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神戸元町物語 歴史は常に酒場の隅に 大番

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あんな街ナカにあるのにネットに全く情報がありません。

これはこれで、凄いことです。

 

という事はですよ、少なくともグーグルが検索できる範囲の世界で、

私が初めて言及するってことなんでしょうか?

 

ね、こういうことあるから、

ネットの世界だけで、現実を見ちゃいけないんですよ。

 

大丸の直ぐ側にある、

50年以上の歴史あるバー、「大番」をご紹介します。

 

 

場所は、大丸の北側。

フレッシュネスバーガーに向かう角を曲がり、

すぐの二階です。

 

初めて入ったのは、何年か前。

来客と食事したあと、流れていったバーが、

珍しく満席だったので、なんとなく入ったわけです。

ちょうど、雨が降ってきて、雨宿りも兼ねて入ったわけです。

 

いやあ、びっくりしました。

70前くらいのママさんが一人でやってらっしゃるんですが、

まあ、このママが面白いわけです。

山岡すみさんと言われるのですが、

生まれも育ちもあの辺りです。

子供の頃に60年安保、学生時代に70年安保、

バブル時代に、リーマンショックと、

全て見てきているわけです。

 

しかも、すんごいお喋り好きなわけです。

今回写真を用意できてないんですが、

見た目も迫力あるわけです。

 

お店は狭い階段を上がった二階です。

店内も、何も凝ったところはありません。

最近は客が減ったらしいので、お酒もあまり置いてないんです。

もちろん、若い女性なんかもいないわけです。

 

でも、客がついているわけです。

私もその一人ということになるわけですが、

もう、ママさんの人柄というか、キャラ以外に理由がないのです。

 

トップ写真を御覧ください。

このデザインは、洒落ていると思いませんか?

元は「大番」という、おでん屋であったそうで、

それをグラフィックデザイナーでもあった、

ママさんのお父様が手書きで決めたものだそうです。

 

ママさんの語る「神戸」は、私の知らない神戸で、

ママさんの語る「70年代」は、私は知らない世界なのです。

その古の世界を、お酒を飲みながら聴くのは、

まるで、異国の話のようです。

 

いろんな意見をネットで発信できる時代です。

いろんな体験談、情報、意見が、溢れています。

しかし、私たちは「人の声」を聴くことを忘れていたのかもしれません。

時には実に古臭い話も、もちろんあります。

しかし、同時に、かつての日本人が、

いろんな思いを持って疾走していたことも、

これまた事実なのです。

 

ママさんの体験が、

当時の日本人全員の総意ではないでしょう。

ただ、一人の女性が、陽気に語る物語には、

底抜けに明るく、底なしに闇は深く、

いろいろ思うものがあるわけです。

 

居酒屋でもなく、カフェでもなく、

いわゆるバーでもない。

こういう店は、そう遠くなく消えるのだと思います。

 

偶然の雨。

偶然の出会い。

偶然の会話。

 

この偶然というものに身を任せるのは、

今では難しくなってしまいました。

 

でもね、いいものですよ。

それには、多少の経験値が必要かもしれませんけれど、

ジムビーンで作った、バーボンソーダが、

見事に美味しく。

訊けばやはり、ちゃんとバーテンダーとして、

修行もされていたとのことでした。

 

(こんなお店もいいなあ、と思う辺りが元町ぽいと思います。そこでクリック)

 

 

バーボンウイスキー ジムビーム 700ml

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