CHUFF!! チャフで行こうよ。

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サンタの服はなぜ赤い? きつい仕事だからだよ。

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サンタの服が赤いのは、

定説ではコカ・コーラ社の宣伝ですよね。

でもね、そんなにシンプルなわけありません。

赤い服が定着するには、

それ以外の理由もきっとあったはずです。

今回は、私の個人的な経験から、

赤が定着した謎へ挑んでみたいと思います。

 

クリスマスといえばなんでしょう? 

サンタに、ケーキに、プレゼント。

まあ、それもステキですね。

でも今夜は、ラブホテルのお話です。

 

 

その昔ラブホテルには、

回転ベッドというのがありました。 

丸いベッドで、

大抵は、その真上が鏡張りで、

安っぽいアクリルの

シャンデリアがついていました。

今の方はご存じないでしょうねえ。

 

そういう記憶のある大人の方々、

そう、平成が終わろうとしている今時、

昭和の終わり頃の話でございます。 

 

 国際日本文化研究センター教授の、

井上章一氏のこの本によりますと、

 

回転ベッドを巡って、

警察とホテル側との激しい攻防戦があったようです。

結局規制対象になって消えたようです。

まあ、ぶっちゃけ天下り利権の攻防戦ですね。

 

さあ、あの時代へタイムスリップしてみましょう。

以下、主語は恥ずかしながら「私」から

「俺」に変更でございます。

まあ、そう言う年代あった時代の話ですので、

そっと、そこは読み飛ばしていただけると幸いです。

 

=======


その夜、回転ベッドの上で

俺は女の子を腕枕しながら、

煙草を吸っていた。

 

随分昔のクリスマス。

オートバイで女の子と走りに出たものの、

あまりの寒さに、

国道沿いのラブホテルにシケこんで、

割高料金を払って、布団にくるまってた。

 

少年から青年になるくらいの頃の話。 

 

 

その女の子が、ふと俺に尋ねた。 

 

「ねえ、8マンちゃん」

「ん?」

「いくつまでサンタさんを信じてた?」 

「信じたことねえだろ、普通は」 

「嘘だぁ。それはツッパった物言いだよ」

「そっかあ?」

「8マンちゃんらしいけど」 

 

俺の作るスモークリングの中に指を入れ、

煙を壊しながら女の子は、怒り始めた。

 

「お姉ちゃんがさあ、あれはお父さんだよ、

ってばらしたんだよ。小学校2年の時で。

嘘だ嘘だって、随分怒ったんだよ」 

 

育ちが良いやら悪いやら。 

さっきまで俺の上で腰を振ってた女が、

本気でサンタの話をしてる。

 

そんな話を聞きながら、

ベッドは回り続けている。 

有線放送の変えられないチャンネルからは、

アメイジング・グレイス

 

www.youtube.com

 

シャンデリアは、煙草のヤニで汚れていて、

鈍い光しか反射しない。 

それをぼんやり眺めていると、

なんだか居心地が悪くなってきた。

 

「俺な、サンタのフリならできるよ」

「やっぱり信じてるの?」

「サンタなんて信じちゃいないな」

「じゃあ、なんでなのよ?」

「お前、結構育ちがいいよ」 

「フリができるって?」 

「クリスマスの夜に、バイクで走れるよ。トナカイだよ」 

「寒いよ、走ると」 

 

俺はベッドを止めて、

脱ぎ捨ててあった服を着た。 

 

「帰るの?」 

「走るんだ」 

「寒いよ」 

「嫌ならそこで寝てろ」 

「やだ、一緒に帰る」 

「帰らねーよ」 

「どこいくの?」 

 

「何かいいことしに行くんだ」 

「なんで?」 

「誰かに、クリスマスのサンタをしに行くんだ」 

「わー、8マンちゃん、ずるい!一緒に行く!」

 

ってことで、

俺は真夜中にクリスマス特別料金の、

糞高い値段の暖かい部屋から出て、

赤いタンクのオートバイで、

女の子と走りに出かけた。 

 

ところが、この善意の塊の

サンタコンビのプレゼントを、

受け取るべき人は、

深夜の路上にはいなかった。 

誰もいなかった。

 

そんなもんだろう。

真冬の深夜で、オマケにクリスマス。

 

仕方がないので、

バラックのようなラーメン屋に入った。

そんな店しか、開いてなかった時代のお話し。

 

駐車場の前で、ネコが車に轢かれていた。 

すぐ側の土手の上に埋めてやった。

冬の土は冷たく、固く、

埋め終わる頃には、手が痺れていた。

爪の間は、ネコの赤黒い血が染み込んだ。 

女の子は泣いていた。 

 

メリークリスマス。 

 

ラーメンを喰って、

煙草を吸っていたら、

女の子は言った。 

 

「誰かがやってあげなきゃね」 

「サンタはけっこう汚れ仕事だな」 

「8マンちゃん、革ジャンに血がついてるよ」

「ああ?ホントだね。でもいいさ」

 

「ねえ、もう一回ホテル行こうか?」 

「俺、金無いよ」 

「私持ってるよ」 

「もういいじゃねえか」 

「だって、8マンちゃんにもサンタは来なきゃ。いいことしたよ、私たち」 

 

その晩、彼女は俺を抱きしめるようにして眠った。 

 

 

メリークリスマス。 

 

 

赤いタンクの、俺のトナカイ。 

何を運んで、誰に届けたのだろう。 

メリークリスマス。 



メリークリスマス。 

痛いほどに寒い夜。

本当に寒い夜だった。 

 

メリークリスマス。

 

 

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ああ、こんな昔話しを書くようになっちゃあ、

俺も老けちまったってことだなあ。

 

あっ、まだ「俺」って使ってますねえ。

お恥ずかしい。。

 

皆様、あいにくのお天気になるようですが、

良い夜をお過ごしください。

メリー・クリスマス。

 

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