矢作俊彦と出会ったのは、
十代も半ばもいかない頃で。
おぼつかない日本語で、
あのややこしい文を読みながら、
痺れていたんですよ。
たしか、最初の短編は、
月間プレイボーイに掲載されていた
短編で、確か題名は「サタデーナイトスペシャル」
そこで、「マイク・ハマーへ伝言」を知るんです。
まさか、全てでっち上げの創作と思わず、
「横浜」と「ヨコハマ」は
違うんだぜ、とか思ってたわけです。
本好きな方は、お読みになられるといいと思います。
再読すると、なんとも。。。
胸にきますねえ。
でもね、その角度で折れる骨なら、
肩甲骨じゃなくて、鎖骨だよと、
作者に説教したくなります。
何言ってるか分からないですよね。
まあ、読んでみればわかります。
全体の物語は、
見事にカッコいいのですが、
なにせネットもない時代。
素直に信じるんですよ。
作者の自伝的な話じゃないかと。
作中で、ヨコハマの青年たちが、
東京をこき下ろすのも、
痛快でしたしね。
「昔の東京のお百姓さんは、六郷からこっちには、来ない常識があったよな」
なんてセリフ、思いつきます?
そんな夢から覚めたのは、この映画を観た時です。
どういう映画かと言うとですね、
多分、みうらじゅんが絶賛すると思います。
一作どころか、何作も作っちゃったわけです。。
正直、腹を抱えて笑いますよ。
DVD化されないのは当然です。
しかもねえ、
私実際に、氏にあったことあるんですわ。
なんとも、ただの酔っ払いで。。
まあね、分からないでもないんです。
創作ですからね。
ただねえ、作風が作風ですからねえ。。
不思議なことに、原作はどれも素晴らしいのです。
ストーリーテラーとしては、
見事に天才でしょう。
ただ、同じ人間が、
あのような駄作を作って悦に入れてるって。。
最近では、これなんか最高でしたね。
司城志朗とのコラボ作品。
ちょっと古いですが、
これも痛快です。

16号線ワゴントレイル―あるいは帆を下げ東京湾を時計まわりに (ENS ̄U BUNKO)
- 作者: 矢作俊彦
- 出版社/メーカー: 二玄社
- 発売日: 1996/04
- メディア: 単行本
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「なんだ、君は千葉の生まれか?」
「親が旅の一座で、たまたま千葉で生まれた」
なんてセリフを、アメ車の上でね。。
黄金期のNAVIの鈴木さんの、
名手腕でしょうねえ。
なんだか、久しぶりに読んでみようかなあ。
(神様のピンチヒッターの原作は、とても痺れますよ!でクリック!)