CHUFF!! チャフで行こうよ。

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マン島からの道番外編 8マンの帰り道その5

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「メキシコへの道」が始まって、

すっかり忘れてました。

これもやってたんですよね。

chuff.hatenablog.com

書きかけで、終わってる記事が多いんですよね、私。

メイプルソープも、国家の始まりも、

武士道も、まあ、いろいろ。

こいつらは、そもそもテーマが壮大なんで、

書くのもそれなりに大変なんです。

 

でも、今回のこれは、やっつけとかなきゃね。

寒いせいか、なんか陰気な感じの文章です。

 

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空気は乾いて、

気温はそれほど高くはなく、

窓から入る風が気持ちいい。

梅雨の気配はまだない。

 

そんな神に愛された6月のある日。

 

 山陽道を走りながら、

退屈な高速道路の風景を眺める。

日本の高速道路で、

景色に見とれることはまずない。

理由は単純だ、この国は狭いのだ。

どこまでも、工場か、家屋か、山か。

もしくはバイパスか、海か、コンビニか。

 

焚火の男は、家が近づくにつれ、

どんどん不機嫌になってゆく。

俺にはその気持ちがよくわかる。

 

海外、特に西洋で時間を過ごすと、

彼らの文化が常に「外」を向いていることに気付くのだ。

この場合の「外」とは、見知らぬ世界を意味しているのではない。

彼らにとって、「外」とは、ある文化を共有しているものであり、

日本でいうなら、「県」レベルのことなんだろうと思う。

関西と関東の違い程の感覚で、

彼らはサハラにも、太平洋にも、

インドへも行けるのだ。

 

なぜそうなったかを述べるなら、

膨大な文字を必要とするので、またの機会にするけれど、

実際はそんなものなのだ。

彼らにとって、異文化とは、極端に言えば存在しないのだ。

存在しても、認めないのだ。

それらは「エキゾティック」の表現で、

単に鑑賞するだけである。

 

しかし、日本からそれらに行くと、

あまりの違いに圧倒される。

それに対抗するには、

その文化に馴染んだふりをするか、

逆に日本を素晴らしいと、

過度に褒めたたえるしかない。

実際に、日本の面積と人口を考えれば、

実によくできている。

 

つまり、日本はよくできたドメスティックは国なのだ。

そのことへの代償として、

常に見慣れた光景に行き当たってしまうのだ。

 

車のアクセルを踏みぬくこともままならず、

ウィリーで気を付けるのは、次の曲がり角。

騒音の苦情に心配しながら、

スマホで自分の悪口を気にしなければならないのだ。

 

ジュリアを運転しながら、

結局この国で生きることをなんとなく選択した、

そんな自分への、奇妙な不愉快さに気付く。

焚火の男も同じなのだ。

 

マン島で彼が見たものは、

単に頭のおかしい男たちの、熱いレースだけではないのだ。

その風景の背後に、古い教会があり、

無条件のやさしさがあり、

譲歩のない攻撃性さえ、

同時に存在している空気の中にいたのだ。

 

こういうことを言うと、

西洋コンプだとか言う人もいるだろうけれど、

現実に西洋を体験した人にとっては、

厳然とした事実なのだ。

 

日本は素晴らしい。

多分、移動手段としての

プリウスくらい素晴らしい。

 

プリウスのすばらしさをもって、

世界が壊されてゆくことを、

理解すべきではないだろうか。

プリウスを喜ぶ土壌からは、

けっして文化は育まれない。

同じことを、焚火の男も言っている。

chuff.hatenablog.com

プリウスは道具であるのだ。

それ以上でもそれ以下でもない。

 

結局、日本が最も世界に近づいたと勘違いしたとき、

実は世界も勘違いしていたのだ。

 

その裏で起きていたことを、

誰も知らなかったのだろう。

 

ブレードランナーの舞台は2019年。

どう考えても、世界を日本が征服しているはずだった。

 ダイ・ハードで、高層ビルを所有していたのは、

日本人だった。

 マンハッタンをすべて、買い上げるつもりでさえあったのだ。

 

しかし、現実は知っての通り。

この国は、資本主義の世界では負けたのだと思う。

よくいえば製造業の国であり、

悪く言えば、ごく一部を除いて、

完全にブルーカラーの国だったのだ。

働いた分しか、カネを手に入れられない、

ある種の時間労働でしかない。

それでは、資本主義の中では、

完全敗北であることさえ、多くの人は知らないわけだ。

 

クールジャパンを気取っても、

現実にクールな奴らを見てしまえば、

それが悲しい思い込みでしかないことにも気づく。

クールと言う感覚そのものが、

日本人には難しいかもしれない。

chuff.hatenablog.com

ホットであることしか、分からないような気もする。 

それは、文化としての未分化を意味する。

 

 

兵庫県を出るあたりで、SAに車を停めた。

すこしばかり、エンジンを点検する。

問題はない。

ジュリアは快調だ。

 

見渡せば、

ずらりと並んだ、プリウスとトラック。

その間には軽四とワンボックス。

 

プリウスの製造コストと、節約できるガソリンを比べた場合、

大体一か月に1万キロが減価償却の基準と知っているのだろうか。

 

そんな広い土地はどこにあるのだ?

 

どうにかして、夢を観なきゃいけない。

作為であろうとも、そうするべきではないかと思う。

それは、人には優しくあるべきだ、くらいの真実だろう。

 

俺は、その方法について、

真剣に考え始めた。

 

==========

 

こういう辛気臭さが出てくると、

「私」ではなく「俺」に主語がなりますね。

面白い現象です。

 

夢と言うのは、その先がぼんやりと、

無制限な広がりがある方がいいと思います。

有限な世界は「夢」ではなく「目標」でしかありません。

そうなると、努力は可能ですが、

そのプロセスに、どこか閉塞感が付きまといます。

 

ダメですね。閉塞感は。

それを打ち破る方法は、このときあったのでしょうか?

あったんですよ、それが。

あり得ない形で!

その6へ!

chuff.hatenablog.com

 

 

(全く需要のない文章ですねえ。でもまあいいじゃないですか。どうです、クリックでも?)

 

 

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