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大企業サラリーマンとの会話 チームってそもそもなんだ?

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久しぶりに、友人が会いに来てくれました。

再会は30年ぶりくらい。

その三回目。

chuff.hatenablog.com

大企業に勤める彼は、

裁量労働制の後ろで起きたことを、

バーの片隅で話し始めました。

 

実は社会派!の当ブログ。

意外と知らないんじゃないですか?

大企業サラリーマンの本音。

 

では第三回いきましょう。

 

その1はこちら。

chuff.hatenablog.com

 

彼は、大企業所属ですので、

当然海外にも、一時期よく行ってたわけです。

主に中国のようです。

私は、個人的理由で中国とは縁が深いわけです。

 

中国人ってさ、完全な縦社会だろ?

あんないい人が、と思ってたら、下の人間には鬼みたいになる。

ちょっとついていけないくらいにさ。

 

 「ああ、あれは何と言うか、彼ら全員どこかのパンだからね」

 

パンと言うのは、「幣」と書いて、ある集団をさします。多くの場合はギャングのようなものですが、日本の県人会のようなものでもあります。有名なところでは「客家(はっか)」もパンの一つと言えるでしょう。

 

あれ見ててさ、彼らは企業でチームは作らないていうか、でもなんかのチームに入ってる感じするわけだよ。これは、アメリカもそう思うな。お前もそう思わない?

 

「ああ、それはそうだね。確かに、何かのチームが背景にいる感じはする。意識してるかどうかはわからないけど。社会階級と言ってもいいんじゃないかな」

 

じゃあさ、お前はチームってどんなものだと思う?

 

「そうだなあ、よくもわるくも One for all , All for one が成立するものかな。ある種の契約が基本にあって、自己犠牲とかも自己犠牲で終わらない感じというか。なんらかのリターンがあるようには思える関係かな」

 

そこだよな。その相互通行が必要なんだな。でも、日本人はその後半がもともとない気がするんだ。上手く言えないんだけど、頑張るとしたらチームのためってわけじゃない。でも、かといって自分のためってわけでもない。自分のためだけに、パフォーマンスを発揮できるタイプじゃないと思う。日本人は。

 

「そこが、裁量労働制とからんでくるのか?」

 

裁量労働制てのは、フレックスの一歩進んだものだと考えていいと思うよ。つまり、なんとかして残業費を減らして、人件費を削減したいってわけだ。俺たちは半年とか、そんなスパンで自分の業務目標を出す。それを元に、達成したかどうかが、俺らの評価になる。

ってことは、極端に言えば、半年分の仕事を三日で片づけられるなら、残りはもう遊んでいてもいいって感じになる。でも、これには問題が多いわけだ。

 

「その問題ってやつを、具体的に示してくれよ」

 

そうだなあ、例えば、誰かに極端に仕事が振られてしまう事態ってあるだろう?その人だけが夜遅くまで頑張ってる。普通なら、それを分担して手伝おう、とかなるんだけどね。でも実際は、どうもそうはならない。

なぜかって言うと、その仕事はさっきの目標の中に入ってないから。各自が自営業ぽくなるから、少しでも余分な仕事には関わらない。「それは俺の仕事じゃないよ」って終わって、大体いつも残ってる人のとこに、ふきだまるわけだ。でも周囲の評価は、その人が「効率的じゃないから」そうなった、ということになって、それを答えにしてしまう。それで納得してしまうわけだな。だから、もうチームって概念そのものがなくなってきてる。あるのは「ユニット」に近いんじゃないかな。

 

 「ということは、自己犠牲的な高揚とか、一目置かれるとか、もう全くないの?」

 

プロジェクトX的な、あの感じか?

全くないだろうねえ。あるとしたら、強烈なカリスマの下か、猛烈な時代の勢いか、なんかそういう訳の分からないものの力のためだったんじゃないかな。

サラリーマンが、自営みたいな意識を持ったようなもんだよ。これには良い面と悪い面があるな。

でもそうなると、既得権益のためにしか動かないのが、裁量労働制での正解、ってなると思うよ。そして、そのうち本当に何もできなくなっていくだろうね。現にそうなってる。

 

「でも、お前のところ、技術をメーカーとして持ってんだろう?」

 

それが、実のところ、技術は大企業には、全くないんだよ。

 

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この言葉、なかなか衝撃的でした。

 

 

まあ、よく考えれば

分からなくもないんですが、

それは次回に。

 

さて、ここでは、

日本人の「チーム」特性について、

考えてみましょう。

 

彼の話を聞きながら、

私がイメージしたことです。

日本と言う文化では、

チームというイメージそのものが、

実はまったくもって弱いわけです。

 

なぜかというと、上にも書いてある、

集団と個人の相互援助のようなものは、

まあ期待できないこと前提なんですね。

そもそも「契約」ということが、

わかってない気がするんですね。

 

「契約」に興味のある方はこちらをどうぞ。

chuff.hatenablog.com

 

あるとすれば、「親分」とか、

そういうカリスマか、

神の代理のような人が、

中心がいる必要があります。

そういうシステムなんですね。

日本でこの中心は「天皇

とみて間違いないでしょう。

個人の契約ではなく、

「親」と「子」の契を結ぶわけですね。

ここ、長くなるのでしょうね。

これとかいいですよ。

 

やくざと日本人 (ちくま文庫)

やくざと日本人 (ちくま文庫)

 

 名著ですよ。

読んでおくべきだと思います。

日本的契約に関して、外せない本です。

 

ことは、天皇の是非ではなく、

そのような、集団特性ってことですね。

その場合、神的な存在は、

下々の力を吸収しますが、

下々にはなんの恩恵もない形になります。

 

そして、それで上手くやってきたというのが、

日本の特異性だったんですね。

その代わりに、上からの承認という

たまらない恍惚感があったわけです。

それで十分だったと言えるでしょうね。

 

しかし、それが突然「個人」を求められ、

恍惚感が消えたわけです。

そうすると、慣れてないもんですから、

なんかすると損、な空気が漂います。

 

この「空気」、

これのたちが悪い

 

ある種の気まずさ、これです。

皆さんも、気まずさ故に、

変な対応してしまったこと、ありません?

そこで、その失敗を存在しないように

処理し始めるわけですね。

つまり、記憶の操作です。

その形で、平和であったわけです。

我が国は。

 

日本で「チーム」があるとすれば、

ともに崇める誰か、が必要ってことでしょう。

それが、本田宗一郎であり、松下幸之助であり、

つまり、極端に言えば、

だれでもいい、ってのが厄介なのでしょう。

 

次回、彼は中小企業と、分業効率化について語ります。

chuff.hatenablog.com

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