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大真面目に、レイプについて考えてみよう。

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レイプを考えることは、とても知的な作業です。

感情的なものを排して、レイプとは何なのかを考えるわけです。

我々はそれをどう理解すべきなんでしょうか。

真面目に考えてみましょう。

特に、男性の方に申し上げたい。

あなたは、もしかしたら、レイプをした可能性があると言う事を。

 

 

 

身近にたくさんいますよ、レイプ被害者。

まずは、ここからですね。

 

 

その前に、 大前提として、宣言しておきます。

レイプは、された側より、する側が

 絶対的に悪いのです

これに議論の余地はありません。

 

これはゆずれません。

しかし、被害者は、再び被害者となってもいけないのも、事実であります。

暴力以外のレイプの方が、実は数が多く質が悪い。

では、一体何がレイプなのでしょう。基礎から考えましょう。

 

レイプを強姦とするならば、それに対する反意語は「和姦」。

 

つまり、合意があった行為となります。

 

法律的にどうか、とか考えてると、足かせになります。

今回、法律的なことは一旦置きます。

 

では、「合意」とはなんなのでしょう?

 

身近にいるレイプ被害者たちの多くは、

実は暴力によるレイプではないように思います。

もちろん、そういう方もいるのですけれど、それはほぼ傷害に近いことなので、

これも一旦は置きます。

その理由は、暴力行為の被害者と、ちまたに多くあるレイプは、

一緒に語るべきではないからです。

身体と心に傷を負った体験は、過酷なものです。

よって、別の場で論じます。

さらに、加害者側を男性、被害者側を女性と、設定してお話しします。

同性愛のレイプ、女性の男性へのレイプ、もあるでしょうが、

今回はこれも一旦置いておきます。

 

では、暴力以外の方法による「レイプ」とはなんなのでしょう?

私が思うに、それは加害側からの、

さまざまな「ほのめかし」だと思います。

 

暴力、恐怖、気まずさ、懇願、

権威、優越感、金銭、友情の損壊

 

これら、さまざまな「ほのめかし」。

 

これによって、あたかも「同意」したつもりにさせられている「和姦」が、

あまりにも多いように思うのです。

でも、わたしはそれを「レイプ」と認識すべきだと思います。

NO! と言えない状況を、暗示的に示され、それに屈服させられた状況のことです。

そして、被害者も「納得したような気がする状況」を創らされているのです。

 

では、レイプとはなにか?

いつから、どこで始まったのかを、きちんと勉強してゆきましょう。

 

そんなの、大昔からあったに決まってんじゃん!

と決めてかかってはいけません。

参考文献はこれです。

 

強姦の歴史

強姦の歴史

 

さすがというか、こういうことをやらせたら、フランス人にはかないません。

膨大な資料から、見事に読み解いています。

著者は、パリ第5大学の、歴史学の教授です。

いわゆる、ソルボンヌ大学ですね。

ここを卒業するのは生半かではできません。

ハードさでは、ここと並ぶのはカイロ大学くらいじゃないでしょうか。

決して安易な本ではありませんから、読むには苦労もあるとは思いますけれど。

感情論で暴走するのを防ぎ、有意義な思考にするために、

座して読むことはすべきです。

 

この著者の理論では、

「強姦」はフランス革命から始まった概念

となっています。

もちろんそれ以前、有史以降、当然「同意のないセックス」は無数にあります。

謀略、暴力、売買、買収、様々です。

しかし、その時代での女性や社会の認識がいかようであったのか、

という言及はあまりされてきませんでした。

 

この理由は二つあります。

① 現時点での「常識的」な感覚を、過去にも当てはめてしまう人間の習性。

② 近代化の中で、葬り去りたい「よくある行為」であったということ。

 

先の文献では、その「よくある行為」が、いかに日常的に行われていたかを、

資料から証明しています。

 

そもそも女性が自分の肉体を、自分のものと意識していたのではないようだ、

ということも、明快に記述しています。

 

 いいですか、そんなはずない!とか言っちゃダメです。

今の感覚が、昔からずっとあったわけではないのです。

 

現代人が普通に考えている「個人」と言う概念の発生は、

イタリアルネッサンス期だったことは、

明白な事実として解明されています。 

それまでは、「個人」がないのですから、

「属性」で人間を捉えていたようなのです。

 

「属性」とは、血筋や階級、所属する集団のことです。

ゆえに、それを表す、色、飾り、衣装、その他、

が必要であった、というわけです。

これは、庶民も同じです。

 

もっと言うと、更にその前は、

個人の「顔」の違いを認識できていなかったのではないか、

と言う説さえあります。

ですから、昔の人の顔は、絵画では似たような風貌である、と。

この辺も長くなりますから、いずれまた書かせていただきます。

 

では、女性の体は誰のものだったのか?

これは、所有者としての父親、夫、などの所有物であり、

その財産の一部であったわけです。

ですので、同意のない行為は、財産への侵害と捉えられていたようです。

 

いいですか、個人的にどうとか、納得できないとか、

そういう感情論は抜きです。

思考できない人は、退場してくださって結構です。

 

そしてさらには、(これは西ヨーロッパ基準ではありますが)、

神のものだったわけです。

女性の身体はね。

この「身体」の属性が、精神に影響を与えないわけがありません。

かつて、ボーボワール

 

「女性は女性に生まれるのではない。女性になるのだ」

 

と言いました。

これは、普通にしていては「女性」ではなく、ある種のモノになってしまう、

女性たち自身への警鐘と戒めでもあったのです。

 

ところが、突然「人権宣言」されても、

一部のエリート以外にはピンときません。

そこで、合意のないセックスをされた女性は、

「望んだのではないか?」と思われるようになります。

今までは、意思など無いと思われていたのですから、

「ある」となった途端に、「すべて女性の責任」となったりしたのです。

もしくは、「スキがあったのだ。だから相手も魔が差したのだ」

という考え方ですね。

 

それまでは、「所有者」が損害を回収していたのですが、

フランス革命以降、女性自身が自分のことを守らねばならない、

その時代に突入していったのです。

同時に、「神の所有」だった女性が、「自己所有」になったわけですから、

加害者側は、冒涜概念からも逃れられるようになったわけです。

権利の発生は、責任の発生です。

裁判でも被害者は「同意の行為ではない」ことを、

証明をしなければならなくなったわけです。

 

でも急には無理だったのも、容易に想像できます。

そこにつけ込んだ事件が一気に増えます。

つまり、さらに強姦が多発する事になったわけです。

加害者からすると、争う相手は、その女性の所有者ではなく、

女性本人になったわけです。

争う相手としては、厄介ではありません。

 

著者がフランス人なので、フランスの資料ばかりの本ですが、

これは世界的な事と考えてよいと思います。

 

なぜなら、世界で尊いとされている民主主義は、フランスから始まりました。

そう言う意味では、世界の「概念」のトップであったわけです。

レイプも強姦も和姦も「概念」です。

それは突然始まったのではなく、人間が考えて作り出したものです。

 

いろんなブログとかで、

すぐに「男性は遺伝子的に〜」とか、

「女性は子どもを産むから本能的に〜」とか、

あれはほぼ全て間違いです。

そういう風に説明したおばかな先生が昔いて、

それが何世代にわたって風説となり、信じ込んでいるだけなのです。

 

 

さて、みなさんも、だんだん、ついてこれなくなってんじゃないですか?

どうも、長い話になりそうですので、これまたしつこくやろうと思います。

 

本来セックスは、楽しむべきものだと思います。

義務でもなく、責任でもなく、ましてや犠牲であるはずがありません。

一人でも被害者が減り、

被害者が「特別な罪悪感」から1日でも早く逃れられますよう、

わたしたちは、学ぶべきではないでしょうか。

 

偏見を打破するのは、常にお勉強です!

被害者に対する偏見、主に自己責任への攻撃。

加害者への偏見、主に無意識的な擁護。

これらは同じように存在します。

偏見とは、偏った見方であり、思考を放棄した結果です。

 

同じような仲間が集まり、同じような弁解をし、

同じような、擁護と受容を繰り返す、

これは、偏見の温床です。

 

仲間内の「分かったつもり」の勉強ではいけません。

似たような人がたくさん集まっても、新しい知識は身に付きません。

感情的な高揚を、知識と思い込むだけです。

 

 

どこかの、なにやっているのか分かんないデモのように。

 

続きあります。

(感情論は、結局傷を広げて喜ぶ愚者の行為!考えるためにもクリック!)

 

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