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愛しのシャーロット その2 フランスのお話

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愛しのシャーロットその1はこちら

 

マダム・アルコ、晴子さんは静岡県の出身でした。

背の高い女性で、きれいな指をしていました。

chuff.hatenablog.com

なぜフランスに嫁いだのか、詳しい事は聞いていません。

旦那さんはアランさんといい、タクシーの運転手さんでした。

 

 

海岸近くの林の中に、小さな家を構えた二人は、女の子を授かります。

その娘さんはサヴィーヌといいました。

もう、オトナの女性になっているはずです。

 

そのサヴィーヌが生まれてすぐの頃のお話です。

 

異国での出産、初めての子育て、もうアルコさんはボロボロです。

アランさんは、お昼ご飯を毎日食べに帰ってくるのです。

その日も、お昼にアランさんは帰宅しました。

 

「アルコ、そのスカートと靴下の色のバランスおかしいよ」

 

アルコさんは、その瞬間に怒りが爆発し、スープの鍋ごとアランさんに投げつけます。

 

「アルコ、何を怒っているんだ?ぼくはただ、そのスカートと靴下の色が。。」

 

アルコさんは、いろんな事に腹が立っていました。

アランさんは、カッコいい男性ではありません。優しい感じの、緩やかな人です。

あまり、ぱっと見がいいわけではないのです。

 

「あなたにそんなことを言われる私じゃなかった!靴下の事を気づかなかった私は、私じゃない!あんたや、サヴィーヌや、フランスが私を壊したのよ!!!」

 

「いや、ただの色の話じゃないか?」

 

「もういい!」

 

当時、国際の速達で届いた手紙で、その顛末を読んだ私は、笑いすぎてひっくりかえりそうになりました。

 

ここで、シャーロットとアランさんが、私の中で結びつきました。

彼らの、選択する一つの基準としての「色」への感覚。

 

なんとなくフランスという国が生む、色彩の意味の背景を、

少し理解できるようになった気がしました。

 

それ以来、フランスの本を読む時には、その風景の色に思いを馳せます。

そして、「色」を考えるとき、シャーロットとサヴィーヌのその後を想像します。

不思議と楽しい時間です。

 

みなさんもいかがですか?

色を考えてみるって、大事ですよ。

 

まあ、それにしても、そこでいったら怒りますよ。

アランさんも憎めない人ではありましたけれどねえ。。

 

 

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