オートバイへの道 免許取得体験記 その1
彼とは長いお付き合いです。
いい人ですよ。面白いし。
でもね、会ったこと無いんですよ。
そういうことが、けっこうあるネットの時代。
仮に彼の名を「青さん」と呼んでおきます。
その、青さんが、突然オートバイに乗る気になったのです。
これはその、体験記です。
わたしは、かれこれ30年以上オートバイに乗っていますから、
すっかり忘れた感覚でした。
いいものです、初めてのことは。
では、いってみましょう!
=================
少し前の話。
いつも通り、アンニュイな昼下がりにまどろんでいた秋の日のこと。
ふと、オートバイの免許が欲しくなりまして。
人生とはそんなもののようです。
動機など要らないわけです。
私もいい年なんですけどね、
思い立ったが吉日といいますし。
その日のうちに近所の自動車学校へ行き、
若い連中に混じって入校式に参加しました。
適性試験などを終えて、
初回講習を受ける頃にはすっかり夜。
裏が山になっている自動車学校なので、
照明に誘われて虫が山ほど飛んでいました。
駐輪場に並んでいる、CB400SFにまたがり、
エンジンを掛け、シフトチェンジをしてみる。
たった、ここまでです。
はじめての普通自動二輪。
その感想なんですが…
あんまり普通のことはいいたくないんですけどね。
デカくて重い。
想像の三倍です。
重量は180キロぐらいだそうなので、
中型としてはおそらく軽い方だと思うのです。
しかし、重い!
原付きとは別物ね、ぜんぜん違うもの。
股の下から感じる威圧感に戸惑いつつ、
教官の指示通り鍵を回し、
スターターを押すと400ccのエンジンがうなりだします。
ちょっと感動です。
これが、昼寝からここまで、まだたった半日。
圧倒的なスピード感に、目眩がしそうです。
左手でクラッチを握って、
上げたり下げたりを、ガチャガチャと小一時間やって、
はじめての普通自動二輪経験を終えました。
しかし、大きい。
センタースタンドの上でさえギクシャクしているのに、
こんなものを扱いながら走れるのでしょうか。。
無論、できるようになるはずです。
そのための学校ですから。
頭ではわかっていますがね、実際は別です。
出来るようになるとしても、それはいつの日だろうか。
不安が心に暗い影をおとします。
こういう気分になったら、
解決は理屈じゃない。
一心不乱に。懸命に。
たどり着くのは、
そう!精神論です。
なんとなく、ただなんとなく、
購入するだろうバイクはたぶん400ccだろうとの思いは、
瞬く間にセピア色になりました。
公道であんなものを走らせるのは
無理です!
===================
うんうん、わたしも免許を取った16歳の日を思い出しました。
でも彼は、既に30代後半のはず。
うーっむ、わたしなら吐くでしょうねえ。。
あの緊張感は、ちょっとくるものがありますね。
できれば、あちこちクリックしていただけると助かります。。