これが普通に公開されていたわけです。
いやあ、凄い映画ですよ。
主演は、カトリーヌ・ドヌーブ。
まあ、見事に道を踏み外しているスターです。
最近では、#Me Too を真正面から否定。
続いて一種の弁明をして話題となりました。
考え方がどうあれ、そこまでもスターです。
さあ、彼女の変態的作品群の中で、
さすがにこれは、と思う「ロバと王女」です。
粗筋はウィキが秀逸だったので、
興味ある方はそちらで。。
17世紀の童話が原作だそうです。
見事な振り切れっぷり。
わが国では雨月物語でしょうか。
では、映画を観ていきましょう。
冒頭から、みんなでクスリを
決めてたんじゃないかと思われる映像です。
国庫の中心は、ウンチが金銀財宝の「ロバ」。
ごく普通に異常に面食いの王様。
そして、平和な国。。
いやいや。。
これ普通に出てきまんす。
下僕は全員顔も服も青色。
女王が死んで、
「自分よりきれいな女と再婚して」
と遺言。王様はもちろんイエス!
後妻に勧められたの女性たちで、
最後に残ったのは自分の娘。
「誰だこの美しい娘は!?」
「陛下のお嬢様です」
「おお!」
知らんかったんかーい!
さあ、火が付いた王様。
娘とファックしようと、
総力戦です。
このあたり、実に自然に変態です。
周囲は王様に大賛成。
「私も娘がいれば、そりゃあやりますよ!」
とかとか。
で、王女も迷うんですね。
迷うんかーい!
このあたり普通に描かれています。
いいですねえ。
教訓的というより、
煽り的な感じです。
その時のドヌーヴが、これまた美しい!
リラの妖精ってのが
王女の名付け親で相談役。
またこいつが、実に謀略家です。
で、いろいろあって。。
でも、父ちゃんと結婚する気に
徐々になってゆくドヌーヴ。
落ち着けよ!
無茶ぶりで、宝石のウンチをする
ロバの皮が欲しいと言うことになっちゃって。。
やりたい一心で、ロバを殺しちゃう王様。
娘のベッドにロバの生皮を届ける王。
このシーンが実にエロイ。
娘をなめまわすように観ながら
(きっとビンビンで)
ここで、また悩む王女。
そこで、リラの妖精が提案したのが
変装して逃げる。
これです。
ロバの生皮を被るわけです。
これを変装というのもすごいですが、
これで美しいというのも
ドヌーヴくらいかもしれませんねえ。
ここまでは青の国。
いろいろ青色です。
この王女様、いろいろぶっ飛んでます。
妖精から魔法の杖もらってるんですね。
そんで、父ちゃんからの口説きでもらった
ドレスも持っていくわけ。
時々それを着ています。
暗示的というか、
頭弱いというか。。
どっかで下女として働きます。
ただ、ずっとロバの皮を着ているので、
それもシュールなんですね。
で、通りすがりの王子様が見染めます。
そのとき、ロバの皮ではなく、
王女は豪華な衣装で一人遊び中。
もう、恋しちゃった王子様。
この人の国は、赤の国。
何でもかんでも赤い色。
もう、みんなでLSD?
恋の病で寝込んじゃう王子様。
この王子様をやっているのが、
あの「ニュー・シネマ・パラダイス」主演の
ジャック・ペラン。
世話焼きの、王子のお母さんが
いろいろ手を回した結果、
「ロバの皮」を突き止めます。。
そんでいろいろあって、シンデレラの
ガラスの靴みたいな話で丸く収まります。
んで、問題のお父ちゃんは、
リラの妖精と結婚しちゃうわけで。
娘の結婚式に、二人で
ヘリコプターに乗って登場します。
もうここまでくると、
リラの妖精が最初から狙ってたんじゃね?
という流れでハッピーエンド。
ここは白の世界。
最後のお父ちゃんの一言が。
「ここにいたんだね。また一緒に暮らせるね」
ハッピーエンドなん?
お父さんを演じているジャン・マレーは
コクトーの愛人だったらしいので、
変態はもってこいです。
若いころなんか、たまんないですよ。
ウシシ。
童話はいろいろ人間の深いところを
揶揄しているんでしょう。
いいですよ、それはそれで。
でもね、それをこうも魅せてしまう
ドヌーヴのド畜生的な美しさ。
こういう世界の美しさは、
そのへんのかび臭い汗臭い変態に、
突きつけられた刃でございます。
どうです、観たくなりません?
ちなみに、あのクレモンティーヌも
大絶賛しております。
クレモンティーヌと言えば、
こういうのやっちゃうのがいいですよね。
「ロバと王女」は
子供向けの作品として作られたわけです。
しかし大人が観ると、いろいろ考え込む深さ。
いいですねえ、こうでなきゃあ。
ああ、それとね。
メイキングとか見ごたえあります。
撮影現場に、ジム・モリソンがいたりね。
こっそり、夜中に大人だけで楽しみましょう。
(これは断トツの変態ぶりよ!でも子供が観ても大丈夫。さあ、クリックだ!)
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