CHUFF!! チャフで行こうよ。

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ひらり、と飛び越えろ! 天安門事件を見よ!

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ある年の暮れ、

私はロンドンのヒースロー空港にいました。 

その中の珈琲ショップで、

私は一人の女性に別れを告げていたのです。

 
目の前にはチャドルを被った老女が、

孫とおぼしき少年と抱き合いながら、

別れを哀しんでいました。 

向かいの席のターバンを巻いた男は、

黙って男の子の手を握り泣いていました。 

 


私は泣く女性に 

「あちこちに同じように泣いている人がいるよ」 

と言ったきり、黙りました。

 

そして、中国の地方空港を、

何故かしら思いだしていました。 

場所は、湖南省の長沙。 

 

ラサに行く予定だったのだけど、

当時はラサ暴動から数年で、

一般外国人は入れなかったんです。 

時々、偶然開かれる隙間のチャンスがあり、

それを期待したのだけど、無理だったのです。 

 

その空港では、

天安門事件のことを思いだしていたのを覚えています。

六四天安門事件 - Wikipedia

 

www.youtube.com

(この動画は消されないように、前半2分を飛ばすようになってます。グロではありません。リプレイか、カーソルで再生部分を戻すと、すべて見られます。ぜひ当時の緊迫感を感じてほしいと思います)

 


目の前には、

まだ10代前半と思われる少年がいました。

纏足の老婆が何度も頭を撫でてやりながら、

「いつでも帰っておいで」

と言いながら泣いていました。 


少年は、

不安と興奮が入り交じったような表情で、

顔を赤く染めていました。

 
あの国の、

何かの試験やスカウトの目に留まり、

都会に出て行くのかもしれない、思いました。

雑技団や、京劇、

スポーツ、学問、様々なものに、

そのシステムがあるのです。 


少年は「全てが変わる」、

まさにその瞬間にいたのでしょう。 

私が、涼州詞について思いを馳せたラサ。

今もいろいろ起きている地域。 


ラサも涼州と同じ西域。 


ロンドン・ヒースローで、

長沙で、ラサで、

LAで、世界中で、

 

人々は「ひらり」と何かを超えてゆきます。 

時には、その人生全てを賭けて「ひらり」と。 

私の記憶の中で、

いつだって「ひらり」がある時は、

誰かが泣いていたのです。 

 

 

親に会うては親を殺し 

仏に会うては仏を殺す 


人に会うては、人はどうする? 

自分に会うては、自分をどうする? 


偽善は嫌いです。 

でも、何かが間違ってる。 

それが何なのかが分からない、

そのことが問題なんでしょうねえ。 


何を「ひらり」と超えたいのだろう。 


ラサ、ロンドン、長沙、そして今。 

あの女性は、今は幸せだろうか。

 

(まだ、30年まえのことなんだな。寒いと辛気臭くなっちまうなあ。そこでクリックですよ!)