CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

制約は名作を生む 完全版がけっこうつまらないわけ。

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みなさん、地震の影響は

大丈夫でしたか?

 

さて、揺れにめげずに、

今日も明るくいきませう!

 

よくね、音楽でも映画でも、

完全版ってあるじゃないですか。

 

マニアはこぞって完全版を

欲しがりますけど、実際どうです?

それほど代わり映えしないか、

逆にダルダルで、退屈しません?

 

そりゃそうです。

名作というものは、その後ろに、

現実的制約があって、

初めて成立するもんです。

 

今回は、そういう実も蓋もないお話し。

 

 

みなさんは、ニュー・シネマパラダイス

という映画をご存知でしょうか?

これですね。

 

 

これが劇場公開作品で、

監督は51分カットしたわけです。

それで、どうしてもノンカットを出したかったようで、

で完全版がこちら。

 

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]

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好みとか、そういうのあるでしょうけど、

正直駄作になってると思いますよ。

あの、美しい音楽とシーンが、

これじゃあ、ある意味台無し。。。

ヒルメロになってしまいます。

 

私が見ている限り、

名作ってのは、締め切りとか、

文字数とか、編集とか、興行主とか、

様々な制約のもとに生まれる気がします。

 

例えば、締め切りに間に合わせようと、

もそすごくやっつけで書いたらしい、

名作がこちら。

 

火垂(ほた)るの墓 [DVD]

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原作の野坂昭如が、

実体験をもとに書いたと言われていますが、

実は妹さんはお元気です。

確か、まだ西宮にお住いのはず。

 

「お兄ちゃん、話し盛りすぎ!」

「仕方ねえよ、締め切りでやっつけたんだから」

 

と兄妹で後々話ししたとか。。

 

でも、名作でしょう?

 

レオンもそうですねえ。

 

レオン 完全版 (字幕版)
 

 劇場公開版の方が、スピード感が高かったですね。

 

私が思うに、アーティストは

究極のオナニーをしたがるものなわけです。

脳みそが、ちょっと違う次元で

一人遊びしてんですね。

これは、一般人にはわかりませんし、

分からなくてもいい世界です。

 

芸術家ってのは、

常識ないものです!

 

自己顕示欲が強く、

負けず嫌いで、

自分が世界だと思っています。

 

もちろん

それで

よいのです!

 

しかし、好きにさせると、

いろいろ台無しになるのも事実。

これは切れない、

これは外せない、

とかなると、もう見てられないんですね。

 

日本映画のダメなところは、

監督がカットできない部分が

多すぎるからですよ!

 

そもそも、何時間でも自分の作品を

観ていたい、歪んだ人が監督なわけです。

 

そこを切らせると生まれる、

心にしみる美しさ。

 

それが現実制約の力ですね。

言い換えれば、

大衆の力ってことでしょうか。

 

ウケを考えるってのは、

多分大衆の意見に従う部分ってことです。

しかし、それが媚になると、

カッコ悪くなります。

 

いろいろ思う隙があることが、

その作品を、いろんな解釈のできる

名作に作り替えられると言いましょうか。

 

昔、ローリング・ストーンズ

ミックジャガーへのインタビューで、

確か「刺青の男」が出たころだと思うのですが。

 

刺青の男

刺青の男

 

 

「俺はこのアルバムで、20曲くらいは没にした。キースやロンも、数曲は没にした。それらの曲は、どれもよい曲だけど、今後世に出ることはないんだ。そこまでして残った曲がこのアルバムには詰められているんだ」

 

とか言ってました。

すごくないですか?

そこまで、そぎ落とさせるのは大変でしょうね。

でもそれで、名作ができたわけです。

 

何でもかんでも詰め込んで、

いいものできるわけないんですよね。

なにを切るのか。

これが重要なんでしょうね。

 

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