CHUFF!! チャフで行こうよ。

もう、何でもありです。ヒマつぶしにどうぞ。少しもの知りになれるかもです。

CHUFF!!ってのは、「おっ、なんかいいよね!」って意味です。チャフっていきましょうよ!

神戸元町物語 高架下「来々亭」

f:id:gemini-yahata:20170627113903j:plain

俺はハードワーカーだ。


一所懸命働くからではない。

いくら働いても報われぬ仕事をしている人を、

ハードワーカーと呼ぶのだ。

 

 

ほっんと、最近特に報われてない気がする。

そんな俺は、遅い昼飯を食べに出た。

 

若い後家さんの切り盛りするラーメン屋に向かった。

その後家さんは、薄幸を形にしたらこういう人だろうと思われる、

一種の美人さんなのだ。

よって、ハアハア言いながらラーメンを食べるのだが、

これがまた実にいい。


お釣りを貰わなくていいように、ジャラ銭で払うと、

「お気遣いありがとうございます」と言いながら、

深いシワを刻んだ、気だるい笑顔を作ってくれる。

 

そこがまたいい!

 

俺は一体何を言っているのだろうか?

 

そんな事を考えながら、小雨の中を歩いて行ったのだが。

今日は休みだった。また何か不幸が訪れたのだろうか。

まあいい。

さて、どうしようか。

丼ものは気分ではないし、馴染みの店はほとんどが中休みの時間帯である。

 

ふと入った事がない古びたラーメン屋に入ってみる事にした。

じいさんとばあさんがやっている、よくある横丁のラーメン屋だ。

その名「来々亭」

神戸では老舗のメンズファッションMr.Bondの隣だ。

 

入ると、主夫婦も遅い昼食らしく、ラーメンを食べていた。


俺はハードワーカーらしく、

「いいかい、大将?」と言ってみた。

気難しそうなジジイがこう言った。

 

「いらっしゃいまんねやわ~」

 

いきなりの、すでに消えかけた文化の登場に、

俺は虚を突かれる思いをした。

しかし修羅場を生き抜いてきた本能は、俺にカウンターを打たせた。

 

「おじゃましまんねえんやわ~」

 

瞬間、鋭く青い火花が飛ぶ。


やれやれ、昼飯さえ簡単に食えねえな、この街じゃあ。

 

「先に大将たちが食いなよ、ラーメンノビちまうぜ」

「肩までのびたら結婚しようよ~♫嫁さんはおるけどな」

 

ジャブの猛攻に、俺はくじけそうになる。

そこで、ハズレのないストレートを打ち込む。

つまりチャーハンセットだ。

外は本降りになっている。

 

「ど~ぞ、うちは飲み放題でっさかいな~」

 

と主は俺の前に水を置く。

 

まいったぜオヤジ、まるで暴発しかねないトカレフを、

わき腹に押し付けられているようだぜ。

隙を見せないまま、俺がまんじりともせず厨房を睨んでいると、

まるでバタフライナイフの閃光のように、

ラーメンとチャーハンが俺の前に出る。

 

「これは壊れてないけど、いつもコショー。使ってな」

 

くそう、やられっぱなしじゃねえか。。

 

「それから、これかけて食べてな、美味しいさかい」
「これはなんですか?」
「企業秘密~っ

 

くそう、くそう。。


食べてみると、美味いじゃねえか!

 

そこへ、リング外から乱入者が来た。

考えられないほどに派手な、ギンギラしたバアさんだ。


「餃子セットの、餃子抜き~」
「つまりはラーメンでっしゃろ~」
「そう言うてもたら、身も蓋もない~」

 

なぜみんな、語尾を伸ばすのか。

しかも軽くシャープしたビブラートで。

 

くそう、くそう。。

 

しかし、俺は確かめねばならない。

俺の予想通りならば、

オヤジはあのクラッシャーフックを使うはずだ。

 

ごっそさ~ん~(半音上げ)」 俺は誘い水を打つ。


「750万円~っ」

 

やはり、やはりか。ここで使うのか!


「ち~っと足らんけど、この手形でたのんます~っ」

俺は千円札を出す。

 

「ほな~っ、お釣りは250万円~っ。足らんぶんはつけときますんで~っ、通ってくださいね~っ」

 

ダブルフックに打ちのめされた俺は、

土砂降りになった外に出た。


ここは、元町高架下。


誰もが戦っている。

普通にラーメン食いたきゃ、三宮に行きな。

 

いいかい、心のトカレフを磨いておけよ。

どこから、何が飛んで来るか分からねえ。

ここで昼飯を食う気なら。

 

線路の下はハードワーカーの吹き溜まり。

ここは元町高架下。

 

(そっと、あちこちクリックいただけたら、光栄です)

 

高架下建築

高架下建築

 
使える! 通じる! おやじギャグ英語術

使える! 通じる! おやじギャグ英語術