祈ること
わたしは、ときどき、特攻隊について考える。 とくに、夏場になると、よく考える。
「なあ、聞いてくれるか?」 「ああ」 「うちのさ、あいつ疲れるんだ」 「前向きでさ。いつも励ましてくれる。でも明るい事しか言わない」
よく考えたら、地球は人間のことなんて、きっとおかまいなしだよね。 ぼくたちは、きっとこの地球を愛してるわけだし、 ふつうは生まれた国も愛してるだろうね。 でも、あっちからしたらどうだろうな。 人間にだけ、特別冷たいわけでもないだろうね。 だから…
なんとなく思い出したんだよね。 あの日からしばらくは、関西にいる僕も、てんやわんやの日々だった。 当然、現地の人たちはとんでもないことになっていたはずだ。