私の愛していたローソンの店舗が閉店したのです。
ただの一コンビニでしかなかったはずなのですが、
そのお店には、さまざまな物語があったのです。
その店舗の閉店に、私の心は痛むのです。
ローソン本家のお家騒動の余波でありましょうか?
まあ、全く無関係ということもないでしょう。
しかし、私の見聞からの推測は、
果てしなきコンビニ戦争の、
闘いの結果なのです。
たかがコンビニ。
しかし、その背景にある(かもしれない)物語を書きましょう。
その店舗は、どこで探してきたのか、
素晴らしい人材で固められていました。
しかも、数人いたのだから、大したものです。
オーナーの能力が凄いのか、それとも強運なのか。
ともかく、愛すべき理由は沢山あったわけでありますね。
能力の高いホテルマンのようだと、言えるでしょう。
地域にどれだけ愛されていたのか、
その具体例を上げてみます。
先日その店舗の前に、若いカップルが立っていて、
閉店の張り紙を読んで、驚いていたわけです。
女性がそのお店に向かって、
「いろいろお世話になりました。ありがとうございました」
と言ったのでした。
全くもって同感です。。
さてここまでは、感傷的なお話し。
仕方ないことなのです。
そしてここからは、そのローソンができる前からの情報と、
数年越しの戦争についてお話ししましょう。
そのローソンができる前、同じ場所にセブンイレブンがあった。
小耳に挟んだ話では、かなりの売上だったらしい。
そこで、その周辺では有名な地主さんが目をつけた。
まず、駅の反対側にある土地にローソンを作った。
そして、西口からの客を独占した。
売上に気を良くした地主さんは、東口にも手を付けた。
そのやり口が、全くもって潔いというか。。
セブンイレブンの入っているビルごと買って、
契約更新をせず潰し、そこにローソンを作った。
コンビニ戦国時代とはよく言ったものであります。
それから、その店舗は爆発的な売上を維持したらしい。
それが十年近く前。
一年ほど前、駅のすぐ横にセブンができた。
驚くことに、それで客の流れは変わったらしい。
ローソンを越えたところにも、さらにセブンができた。
西口のローソンの道向にも、セブンができた。
どう見ても、ローソン包囲網だったのではなかろうか。
セブンは本部管理が厳しいと聴く。
とすれば、あれは数年後しに狙っていたんじゃないかと思う。
結果として、私の愛するローソンは閉店し、
大量のセブンができたわけだが、
どの店も、私の住む場所から微妙に遠い。
大手が個人になめられたことが、問題だったのか。
それとも別の理由なのかは分からない。
地主さんが、もっと収益の高い運用を見つけたのかもしれない。
噂によると、やり返されたというのが、
本当らしいのだが、それも所詮噂にすぎない。
まるで落合信彦の小説の世界じゃないか。
あれはフィクションだが、これは現実だ。
まあ、話の単位が小さいとは思うけれども。
いずれにしろ、人の流れなどあっという間に変わる。
仕事なのだから、余計な感傷は不要だろうし、
私個人がどう思うなど、全く関係のない話ではある。
ただ、私はなんとなく悲しいのだ。
どこにでもあるコンビニの、
ごくありきたりの閉店が悲しい。
いろんなモノが、ドンドン消えてゆく。
いずれ私自身も消えてゆくのだろう。
そういうことに、ある種の理解と共感さえ持つ必要がある。
きっと、それが成長というものなのだろう。
やるせないが。
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