男二人が囲んだ焚き火から始まった話も、
今日で最終回です。
そろそろ、彼は日本に着いているかもしれませんね。
では最後までいってみましょう。
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火について、改めて考えてしまうオレがいる。
人を含め、すべての生き物は火に直接触れる事はできない。
触れることは、焼かれるということだ。そうすれば大きな傷を負い、その傷は刻印として刻まれる。
だが距離を置き、扱いを間違えなければ、火は多くのものを与えてくれる。
人にとって、人身近なはずだった。
しかし、現実では火を見ることはまれになっている。
ろうそくの灯りでさえ、LEDになる時代、火はほぼ全ての場面から消えようとしている。
日常の中でエネルギーの主役だった火は、電力にその座を奪われつつある。ここでもアナログからデジタルへの移行だ。
デジタル化の目的の一つは、アナログの再生を電子的に行うことだ。
電気式グリルは、結局炭焼きを目指している。ただ、人から火を奪い、その代償として楽になるというだけではないだろうか。
そう考えると、アウトドアでの焚火は、自然から得られる熱源という以外に、実はとても貴重で神秘的な体験なのかもしれない。
冷え込んだ夜にオレの目の前で燃えている焚火もそうだ。エアコンのようにはいかない。
火を消さないよう、灰を飛散させないよう、気を配る。
常に人の意識が介入してこそ、火を維持できるのだ。
自分以外の人間がいる場面ではなおさらだ。煙の流れにも気を使いながら、火を維持せねばならない。
その意識の介入は、同じ火を「囲む」仲間への思いやりでもあるだろう。
時にその仲間は人間だけとは言えないこともある。
自然そのものであったり、動物であったり。そばを流れる川であったり、亡くなった友人の想い出であったり。
炎という女は、この世にないものまで、時に見せてくれる。
彼女は、オレがすると同じように、オレに思いやりを示してくれる。
それゆえに焚火の炎は暖かい。
体の一番深い所まで届くほどに。
(いったん終わり)
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そうですね、身体の深いところにまでたっするあたたかさ。
すてきなおわり方だと思います。
イギリスはどうだったんでしょうねえ。
むこうでも「焚き火するよ」とか言ってましたけど、大丈夫だったんでしょうか。
続編はすぐくるとおもいますよ。
さあ、フィッシュ&チップスの話と
マン島の、いろいろ振り切れたレーサーたちのお話に期待してください。
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