CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

パルプフィクションを観ると、思い出す話し。

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久しぶりに「パルプフィクション」を観て

やはりこいつは、映画を変えた傑作じゃねーか!

と思ってたんですよね。

 

そしたら、聖書で一節言いたくなって!


なんかね、日本で聖書読んでる人って、

ある意味チャラいでしょ?

伝わります?

まさか、お堅いとか思ってんですか?

ほぼみなさん、歪んだギンギンさですよ!

 

いろんなことあると思うんですけど。

聖書ってのはね、堅苦しくていけねえな。

あれは講談として読むといいんですよ。

しかも、アウトローもののね。

さあ、盛り上がっていきましょう!

 

 

 

 

 

前説

エスの一の子分、

ペテロもね、もめてますね。

発音でもめるたあ、めんどくさいねえ。

ペトロだとか、ペトルとか。

ここは一発

本邦では伝統あるペテロで行きますわ。

まあ、真面目に読んでる人は

怒るかもしれないですけどね。

ややこしいことは、

言わさんとってくださいな。

そいつぁ、野暮だ。

まあ、言いだすと長くなるんで、

ペテロの名場面をいろいろ。

あれはエルサレム近辺の、

新興ギャングスターの話ですわ。

そう思って読むといいですよ。

 

 

以下、浜村淳口調でよろしいかと存じます。

 

========

 

時はきたれり 

今を去ること二千年!

既存の組織に胡坐をかかず、

真っ向う勝負のならず者。

もとの盃同じもの。

 

異教よりも、異端が憎い。

洋の東西、同じこと。

煽る杯は我が血となりて、

かじるパンは肉となる!

踊る阿呆に見る阿呆。

同じアホなら、磔上等!

大工から、一躍世に出たジザ助親分。

その一の子分、

漁師あがりで学のない、舎弟筆頭ペテ吉の、

獄門磔物語!

 

 

パルプ・フィクション (字幕版)
 

 

最後の晩餐にて

ジ「ちょいペテ吉、お前知っとるの?」

ぺ「何をです、親分」

ジ「わし、明日死ぬことにしたわ」

ぺ「なにを、一体何を言いなさるんで!?」

ジ「いや、決めたし。それ決まっとんねん」

ぺ「親分、なんねえ、そりゃなんねえ!」

ジ「でもな」

ぺ「でもなんです?」

ジ「お前、今夜、鶏が鳴く前に三回ワシのこと知らん言うと思うわ」

ぺ「そいつあ、聞捨てならねえ。いくら親分でも」

ジ「お前、親に逆らうってか?」

ぺ「滅相もねえ。ただ、この契を結んだあっしとしては」

ジ「まあ、みとけや。親の言うことの正しさわかるで」

ぺ「親分、酔ってなさるんですか?安いワインはいけねえなあ」

 

皆が寝込んだそのあとで、

男ジザ助目が光る。

夜のとばりが上がる前、

ユ太の三下、手引きがなされ

岡っ引きが踏み込んだ!

うでっぱしらにぁ自信のあった、

ペテ吉刀を振り回す。

唸る白刃に、血しぶき浴びて、

野郎の耳は飛ばしたが、

いまやここまで、それまでだ。

 

ぺ「親分!親分はどこだ!」

 

呼べど叫べどむなしく響く。

逃げねばならぬ、追手がせまる。

深い闇夜は濡れ烏。

グイと捉まれ、こう聞かれる。

 

岡「お前はジザ助を知っとるか?」

 

ペテ吉、とっさに

 

ぺ「いえ、旦那。存じません」

 

逃げる路地裏、やっとのことで、

塀のとこまでやってきた。   

角の所でまた聞かれ、

 

ぺ「しらねえなあ」

 

門のところで、もう一度。

気がせく、気が張る、あと少し。

 

「お前、ジザ助知っとるか?」

 

ペ「いえ、めっそうもござんせん」

 

そのとき、夜明けの一番鳥が。

ケコッココーと泣いたとき、

ペテ吉、はたと我に返り。

 

ぺ「親分の言ったとおりだ!」

 

ペテ吉確かにそう言った。

一番鳥のその前に、

親分知らぬと、三度も言った。

一番子分のペテ吉も、

命が惜しいか、情けない。

 

半端モノの自らを、

後悔したってもう遅い。

ジザ助親分、牢の中。

ゴルゴダまでの片道切符。

涙が伝う、エルサレム

いくら泣いても、もう遅い。

慟哭空が割れようと、

知らぬと言った、半端モノ。

男ペテ吉、どこへ行く。

 

テベリヤの湖畔にて

行くあてなしのペテ吉舎弟。

嫁もあれば子も飢える。

さっそく漁師になるしかない。

割れたプライドそのままに、

いつまでたっても治らねえ。

おまけに魚も捕れねえし、

やってらんねえ、鬱の顔。

 

男「おーい、反対側に網投げてみ」

ぺ「素人がうるうせえってんだよ。おらよ!投げたぜ!」

 

網にあふれる無数の魚。

ペテ吉、男をじっと見る。

 

ぺ「あ、あ、あんた。親分!死んだはずじゃあ!」

 

 

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ペテ吉、脱いだ服をばっちり着込み、

それから水に飛び込んだ。

水はあふれる、涙が揺れる。

思い出しても恥ずかしい。

どの面さげて、会えようか。

 

男「ワハハ、パニクってやがんな」

ぺ「親分!」

男「まあ、こっち来て飯でも食えや」

ぺ「親分!お元気でしたか!?」

男「元気も何も、ワシ一回死んどるから、基本不死身やな」

ぺ「復活ですね!マジでしたか!」

男「ワシなあ、聞きたい事あんねん

ぺ「へえ、なんなりと」

男「お前、ワシのこと信じとる?」

ぺ「当たり前田のクラッカー!もちろんでやす」

男「ほうか。ならよかった。でもマジで信じとる?」

ぺ「ええい、親分くどおまっせ!当たり前田のクラッカー!」

男「ワハハ。それ関西以外で通じやんのちゃうか?」

ぺ「つい口癖で、いけねえや」

男「で、俺のこと信じとる?」

ぺ「くどいぜ、親分!なんで、三度も聞くんでがすか!当たり前田の・・・」

 

そのとき、ペテ吉思い出す。

 

一番鳥のその前に、

三度も「知らぬ」と言ったこと。

 

持ってる魚を地面に落とし、

泣きの涙で見えぬ顔。

涙でゆがんだ親分は、

にこりと笑ってこう言った。

 

男「かまんのやで」

 

ペテ吉、声を限りに叫びだし、

涙も枯れるとはこのことだ。

ついていきますどこまでも。

今生、知らぬと、もう言えぬ。

親分笑顔で、なお辛い。

真の契は今ここで。

命は預けた!もういらぬ。

誰が知ろうか、男同士の胸の内。。。

 

ローマにて アッピア街道の場

ペテ吉、契にいそしんで、

シノギを広げたその先は、

ローマ帝国その中心。

ガチで戦争、ひるみなく。

 

されどローマ、なお強し。

ネロの根性伊達じゃない。

一度引くかと、戻り道。

残る兵隊置き去りか。

成すもならぬも、指揮官が、

討たれるわけにいかぬもの。

 

他「殿さん、気持ちはわかるが、お命大事」

ぺ「ならばどうなる?あの者たちは」

他「ま、ま、殿さん、落ち着いてくれなんしょ」

ぺ「ここはどこや?」

他「ここが、アッピア街道ですわ」

ぺ「あのアッピアか。スパルタクスも辛かったやろな・・」

 

道の向こうに男が見えた。

あれは懐かし、親分さん。

ガリラヤ済んで、そのあとで、

天に昇って幾年月。

光り輝く艶姿

シカトで決め込みどこ行くの?

ペテ吉、昔言葉でこう言った。

 

ぺ「Domine, quo vadis ?」

 

クオ・ワディス〈上〉 (岩波文庫)

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男「日本語言えや」 

ぺ「親分!どこ行くんすか!」

男「お前、基本的に変わってないよね」

ぺ「なんのことだす!?わたい、身体張ってまんねん」

男「お前、また見捨てようとしとんな」

ぺ「親分を裏切ってはおりません!」

男「ほな、他の子分は裏切んのかい?よう、同朋」

ぺ「やむおえず。。」

男「ほな、ワシな、もう一回磔になることにするわ。お前にゃ無理みたいやからな」

ぺ「お、親分、何を言ってんだ!俺が親分にそんなことはさせねえ」

男「盃ゆうのは重いもんや。命よりも重いんや」

ぺ「ほな、ほな、ワイが、親分の代わりに、磔になってきます」

男「違うな」

ぺ「なんです!もう降参や。ワイの頭ではそこまでです!」

男「ワシのためやない」

ぺ「ほな、誰のためですか!ワシの命は親分のもんや!」

 

男「いいや、みんなのもんや」

 

ペテ吉、老いた我が身を振り返り、

何が惜しかろ、悲しかろ。

またまた男気惚れ直し、

今来た道を逆戻り。

見事磔、ヴァチカンの

礎なりて、人々が、

祈りと呪いの土地にとなりて、

今や世界の観光地。

諸行無常の世の中で、

 

 

男、ペテ吉!

クォ・ヴァディス~~~~~~!

 

仁義なきキリスト教史 (ちくま文庫)

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最後に

目利きの極み、青山二郎の、

便所の中での愛読書が、もっぱら聖書でございました。

chuff.hatenablog.com

 

バカにしてんじゃないですよ。

ちゃんと読めば、それなりに面白いわけです。

パルプフィクションのセリフに出てくる箇所なんか、

タランティーノのテイストで読めますよ。

 

エゼキエルの書 第25章17節、と映画で言ってるか所。

おぼえてません?

サミュエル・ジャクソンが、

盛り上がりながら言うのです。

 

www.youtube.com

 

 
そして、ドーンです。
盛り上がります!

 

実はここね、

タランティーノが創作してんです。

聖書の本来ではこれだけですね。

 

わたしは怒りに満ちた懲罰をもって、

大いなる復讐を彼らになす。

わたしが彼らにあだを返す時、

彼らはわたしが主であることを知るだろう。

 

まあ、ノリは似たようなもんですね。

ですので、そう読むのも正解じゃないかと。

ペテ吉が、舎弟筆頭なのはですね、

永遠に親分にとって代わる気がないからなんですね。

そういう細かいとこは、凝ってるんです。

私もね。

若頭筆頭なら、次期親分ってことですからね。

ペテロは、初代ローマ教皇ってことになりますね。

教皇(法王か?でここももめてますね)は

一応「神の代理人」ってポジションですので、

跡目ではありませんね。代理です、代理。

 

ね、ギャングスターの話でしょ?

 
 
(ディテールは大事かもしれない。テイストさえ同じなら。さあクリックだ!)
 

 

 

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スナッチ (字幕版)

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