あしたを語って50年。
50年。
いやあ、凄い数字です。
半世紀です。
今日生まれた子供が
織田信長より年上になる時間。
それが50年。
矢吹君、君はもう前期高齢者だねえ。
今回、「あしたのジョー」を
考えてみます。
きっかけは、これです。
見つけちゃったんです。
本屋さんで。
3号まで出ているようですねえ。
さて、「あしたのジョー」は、
いろんな人が、
くどいくらい語っているので、
その内容については、さておきます。
そういうのは、やまほど情報有りますから、
各自好きなのをお選びください。
例えばこれなんか、いいですよ。
お時間のある時に、是非!
私が着目するのは、その時代です。
今年が50周年なら、開始は1968年でしょう。
実際の出版は1967年12月らしいですが、
これは誤差としてどうでもいい話。
では、1968年とは
どういう時代であったのか、
振り返ってみましょう。
5月 フランス5月革命 イタイイタイ病正式認定
6月 ロバート・ケネディ暗殺 九大に米軍F4墜落
8月 日本初の心臓移植 フランス水爆実験
9月 人生ゲーム発売 お昼のワイドショー放映開始
10月 川端康成にノーベル賞 北爆停止 メキシコオリンピック
11月 ゴルゴ13連載開始 ニクソン政権成立
なんと、ゴージャスな一年。
アメフトとかで、盛り上がってる現代が、
何ともチンケに見えるラインナップ。
これらから見えてくるのは、
どうもいろいろ盛り上がっていた、
ということでしょうね。
透けてみるのは、
大衆がお金を持っていて、
経済が、お金持ちの間で
成立する時代が終わってたんですね。
あらゆるところで大衆主導型となり、
一方大衆自身も、
けっこう「何でもできる」感が、
前面に出てきた時代
と言えるんじゃないでしょうか。
この幻想を持ちえた基盤は、
もちろん高度経済成長による、
ブルーカラーのマーケット化でしょう。
でもね、それで一番得をしたのは、
そのクラスじゃないと思います。
当時、既にある程度の裕福さがあったクラス、
具体的言うと、大学に進学できた
社会クラスってことでしょうね。
今と違って、まだまだ集団就職とか、
中学に求人票が張ってあった時代です。
当時、警察官試験には中卒で18歳以上で、
受験資格はあったはずです。
その時代に、大学に行けるってクラスは、
逆に、ハングリーに憧れる余裕があったり、
街の不良と交わること、カッケー的な感じ。
その、中途半端な夢と欲望の具現化、
それが、あしたのジョー
だったのではないでしょうか
原作は梶原一騎、
実は「巨人の星」も彼です。
なんという、バランス感覚。
日なたと日陰、陰と陽。
サブカルとメインカル。
この頃、やっと専業主婦というのが、
日本中に成立したことも、
案外忘れられていません。
いいですか?
それまで、専業主婦って、
都市部を除けば、
ほぼいなかったんですよ!
「昔ながらの専業主婦」
なんてのは、
全くのウソですよ。
まあ、東大で揉めていたことは
実は誰にも、全く関係ないという、
すさまじい世界。
そんな中起きたある事件。
「われわれはあしたのジョーである!」
などという、恥ずかしい話が
できてしまったのも、仕方ない勘違い万歳、
だったんじゃないかと思うわけです。
この事件は1970年ですが、
まあ、これも誤差です。
あれから、すでに50年。
となれば、もう古典と扱っていいでしょう。
古典ってのは、英語で言うと
スタンダードってことです。
不滅なので、必須になるってことですね。
古臭いと思っちゃいけません。
もう、時空を超えたんでしょう。
同じジャンルです。
一応結論を見たと思うので、
主観的な思い入れ暴走開始です。
告白をするシーンで、
恥ずかしながら何度嗚咽したか。。
これですね。。
オリジナル版が、日本語サイトにはないのね。
権利関係かもしれませんけれども。
マニアが、海外にもけっこういるみたい。
二分あたりからの、この盛り上がり。。
あとは、紀ちゃんに、
あのセリフを言う場面。
1分30秒あたりから、キマスヨ!
紀ちゃんが、
少女から女になる場面ですね。
(ゴロマキ権藤さん素敵。。これを老害とは呼ばさせない!ジョーにクリック!)