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正当性幻想に行きつく。The Soul of Japan 武士道その12 最終回

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ついに来ましたね。

長かったですね。正直忘れてましたからね。

ここから始まった、私の戯言もいったん〆ますよ!

chuff.hatenablog.com

武士道。

素敵な言葉です。

では、現実を見てみましょう。

 

 

 

 

西南戦争の光と影

明治政府は武士を解体する必要があったのです。

武士の存在は、近代の軍隊制度、

つまり徴兵制で集める庶民の前に、

負ける必要があったのですね。

でもそれには、「兵隊」に

義務以上の「何か」を与える必要があります。

 

それは何かといわれれば、

武士ではないけど、

武士みたいな気分、

 

つまりは武士道ってことです。

 

これを与えた本人は、多分ですが西郷隆盛でしょうね。

歴史的に見れば、彼は下級武士であり、

「完璧なテロリスト」なわけです。

そりゃ、人気ありますよね。

明治政府は、それを否定もできないけれど、

まっさら肯定は断じてできない。

 

まさに、西郷がそういう存在そのものでしょうね。

そもそも彼は、島津斉彬が生きてれば、

討幕には動かなかったでしょうしね。

つまり、彼は思想家ではないわけです。

しかも、彼なりの「義」は、

「殿を問わず」ではないのです。

ややこしいところですが、彼は案外近代人です。

chuff.hatenablog.com

 

新渡戸稲造の武士道

以前、明治に多くの武家

クリスチャンになりました。

理由はいくつかあると思います。

ここでも問題はお金です。

 

大きく流れは二つに。

お金のある家はカトリック系に。

お金はないけどプライドある系は、

プロテスタントに。

分かりやすいですね。

あと、ストイックさで、

厳しいプロテスタント武家に人気。

内村鑑三なんか、そうですね。

けっこうな破綻者です。

 

ここで出てくるのが、「殿」を失った武士は、

新しい「殿」として「イエス」を選んだという視点でしょう。

ここで、「天皇」に行くのは、ちょっと迷ったんでしょうね。

それに明治には「天皇」は全国民の「殿」ですから、

特別感がないわけです。

 

なので、イエス様!と。

 

カッコよかったんでしょうね。

そりゃそうです。

そして、そのうちの一人が、

新渡戸稲造なのです。

彼の師匠は、間接的には、

あのクラーク博士。

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なんせ、たった一年しか教えてないのに、

ほぼ全員勧誘に成功する名ナンパ師ですね。

 バリバリの潜入宣教師です。

そのカルト的世界に染められた学生によって、

新渡戸はもともとの興味もあり、

メソジスト系に入ります。

 

当時のエリートは、このように外国文化に憧れつつ、

見事にキリスト教に染まってゆくんですよ。

 

新渡戸は、さらにアメリカにも行くんですけど、

WASPに露骨に見下されるんです。

腹立ったでしょうね。

だってね、彼の留学は私費留学です。

いくら払ったと思います?

今のレートでなら、軽く一億でしょうね。

それを払える家の新渡戸がですよ、

肌が白いってだけの白人に

実に馬鹿にされるわけです。

 

んで、彼が寄っていったのは、

クェーカーと呼ばれる一派。

平和のためなら喧嘩上等!的なキリスト教の一派です。

神秘主義バリバリの陶酔系でもあります。

そこで白人の嫁までもらうわけです。

そりゃ盛り上がったでしょうなあ。

 

んで、この嫁に対して「日本のすばらしさ」を語ったのが

武士道、訳して「The Soul of Japan」なわけです。

もちろん、新渡戸は武家の出で、

相当金で上手いこと行ってたわけです。

それが白人嫁に言いたいわけです。

 

武士道ってかっこいいんだぜ!と。

 

 つまり、「俺らちょっと、特別なんだよね!」

ということでしょう。

この「特別感」は、日本におけるキリスト教そのものなんですよ。

新渡戸稲造のおめでたさは、死ぬまで続きます。

 

今ふうにいうと

「選ばれしもの」

でしょうね。

でも、この感じどこから来てるんでしょうね?

 

250年の正規雇用

結局、ここなんですよね。

貧乏でも、殿様でも、正規雇用の立場なんです。

250年てね、簡単に言いますけど、

明治維新からたった150年しか

経ってないのが現代です。

 

もうね、神話の世界のような長さです。

 

この時間を、正式に認められていた感じ、

これを武士道と呼んでいいんじゃないでしょうか。

 

この正当性感は、

「感」だけでいいので、

誰にだって応用可能です。

 

つまり、どこの誰だか分かんなくても、

兵隊になったら、もう武士道!

 

だって「感」だけですからね。

 

じゃあ、お武家さんは?

明治と言う混乱期に、いいスタートきれたわけです。

でも、いわゆる思考停止系は没落してゆきます。

なにせ、250年役人やってたわけですし、

まあ、仕方ないでしょう。

でも、学や財力は事前に持ってたはずですので、

先行者利益はあったでしょうね。

ですので、成功する家は、成功し続けたわけですね。

ですので我が国は、意外なほど、

血筋で決まりやすい側面があります。

これは優秀な遺伝子と言うより、

環境が有利だったと言えるでしょうね。

もちろん、庶民から成りあがった人も多いわけです。

少なくとも、可能性は広がったわけですが、

彼らも同時に、なぜかしら「武士道」という

幻想を持ち始めたと言えるでしょう。

これが、先述したキリスト教と、

見事にくっつくんですね。

大ぴらに肯定されないけれど、

否定もされないわけです。

そして、特別感は共有。

 

そういう意味では、The Soul of Japan という

新渡戸稲造の訳は、未来の日本人の心性を

予言していたのかもしれません。

 

まとめ

まあ、何とも乱暴にまとめたものですねえ。

この「武士道」に近い感情は、世界中にあるので、

人間の特性と言えるかもしれません。

つまり、優劣をつけて、常に安心していたい欲求です。

そのためには、個人の力だけではなく、

大きな何か、つまり「文化」の裏付けが欲しいのでしょう。

 

世界に出ると、あらゆる国が、

貴賤と言う概念に縛られているのが分かります。

そして実際に、「貴」のほうに、

優秀な人が多いのも事実です。

その意味では、日本はなかなか頑張っていると思います。

比較的平等な国です。

それは、我々が血筋よりも不思議な

「武士道」をなんとなく相互理解できる、

そんな文化があるからかもしれませんね。

 

不思議な正当性感という、「感」ではありますが。

という、お粗末な言葉でまとめてみたいと思います。

どうです、一気に?

chuff.hatenablog.com

(いやー、いろいろむかついた人も多いでしょうね。気にせずクリックで!)

 

 

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