CHUFF!! チャフで行こうよ。

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李香蘭 モノホンの迫力

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先日、ショウビズの非情さを

こちらでご紹介しました。

chuff.hatenablog.com

でもね、海外の話だから、

今一つピンと来ないかもしれませんね。

そこで、今回は参議院議員でもあった、

山口淑子、またの名を李香蘭の自伝を

ご紹介します。

 

 

 

李香蘭 私の半生 (新潮文庫)

李香蘭 私の半生 (新潮文庫)

 

 まあ、一度読まれておいて、

損はないと思うほどの傑作です。

今回は、それがなぜ傑作なのか、

そこがポイントです。

 

実に迫力のある本です。

 

ご存じない方のための補足しておきますと、

戦前の満州で「李香蘭」と言う名で

女優活動した女性が、

戦後山口淑子と言う名で、

参議院議員までなったわけです。

しかも、最初の結婚相手が、

 

イサム・ノグチです。

 

すごい、ミーハーなガッツ!

 

さて本に戻りますが、

彼女の「李香蘭」時代の話が、

実にすごい。

まずは、その当時の麗しさ。

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いやあ、こりゃたまらんでしょう。

そして、子供時代。

もう、他を圧倒する美貌です。

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もちろん、真ん中の背の高い少女です。

この子供たちは、みな秀麗ですが、

淑子だけ飛びぬけてますね。

 

もうね、前半部分は、

冒険活劇か、そんじょそこらの

ミステリーなんて、ばかばかしいほどの

跳梁跋扈な、暗くて勢いのある、

デカダンな世界です。

書いているのは、藤原作弥

時事通信のえらいさんで、1987年に出版されています。

聞き取りから、執筆はこの人です。

当時、山口淑子参議院議員なので、

ある意味では、彼女のイメージアップ本なはずですが、

なにしろ、感覚がずれまくっているわけです。

 

おっかねえ感じしかしませんよ!

 

いいですね、ショービズの住人の

ゆがみを感じます。

痺れます。

こういう人の世界ですね、

ショービズは。

 

前半に、何人か李香蘭

運命とかかわる人が出てきます。

たとえば、この人なんか、

気のいいオジサン扱いです。

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誰だと思います?

 

これ、甘粕ですよ、甘粕正彦

昭和の怪人です。

大杉栄をぶっ殺した本人です。

ちょっとすごくないですか?

 

 

善とか悪とかではなく、

ものすごく時代に反応している、

女優という生き方が、

見事に美しいわけです。

ポツダム宣言受託直前に、

上海でおこなわれた、

やけくそなパーティーとか、

もうたまんない美しさです。

 

ところが、後半からは

別の世界になります。

李香蘭から山口淑子に戻ったあとは、

見事に、前半での人々に、

冷淡になるんですね。

なかなかの迫力です。

 

一番日本史上で有名なのは、

これでしょうか。

 

天城山心中事件

 

なんたって、あのラスト・エンペラー

溥儀の姪っ子が、拳銃で心中とかね。。

もう、映画でもあり得ないような話です。

 

こういう事件も、しょせん添え物にする

山口淑子のしたたかさに、脱帽です。

 

イサム・ノグチと、ミーハーな感覚で

結婚し、離婚し、

その次は青年外交官の妻になって、

カタギになるんですが。。

 

任務地のビルマで、このノリ。

 

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ビルマの竪琴なんでしょうねえ。。

 

後半で感じるのは、

彼女が、自分の周囲から「脅威」を

どんどん排除して行く姿です。

それまでの関係や義理を、

「知ったことじゃない」的なノリで、

次々と葬ります。

実父から、命の恩人まで、

容赦なしです。

 

いやあ、圧倒されます。

 

しかもです、これ本人が校閲しているはずなんです。

まだ存命中に出版されてますからね。

しかし、問題ないと思ったんでしょうねえ。。

 

戦中戦後の歴史が好きな方は、

これは参考になると思います。

すごい本です。

 

日本もね、いろいろイケてたんだなあ、

と再確認しますよ。

謀略調略、素晴らしい世界です。

勢いがあるってのは、こういうことなんだとも

思います。

 

オススメです!

 

(歴史の暗部に咲いた、美しき魔性。いいですねえ、こういうの。そこでクリック!)

 

伝説の歌姫 李香蘭の世界

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李香蘭 私の半生 (新潮文庫)

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