とは、
マン島に旅立つ前日に電話で話をした。
初の海外を前に少し(いや、かなりか?)
ナーバスになっていたオレが
「テロもあった事だし何があるかわからんが、
無事戻ってこれたら帰り道で寄るわ」
と言うと
「あんたみたいな強運の持ち主は
何も起きないって。心配しなさんな。
お土産楽しみにしているから~♪」
と。
彼女はオレを買いかぶり過ぎている。
オレの運というのは実に中途半端なものなのだ。
最悪の事態を免れているというだけの話で、
ラッキーとは程遠い。
今回も色々と小さな不幸はあった。
それに見舞われてたように思うし。
まぁ無事には帰ってきたわけだが。
そういうわけでオレは約束通り、
土産を持って彼女の所へ寄る事にした。
さて、問題はこの日も時間があり過ぎることだ。
横浜まで出てそこから新幹線で三島まで。
そこで在来線に乗り換えて隣の駅が沼津である。
このルートが一番早いのだが、
早く行く必要がまったくない。
オレは上大岡から平塚を経由して、
在来線で沼津へ行く事にした。
昼近くに平塚に着いた。
とりあえずここで昼飯でも食べながら、
のんびりするつもりだ。
駅前の商店街には飲食店が軒を連ねていた。
なんだか無性にラーメンが食べたい。
そう思いオレは目についたラーメン屋に入った。
注文したのはとんこつベースの醤油ラーメンだ。
まぁなんの問題もなくおいしいよね。
そういえばマン島のラーメンを、
オレは食べそこなっている。
食ったやつの話では、結構まともだったようだが、
やはり日本のものには及ばないのだろうな。
ラーメン屋を出たオレはファミレスに入り、
そこで本を読んだりしながら時間を過ごした。
頃合いを見計らって店をでる。
平塚から沼津まで1時間半ほどだ。
ちょうどいい。
少し早い時間に沼津に着いた。
駅前の喫煙所でタバコを吸っていると、
約束の時間通りに彼女は現れた。
晩飯に何でも奢ってくれる、
という彼女に対してオレは
「寿司が食べたい!」
我ながら図々しいにもほどがある。
だが彼女はそんな事を気にした様子もなく、
知っている寿司屋にオレを連れて行ってくれた。
大きな漁港のある沼津では、
新鮮な魚を食べさせてくれる店が多い。
オレ達が入った店もその中のちょっとした有名店だ。
注文した握り寿司が目の前に並べられる。
あぁ、何て美しいんだ。
同じ魚でも手の加え方で、
こうも見栄えが違うものなのか。
マン島で最初に食べたフィッシュ&チップスの、
フィッシュがわらじに思てきた。
出てきた寿司を一つ一つ、
ゆっくりと味わいながら食べ進めていく。
素晴らしく美味い!
なんだか自宅までの道中が、
食べ歩きの旅みたいになってきた。
と言ってもこの日の寿司は別格だ。
それは別としても、日本に着いてから、
これまで食べたのは、普通に日常で食べているようなものばかりだ。
だがマン島帰りのオレには、
どれもこれもが美味なものばかりだ。
当たり前だと思っていたことが、
当たり前でなかったと気づく不思議な感覚。
これはマン島でもそうだった。
そんなオレの旅はまだまだ続く。
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寿司屋で、楽しいもの食ってんじゃねーよ。
しかも、女性におごってもらって。。
まあね、これまでの記事を上げてくれたことへの、
ご褒美と考えれば、それくらいいいかもしれないですね。
でもよくよく考えてみたら、
帰国してすぐなので、まだ書いてないんですよね、奴。
しかも、彼女には何も関係がないという。。
しかも、ご褒美って書きましたけど、
当然私が払ってるのでもなく。。
まあいいんですよ。
こういうのは、持ちつ持たれつ、
もし私が彼女に出会うことがあれば、
何かおごりますよ!
情けは人の為ならず
巡り巡ってわが身に帰る
というわけでしょう。
次回、焚火の男は神戸にやってきます。
(コストばっかり言ってると、こういう楽しいことなくなっちゃうよ。気前よくクリックで!)

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