譲れないレースが彼を待ち受ける。
それは、美味い晩飯を食うこと。
果たして、最後の晩餐は、
マトモなものにありつけるのか?
さあ、さっそく。
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先にメイン会場へ行った連中とまずは合流だ。
マン島最後の夕食は、みんなで外で食べよう!
となっていた。
会場にいるはずのW氏に連絡をする。
聞かされたダグラス市内の様子はというと、
とても飯を食える状態ではない、ってことだった。
メイン会場は、物凄い人で溢れかり、
周辺の飲食店は、どこも満席で入りきれず、
客が外で飲んでいるような有様だという。
つまり街全体が、打ち上げパーティーな状態。
しかも最後の花火が夜の11時に上がるため、
それまでこの騒ぎは収まりそうにないらしい。
会場の周辺で、
腰を落ち着けて食事というのは不可能なようだ。
結局、オレ達は宿泊先に戻り、
そこで夕食にすることにした。
となれば買い出ししかないわけである。
いつものスーパーに立ち寄ったが、
ここでの勝負に連敗中なので、
勝てる気がしない。。
するとスーパーの隣の店舗にも、
行列ができている。
何だろうと思い、前まで行ってみると・・・
なにやらいい匂いが漂ってきた。
やっぱり中華だ!
8マンの教えは正しい!
店の中にはレジがあり、
待合用の椅子だけが並んでいる。
客たちは出来上がった注文の品を、
受け取って店を出ていく。
なるほど。
テイクアウト専門の中華料理屋のようだ。
その名も“ゴールデン・ゲート(金門)”
いつも通っていたスーパーの横に、
こんな店があるとは、今まで気づかなかった。
オレはここで夕食を買っていく事にした。
そうと決めてしまうと、
なんだか無性にチャーハンが食べたくなった。
中華で、しかもチャーハンで、
さすがにハズレる事はないだろう。
オレは数あるメニューの中から、
エビチャーハンを選んだ。
かなり混雑していたため、
注文してから30分以上待たされた。
しかし、待つだけの価値がある。
なにせチャーハンだ!
さっそくに家に戻り、食事の時間。
チャーハンを袋から取り出してみると、
入れ物がなんかデカイ。
分かりやすく言うと、
ティッシュの箱ほどの大きさだ。
蓋を開けてみた。
あれ?
いや・・・
まぁチャーハンには違いないんだが。
卵は?ネギは?
とにかくエビだけは、
鬼のように入っている。
そりゃぁエビチャーハンだもの、
と言われりゃそれまでなんだけど。
そのまんま過ぎねぇか!?
いろどりというものが、全くないチャーハン。
それが特大の入れ物に、
ぎゅうぎゅうに詰まっている。
色のないビジュアル。そしてこの量。
中華なんだけどマン島らしさ全開。
また、負けるのか、オレ?
だが味までマン島らしいとひじょうに困る。
とりあえず恐る恐る一口食べてみる。
んっ!?
イケる!!
結構、オイシイじゃないか。
気をよくしたオレは一気にがっついた。
しかしその勢いのままに完食!
・・・とはいかない。
いかんせん具材がエビしか入っていない。
さらに大盛二人前ほどの量である。
だんだん飽きてきた。
なんとか半分くらいまでは食べた。
さすがに胃袋が限界が近い。
結局、他の人たちにも手伝ってもらい、
やっとのことで食べ終えた。
食事を終えて一息つくと、
なんだか疲れが一気に噴き出すような感じがあった。
緊張の糸が緩んだというか
噴出し続けていた、
アドレナリンが途絶えたというか。
あぁ、本当に終わっちまったなぁ、
という実感が沸き上がってくる。
10時くらいになったら会場まで行って、
最後に花火を見ようかとも思っていた。
しかし、そんな気はまったく起きない。
だがそれは、決して不快な感じじゃない。
心地良い疲れ、とでも言ったらいいのか。
まぁ少しだけ気持ち悪い感じはある。
でもそれは
エビだけチャーハンを食い過ぎたせいだ。
この日はいつものように、
遅くまでみんなで語るという事はなかった。
部屋に戻りベッドに横たわる。
遠くに聞こえる花火の音を聞きながら、
オレは眠りに落ちていった。
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ああ、中華も色がないのか。。
でも、イギリスで「米」は野菜に分類されるので、
まあそんなもんかもしれないなあ。
シェア前提なのかな。
つまり、やつが食べたチャーハンは、
イギリス人にとっては「サラダ」なのだし。。
ところで、最後の晩餐の勝負はどう判定すればいいんだろう?
(曖昧模糊ってのも、悪くはないかもね。なんでも黒白はっきりできるわけじゃないし!そこでクリック!)

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